今回の受講生インタビューは、インプロジャパン・パフォーマンスコースを
ご受講中のシホさんです。

普段は海外の商材や技術の紹介するお仕事をされているシホさんは、
今月末の「インプロ・ミニ・フェスティバル」で、初めて舞台出演をされま
す。

快活で、仲間達と共にいつもエネルギッシュなパフォーマンスを
見せてくれるシホさん。
彼女にとっての「インプロ」について、伺ってみました。
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インプロジャパン(I):インプロを始めたきっかけを教えてください。
シホ(S):テレビでワークショップの様子を見て、興味を持ったのが
きっかけです。
家でパソコンに向かって仕事をしていた時、たまたまつけていたテレビで、
インプロジャパンのワークショップを紹介していました。
見てみると、そこには大人達が活き活きとした表情で、表現し合い、楽しん
でいました。その時「大人の遊び空間」というナレーションが入り、
面白そうだなと思って、そのままパソコンで調べて、早速トライアルクラス
を受講しました。

I:受けてみた感想は?
S:こういう場って、なかなかないなぁと、興味が湧きました。

I:こういう場というのは?
S:互いのバックグラウンドがそれぞれ違う中、一個人として個性を認め合う
空間です。

それに、受講する前は、演じることや発表会には興味がなかったので、
社会人としてコミュニケーションスキルを上げる為にやってみようかなぐら
いだったのですが、やってみたら、大きな声を出したり、感情を出して表現し
たり、そういうことって普段しないなって。
パフォーマンスコースを受けてみたら、何か面白いことがあるかも、、、
と思って、続けて受講することにしたんです。

I:そして、3年以上が経ちましたね。なぜ、続けているのでしょう?
S:
まずは、「創造する」ことへの興味ですね。
元々演劇や映画を観る事が好きだったのですが、インプロパフォーマンスを
するようになって、観る専門から創る側への興味も湧き、趣味の世界が
広がった気がします。

あと、ここに来ると、「ニュートラル」になれます。
普段は1社会人として生活していますが、ここに来ると、様々な制限から解放さ
れ「(自然な)自分ってなに?」と、自分自身をリセットできています。
「ニュートラル」な自分が向き合える仲間がいることも大きくて、
受け入れてくれる場があることも続けている理由だと思います。

I:「ニュートラル」な自分について、もう少し聞かせてもらえますか?
なぜそんな風に感じるのでしょうか?
S:インプロは、パフォーマンスとして出てくるものは、
その人の持っているものしか出てこないので、持っているものを掘り下げる
作業をしている感じがします。
なので、インプロを始めてから、自分自身を見つめるようになりました。
掘り下げることで、深まっていく「自分」への興味が湧き始め、
今は、そんな「自分」を発信したいと思うようになっています。

I:「自分」を発信したい・・その気持ちが、「クリエイティブな活動」への
興味に繋がっているのかもしれないですね。
内面的な変化について伺いましたが、次に、インプロを始めて現れている
外側の「変化」について、聞かせてください。

S:古くからの知人には、「10年前より若くなったね」と言われました。
肌や肉体的には年を重ねていますが(笑)、発しているものが若くなったそう
です。
多分、それは、インプロで声や気持ちや感情を発散することで自分を出して
いけるパイプが太くなったからだと思います。
その術を見つけたので、表現することへの恐怖心もないし、「自分」を表現す
ることで、心の新陳代謝が上がったんじゃないでしょうか。

あと、これは良いことか悪いことか(笑)、好き嫌いがはっきり言えるように
なりました。
それまでは、「我」を見せずに、隠さなきゃって、押さえていたところが
あったと思います。
でも、インプロをやって「自分を見つめる作業」をするようになり、
今は、自分自身のアイデンティティがしっかり見えているので、
表面的なことだけで動くのではなく、「自我」を信じて主張できるように
なりました。

I:ということは、仕事の仕方も変わりました?
S:そうですね。
以前の自分の仕事の仕方は、「さばいていた」という感じです。
投げられてきた仕事を対処し、それでも仕事は回っていたし、
仕事をこなし、交わしていくだけでも、危機的なことは感じておらず、
自分はそういう生き方なんだなと思っていました。
でも、きっと奥深いところでは、違う関わり方を模索していたのでしょうね。

今は、能動的に仕事に関わり、自分がどう考えるか、なぜそう考えるか、
「自分」と向き合い、その意識の下、行動しています。
それが「主張」に繋がっています。
「インプロ」の場で、自分を受け入れられていることを実感しているので、
「仕事場」でも大丈夫という自信があるのかもしれません。

それに、「主張する」ようになったことで、より対話が増えました。
自分の意見をきちんと伝えると、相手がそれに対してレスポンスしてくれる。
すると、それに対して、自分がどう考えているか掘り下げるようになり、
それをフィードバックする。
相手の意見を聞くことで、何が大切で必要だと自分が考えているのかが
見え、伝え合えるようになりました。
「他人」に触れないと、「自分」って分からないものですよね。

インプロをやったことで、他を受け入れるキャパシティが広がったし、
曖昧にせずに決めることができるようになったことも、
主張する能動的な仕事のやり方に変わった要因だと思います。

もちろん、こなすだけの仕事のやり方の時より、衝突があったり、
骨が折れることやスムーズにいかないこともありますが、
その分、仕事の成果は大きなものになっています。

I:具体的なお話があれば、聞かせてもらえますか?
S:先日も、外国の企業から依頼を受けて、日本の企業に製品を
買ってもらう際の調整をしたのですが、文化のぶつかり合いから
なかなかスムースに事が運びませんでした。
雇われているのは外国の企業なので、そちらの意向を重視すべき
ところですが、お互いにとっていい結果を生むためには、
日本の文化を分かってもらうことも大切だと思い、
時間と労力を掛けて自分の意見を持って調整に当たったことで、
結果的に、日本の企業側は喜んでその製品を使ってくれることとなり、
また、外国の企業側も大きな結果がもたらされ、大いに喜んでくれました。

雇い主に対して、時には強い態度に出たり、意見を戦わせる時もあり、
大変ではありましたが、最後には双方から感謝の言葉をいただくことが
できました。

I:お仕事の現場でも、「自分」を持って、「クリエイティブな関わり」を
実践されているのですね。
そして、今度は、舞台の上でも、「クリエイティブ」な世界を観せてくれるので
すね。
「インプロ・ミニ・フェスティバル」は、
シホさんにとって初舞台となりますが、なぜ出演を決めたのですか?
S:好奇心など理由はたくさんありますが、一番はチームメンバーと向き合う
経験をしたいと思ったからです。
学生時代、ずっと部活でバスケットをしていましたが、仕事をするようにな
り、もう一度、仲間と運命を共にして何かを一緒に創り出すことをやってみたい
なって。創り上げられるものへの憧れもあります。

I:では、最後に、その舞台への意気込みを聞かせてください。
S:3つの素の個性が化学反応する瞬間をお見せします。
チーム全員、どんなものが出来上がるかとても楽しみです。