インプロシンキングワークショップは、ほとんどの方が初対面同士、まず初めて顔をあわせる方とのコミュニュケーションから始まります。クラス開始前は、誰もがわくわくした気持ち、少し不安な気持ちを持ちながら、静かに始まりの時間を待ちます。
ワークショップが始まると最初のゲーム、ミーティンググリーティングというゲームからスタートします。円になり、ひとりずつ握手をしながらニックネームを名乗りあうゲームです。最初は、緊張感、恥ずかしさからか、アイコンタクトができずにいたり、ゲームのやり方に気をとられて表情が硬かったりするのですが、2周目にもう一度同じ方と握手をしニックネームを名乗る時にはすっかり、場の空気も和らぎ、笑顔とアイコンタクトでしっかりと名乗りあうことができます。
単純なゲームですが、自分の変化、全体の場の空気が変わったことにも気づきます。それは、相手を受け入れ、協力し合うことをお互いに意識し実行することができているからです。
初めての場所、初対面の人とかかわるときにはいつでも不安でいっぱいになりますし、誰でも緊張感を持つことはあたりまえのことです。しかしそんなときに、安心感を与えてくれ、すぐに打ち解けられる方はどんな方でしょう、笑顔でアイコンタクトを返してくれる方、声も表情にも自分を受け入れてくれる雰囲気のある方ではないでしょうか。

イエスアンドゲーム(※)の一こまのことです。
  A「雑草をきれいに抜きましょう!」 
B「はい、そして抜いたところに虫がいたのでよく見ましょう。」 このとき、「虫」と聞いたAさんはBさんの言葉に一瞬、「・・・」間がありました、どうするかな、虫は嫌いかな、否定してしまうかな、とも思えました。(Bさんも、少し気にしたようでした) しかし、Aさんは  A「はい、そして、それはダンゴ虫だったので、丸めて転がして遊びましょう~!」と笑顔で提案しました。 Bさんも今まで以上に笑顔を返しました。 それからAさんとBさん、それから先は、何が出てきても平気だという安心感もあったのでしょう、笑いながらテンポよくお互いに提案を続けていき、はしゃいでダンゴ虫と遊びました、そうしてそのうちにその穴から財宝を見つけるというお話ができあがりました。
こんな笑顔が、インプロシンキングワークショップではいっぱいになります。ゲームが進むごとに誰もが笑顔あふれ積極的にアイディアを出し合い一緒に楽しもうという空気に満ちてきます。

このように受け入れあい、協力する場の中では、自分の内から想像力、アイディアがどんどんわき出てくるのを感じます。いつのまにか、不安だった気持ち、緊張した表情はすっかりなくなっているのです。

この表情を見ると、インプロをやっていてよかったな、もっと多くの方にインプロの素晴らしさを伝えたいな、と元気百倍になってきます。

受講生の振り返りの言葉をご紹介しましょう。
「否定されない場所って、いいですね。自分を受け入れてくれる安心感は、自分の中から発想が伸び伸びと湧き出る感じがします。」 

※イエスアンドゲーム/相手の提案を「はい、」(イエス)と受け入れ、さらに自分のアイディアを「そして~しましょう」(アンド)と加えていきます。二人でおこなう場合は、交互に受け入れ、提案をしていきます。