今回の受講生インタビューは、インプロジャパン・パフォーマンスコースを
ご受講中の『さとぼう』こと、原田里史さんです。

コーチ業を営むさとぼうさんとインプロの出会いは、
コーチングの勉強会でのこと。
色んな人と仲良くなれる方法として、また、普段自分の中に
押さえているものを表現できる場として、
インプロに魅力を感じ、始めたそうです。

あれから、3年。
さとぼうさんは、この冬、初めて「インプロ・ミニ・フェスティバル」の
「シアタースポーツ」(チーム対抗戦)の舞台に立ちました。

3年継続してきたインプロの魅力、そして、
初舞台の挑戦を通じて得たこと、ご自身の変化について、
お話を伺ってみました。
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インプロジャパン(IJ):
インプロを始めた理由の一つが、「自分を出せる場」ということですが、
始める前、人前で表現することには抵抗なかったのですか?

さとぼう(S):
人前で目立つことや演技をすることに対しては恐い反面、興味はありました。

振り返ると、中学生の頃ですね。
ある日の英語の授業で、先生が机の上に椅子を置き、
一人ひとりそこに座らせ、教科書に載っていた『Humpty Dumpty』の
一節を読ませたのです。
普段は人前が得意ではなかったですが、自分を振り切って、
やりきったら、あまり褒めない先生が認めてくれて、
その時、人前で表現することの興味が芽生えたと思います。

また、仕事柄、コミュニケーションを学ぶ中で、
感情表現の大切さ、出し切ることで快を覚える体験を通じて、
表現への興味は湧いていました。

そんな中、インプロのことを知って、自由に自分を表現できるように
なるのではないかと思い、始めました。

IJ:
実際、インプロを始めてみて、いかがでしたか?
また、やってみて分かったインプロの楽しさを教えてください。

S:
インプロを始めた頃は、とにかく無我夢中でできるし、
他の人のアイデアが面白くて、人の数だけの体験ができることが
楽しかったです。
人が好きなので、週1回定期的にクラスメイトと会って、
どんどん仲良くなっていき、インプロ以外でも遊ぶようになったり、
関係性が深まっていく環境も嬉しかったです。

続けていくうち、次第に、インプロでチャレンジしたことを
日常でチャレンジ出来たり、日常で挑戦したことがインプロでも
挑戦できたりするようになっていきました。
例えば、インプロで『動きが停滞すると感情が止まり、
感情が止まると話の展開がなくなる』ことを体験して、
次の時に、その逆をチャレンジしたら、話が進んでいったので、
日常でもそれに置き換えて、挑戦してみたり。
人間関係の作り方でも、インプロでの場の作り方が活かされてて、
学んだことが自分の仕事やプライベートと繋がることで、
インプロがより楽しくなっていきました。

だからか、元々元気なタイプでしたが、
周りから「パワーアップして元気だね」と言われることがあります(笑)。

それに、インプロをやるようになって、普段でも『自由』を
感じられるようになったことも嬉しいですね。
でも、インプロって本当に日常と繋がっているなって思いますよ。
シーンをやっていて『​何をやるのも​自由​なのに、動けなくなる』
そんな自分に驚きます。それって普段も同じ。
どこか、「そうしなきゃいけない」「こうしなきゃいけない」という意識が
出ちゃって、チャレンジしない。

インプロを続けているから、日常でも意識してチャレンジできるように
なってきているのかも。

IJ:
インプロと日常がリンクして、互いにフィードバックされていることで、
自分自身にチャレンジしているって、素晴らしいですね!!


さて、今回、インプロでは、「舞台に立つ」という挑戦を果たしましたね。
発表会ではなく、興行としての『舞台』ということで、
稽古等も、今までと違う経験があったと思います。
今、全てを終えて、どんなことを感じていますか?

S:
今回、チーム対抗戦に出場と言うことで、約2か月間、
チームメイトと稽古を重ねていきました。
稽古前は、クラスメイトだった二人とチームメイトになっていく過程は、
お互いを大きく成長させてくれたと思います。
自分を含め、3人とも​変わっていきました。​

​稽古を通じて、自分自身は、自分が大切にしてきたものをまず置いておいて、
皆で創ることにこだわるようになり、自分のアイデアに固執しなくなっていきま
した。
以前は、自分のアイデアと他を比較してしまったり、
そこへの対抗のアイデアを必死に考えてしまっていましたが、
自分で頑張って出そうとならなくても、2人がいれば先の未来に
困ることはない「3人でいれば大丈夫!」って、
安心できるようになっていました。

あと、ミニフェスに向けて、チームメイトと真剣に向かい合い、
お互いが捉えたことを話したこともいい経験でした。
普段は言いづらくてそのままにしてしまうことも伝え合って。
そうすることで、​自分と相手のこだわりを知ることができました。
稽古は、主観でのやりたいこと​​、シーンの中で客観的に求められることを
チューニングするトレーニングって感じでした。

ただ、今回、実は、終わって悔しさもありました。
それは、優勝を逃したことというより、稽古で「周りを活かす楽しさ」
の感覚を得ていたので、​自分の関わり方ひとつで、
もっと仲間を輝かせることができたのではないかとも思うんです。

IJ:
では、またあの舞台に戻ってこないといけませんね!
その時が今から楽しみです。

ミニフェスを通じて、インプロでの変化について教えていただきましたが、
日常でもご自身の変化を感じていますか?

S:
人ともっと深く関わろうと思うようになりましたね。
稽古でチームワークが生まれていく過程で気づいたことです。

相手はこういう人だとか相手が苦手だとか決めつけて
足を踏み入れずにいたり、心地良い人だけを求めたりなど、
関係性作りを諦めるのではなく、敢えて関わることで関係性は
変わるんだって、そう思います。

そこまで​深く​関わってくれた2人にとても感謝しています。

これからは、​もっと暑苦しく(笑)人に関わりたいです。

IJ:
ここまでお話を伺っていて、さとぼうさんが「人」に対して
とても興味を持っていることが伝わってきましたが、
どういったところに興味があるのですか?

S:
その人の​歩んでいる​ストーリーに興味があります。
誰しも過去があって、「今」があって、これからどこに行くというストーリー。
また、人それぞれ興味あるものに対する温度感が全然違って、
そこにも、ストーリーがある。
「今」を中心に、その人にあるストーリーにとても興味があります。

IJ:
さとぼうさんが「今」を創るインプロが好きな理由は、
そこにもあるのかもしれませんね。
これからも、さとぼうさんが仲間と“今”を創造し、
生み出すインプロ・ストーリーを楽しみにしています。

有難うございました。