今回の受講生インタビューは、インプロジャパン・パフォーマンスコースを
ご受講中のちーぼーさんです。

普段は、税理士事務所で左脳をフル稼働させてお勤めの彼女ですが、
インプロではいつも豊かなイメージ力で観ている人達を様々な世界に導き、
楽しませてくれます。

「どちらも自分。」
と自信をもって話してくださるちーぼーさんに、
インプロとご自身について振り返っていただき、お話を伺いました。
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インプロジャパン(IJ):
初めてお会いしたのは、2010年の8月。
始めたきっかけは、何だったのですか?


ちーぼー(C):
当時、演劇のワークショップに通っていて、
そこで一緒に受けていた人がよく「インプロ」の事を話していたんです。
そのワークショップが終わることになり、次に何やろうかと思った時、
その話を思い出し、気になって「インプロ」で検索して、
インプロジャパンを見つけ、ベーシッククラスを受講したのが最初です。


IJ:
お仕事とは全く違う分野の「演劇」ですが、昔からやっていらしたんですか?


C:
初めて、「演劇」に触れたのは、小学校3年生の時。
子どもの頃、とても内向的で心配をした母が、当時住んでいた広島で、
NHK児童劇団に入れて、5年生までやっていました。


IJ:
それから、活発になっていったんですか?


C:
いいえ。
その後、こちらに戻り、中学2年生ぐらいからは益々大人しくなって、
一人でいることが多かったです。
それでも、高校も「演劇部」には入っていました。

IJ:
恥ずかしくはなかったのですか?


C:
「私」として話すのは無理だったけど、芝居は他の人になれるので、
何でもできる気がしてました。
今考えると、「自分」でいることに、すごく構えていたと思う。
人の中に入るのが苦手で・・。


IJ:
それで、社会人になっても、余暇で演劇をやっていらしたのですね。
そして、その後、インプロと出会ったわけですが、やってみて、どうでしたか?


C:
はじめは、正解探しをしてしまう自分がいて、
自分が出ちゃうのも恐かったんです。
自分を出して傷つきたくないというか。


でも、インプロをやってるうちに、次第に楽しくなってきました。


IJ:
それはなぜですか?


C:
レールがあってその上を進むことはできるけど、
何もないところからスタートしてクリエイティブなことをするなんて、
やったことがなかったから、どうやっていいのかわからなかったです。


でも、やっていくうちに、自分には創りたいお話、
やりたいことがたくさんあるってことに気づいたんです。
ただ、勇気がなかっただけなのかなって。


IJ:
インプロを始めて、4年半ですね。
続けている理由は何でしょう?


C:
本当は、人と繋がっていたかったんでしょうね。


インプロを続けているのは、年齢関係なくどんな人とも違和感なく、
関われるから。
ここに来ると、どんなことも、皆が受け取ってくれるし、
皆と繋がっていると、どんどん広がって、面白くなっていって…。
相手が何をしようとしているかを見合って、受け取り合って、
出し合っていくのが楽しいです。


IJ:
既に語ってくださっていることもあると思いますが、
ここで、ご自身の変化について、教えてもらえますか?


C:
まずは、自分を褒められるようになったことです。

元々、私は、精神的に弱くて「どうせ」が口癖で、
やってみる前に敵前逃亡するのが得意技でした。


でも、ミニフェス(インプロジャパンが主催する祭典
「インプロ・ミニ・フェスティバル」)に出演するようになり、
チーム稽古等のおかげで、強くなれたと思います。


あるチームでの稽古の時、あまりにもうまくいかず、
精神的にいっぱいいっぱいの時期も重なって、
相手に原因を持ってしまったことがありましたが、
でもそれはうまくいきませんでした。


その時、気づきました。
私は相手を変えようとしていて、
でも、人をコントロールして変えることはできないんだということを。
そして、人にとやかく言う前に、自分がやったらどうなんだと気づき、
そこで、自分の考え方を変えてみました。
すると、それだけで、それまでの世界が違って見え、
どんなこともみんな素敵に見えて、楽しくなっていきました。


それに気づかせてくれたのはチームメイトです。
それからのチームの団結は言うまでもありません。


その後も、毎回、ミニフェスの度に、
「せっかく機会を与えてもらったんだから、何かひとつ乗り越えたい」
と思うようになりました。
その中で、うまくいかない原因を外に向けるのではなく、
自分自身に挑むようになり、
お陰様で毎回、精神的に前向きになっている気がします。


今、私から「どうせ」はなくなりました。
「逃げない」自分になれたので、ちゃんとやるべきことは
やっているという自信がついて、少しは自分を褒めてあげてもいいかな、と。


もう一つの変化は、他者に対して寛容になったと思います。
以前は、人との付き合いに「何もかも共感し合うこと」を望んでいて、
友達にも、感覚が同じ人を求めていました。
相手が違う感覚だと、自分の感覚が否定されている気がして、
そんなことないんですけど、どこかそう思ってしまっていました。


でも、インプロやって、これだけ違う発想があって、
それぞれの発想が違って面白いと思えるようになったことで、
そんなことを求めなくなってきました。


実は、昔は、職場で後輩の一挙手一投足を見逃さず、
すごく厳しく教えていたんです。
自分と同じやり方でないと許さなかったり、
少しの違いも認めなかったり、、、
まるで自分のコピーを作るような感じですね。
それが、コントロールしなくなったのは、
インプロのおかげで、何があっても、自分はフォローしてあげられるという
自信が出てきたこともあると思います。


昔の後輩は、何があったんだろうって不思議がっているみたいです(笑)。


IJ:
インプロのちーぼーさんしか知らない私には、どれも驚く話ばかりです。
インプロで、本当に大きなご自身の変化と出会えたのですね。


これからの夢や想いがあれば、聞かせてください。


C:
今日、こうやってお話して、自分を振り返ってみて、
今思うことは、「インプロを広めたい」ってことです。


今までは、インプロは自分が楽しむものでした。
だから本当にインプロの稽古に来るのが楽しみでした。
でも、今、色んな人に知ってもらいたい。観てもらいたい。


職場もそうですが、普段、コミュニケーションがなさすぎること、
イエスアンドじゃなくて、否定から始まることで、うまく回らない場面をよく見かけます。


私は、インプロと出会う前、生きるのが大変でしたけど、
今、人と繋がれて、生きるのが楽になってきています。
違いを感じ合えるし、色んな発想や自分が思いつかないことに出会い、
知ることができています。


だから、そんなインプロを皆に知ってもらいたい。
インプロを伝えたい。

そんな風に思っている自分に、今、気がつきました。


IJ:
胸が熱くなります。
せっかくなので、最後に、
読者の皆様に、今一番お伝えになりたいことをお願いします。


C:
インプロを通じて私が得たこと、それは、
「他者は変えられない」でも、「自分は変えられる」ということです。


現状を変えたいと思っている人がいたら、
ちょっとものの見方を変えてみて下さい。
物理的には何も変わらなくても世界が違って見えることもあります。


また、自分を変えたいと少しでも思っている人がいたら、
どうせ、と諦めずにやるだけやってみて下さい。
変わりたいとさえ思っていれば、必ず変わります。


IJ:
素敵なメッセージをありがとうございました!