今月の受講生インタビューは、現在、パフォーマンスコースを
レギュラーで受講してくださっている『ひで』こと、和田英利さんです。

普段は、システム開発の会社でカスタマーサービス部門に
お勤めの会社員である『ひで』さんは、
インプロをはじめて、今年で10年。

ここ最近は、インプロジャパン演出の公演に
出演してくれている会社員パフォーマーのひとりです。

今回は、そんな『ひで』さんに、インプロの魅力を伺いました。

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インプロジャパン(IJ):
ひでさんが、インプロジャパンのワークショップを受講くださってから、
今年で10年ですね。

ひでさんが「インプロ」にはまっている理由はどんなところですか?

ひでさん(以下、H):
自分が考えつかないことが常に飛び込んでくるエキサイティングなところです。
「世界にはどれだけ天才がいるんだ!」ってインプロで知りましたね(笑)

IJ:
面白い表現ですね。
ひでさんの思う「天才」とは?

H:
「天才」って、”その人にしかできないことをできる”
ってことだと思うんです。

インプロやってると、その人にしかできないオリジナリティが埋もれずに、
目の当たりにすることがたびたびあって、
しかも、それが、自分とは全く違った発想だったりして、
そんな時、「すげー、この人、天才!」って、思います(笑)。

IJ:
そんな風に思っていたのは、インプロ始めた当初からですか?

H:
いや、始めた頃は、
自分と違う発想に対して、
「なんでそうなるの?」「そうはならないでしょ」とか思ってましたよー。

始めた当初は、自分で小劇場で公演をする劇団をやっていて、
演出とかをやっていたこともあり、自分にとって理解できない発想や表現に
対して、「ちゃんとやってよー」なんて思ったり(笑)。

元々は、軽い気持ちで身体を動かしたいと
一般の人達が多い演劇ワークショップを探していて、
インプロに出会っていたので、
「インプロ」は週1回のリセット的な感覚で楽しめる癒しの場でした。

でも、次第に、自分以外の人から影響を受けること、
自分一人じゃできないことが面白くなっていくようになり、
そこからですね、はまり始めたのは。

IJ:
それは、ご自身の変化にも繋がっていますか?

H:
はい。

昔の自分って、「イヤな奴」だったと思いますよー(笑)。
以前は、何でも否定から入る批判的な人間で、
今考えると、それは自分を守る防御で、どこかそんな自分が嫌だった。

でも、インプロジャパンのワークショップを受けるようになって、
そこにはイエスアンドの化身みたいな人達がいて、、、
ダメ出しせず、否定せずに、笑顔で受け入れてくれる人達ですね(笑)。

インプロって、イエスアンドしないとできないじゃないですか。
それが自分に自然と馴染んでいって、
「受け入れる」面白さを知るようになり、
そのうち、受け入れる力が強くなったんじゃないかな。
そのベースは、それぞれの価値が認められるようになったこと。

だからこそ、
「人は誰しも天才!」ということに気づけるようになったんだと思います。

ということは、「人の魅力」に気づけるようになったことや
発見が増えたことも、インプロの力かな。

IJ:
「インプロ」の力と言えば、
ひでさんには、以前に、インプロを使った
高校生徒とのワークショップや大人向けの研修で
アシスタントとしてお手伝いをしてもらったことがありましたね。

インプロを「伝える側」で、
やっている人達を見る経験してみて、
お感じになったことを教えてもらえますか?

H:
高校生達のワークショップでは、
インプロの巻き込む力を感じました。

男子生徒達とインプロをやってて、
彼らが仲良しグループの壁を超えて、楽しんでいる姿を見ていて、
人間関係は難しく考える必要ないなって、つくづく思いましたね。

大人達のインプロを使った研修のお手伝いした時は、
明らかに変化した皆さんの表情に、
「いいことに関わらせてもらっているなー」って思いました。

だって、研修開始してまもなくは、難しい顔をしていた人たちが、
終わった後、会場から出ていくとき、皆、笑いながら、出ていくんですよ!
たった3時間で、あんなに笑顔になって、元気な表情になる研修って、
そうそうないですよ。

普段、自分も会社員だからわかるんですけど、
解放感での楽しさだけじゃなくて、
日常やビジネスの場で使えるキャッチ―なものがあって、
それを体験型だから、頭ではなく身体にインストールできる。
自分がバージョンアップというか、アップデートする感覚が
あったんじゃないかな。
研修の中にいて、僕はそんな風に感じました。

IJ:
10年続けてきて、ひでさんが考える「インプロ」の魅力を教えてください。

H:
「善意にフォーカス」しているところ。

インプロをやり始めて、悪口を耳にしなくなったし、
自分自身も言わなくなったという実感があります。
それは、悪意をスルーするようになったというか、
悪意と捉えなくなったというか。

インプロって、活かし合いながら創っていくので、
自然と、あらゆることを善意に捉えていると思うんです。
その結果、はじめはどうなるか分からないし、
思いもよらない予想外のことばかりだけど、
受け入れ合って、独自の調和が生まれて、
そんなとき、うれしいです。

実際、インプロやってから、
たくさんの人と出会った感覚があって、
友達も増えました。
ただ単純にインプロをやったからであったというだけでなく、
自分自身が「善意にフォーカス」するようになってきたことで、
人との関わりに、広がりが生まれたと思います。

IJ:
最後に、これからも『インプロ』を続けていく中での理想があれば、
教えてください。

H:
僕、「自分がぶれずに、しなやかな人」に憧れるんです。

自分という軸を持ちながら、
どんなことも、「それはちょうどいい」とイエスアンドして、
しなりながら、自分をアップデートさせて、
世界を広げていく。


そんなふうになっていきたいですね。