今回の受講生インタビューは、インプロジャパン・パフォーマンスコースを
ご受講中の『きよぽん』こと、辻騎志さんです。

普段は、研修講師・経営コンサルタントの顔を持つ辻さんが、
インプロを始めたのは5年前。
昨年は、インプロジャパン主催の劇場公演出演を果たし、
パフォーマーとしての意欲も見せてくれている辻さんに、「インプロ」の魅力を伺ってみました。


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インプロジャパン(IJ):
インプロを始めたきっかけと目的を教えてください。

きよぽんさん(K):
インプロについては、書籍で知ったのですが、
実は、それ以前に、コミュニケーションのスキルとして、
インプロの根幹である「イエスアンド」は知っていました。

仕事柄、コミュニケーションについて、以前から学んでおり、
よく言われていた「yes but」の手法については、まず「うん」と受け止めて、
「でもね」と自分の意見を言うスタイルに、相手の心を閉じる感覚があり、
ピンと来ていなかったのですが、それに対して、「yes and」を知った時、
「それでね・・」という感覚が、相手の心に入っていく感じがして、気に入っていたんです。


そんな時、インプロのことが書かれていた書籍を読み、
「yes and」とは、「インプロ」からのことだったのかと興味が湧き、
受講したのがきっかけです。


IJ:
それから5年。
インプロを続けていらっしゃる理由はどこにあると思いますか?


K:
今でも忘れられないのが、始めて間もない頃のあるクラスでのことです。
講師にファシリテートしてもらいながら、シーンを演じ、お話を作っていったのですが、
その中で、自分自身が心から感動したことがありました。

その作品は、自分が主役で、ある目的の為に、必死に頑張るのですが、
残念ながら結果はうまくいきませんでした。
しかし、その必死にがんばったプロセスを仲間に受け入れてもらえ、自分も救われたというお話でした。

そこには、役になりきり、必死にやっている自分がいて、
終わった時、即興でこんな感動するシーンができるんだと思いました。


今考えると、それがインプロを続けている私の原体験のように思います。


それから、もっとうまくなりたい、というパフォーマンスする上での欲が出てきました。


IJ:
私も、その時、アシスタントとして、そのクラスにいましたが、
きよぽんさんの心がリアルに動き、舞台の上で生きていたことを今でも、覚えています。
作品もそうですが、役に集中して、即興のシーンの中で、
起こる出来事に向かい合うきよぽんさんの姿に、感動しました。
その体験がきよぽんさんを惹きつけていったのですね。


ここで、きよぽんさんが思う「インプロの魅力」を教えてください。


K:
まずは、「仲間と共に作品を作る喜び」ですね。
これだけ長く続いているのは、仲間の存在は大きいですね。
週1回、目標に向かって、互いに頑張る仲間に会えるのは楽しみです。


そして、予想外の展開が生まれるところは面白いですね。
インプロは、まさに「一期一会」で、「生」のもの。

お互いでアイデアを受け合いながら、即興で創っているからこそ、
思いもよらない、その時しか味わえない、一度だけの物語が生まれます。



昔は、他の人のアイデアを「え?」って思ってしまったり、「なんでだよ~」と
思ってしまう事もありましたが、一緒にやっている仲間達がとんでもなく面白いので、
予想外の連続です(笑)。
今は、それを楽しめています。


自分でやらなきゃ・・という意識から、他者の良いところが見えてきて、
それを楽しめるようになったのかな。


IJ:
個性的なお仲間が多いですものね(笑)。


そんな中で、自然とご自身にも変化があったのですね。
他にもご自身で変わったなぁと思う事があれば、聞かせていただけますか?


K:
失敗する自分を許せるようになりましたね。


3か月くらい前に、そんなことを実感することがありました。
大勢の人前で話す機会があったのですが、その時、明らかなる失敗をしてしまったのです。
実際、その最中に、自分で失敗に気づいたのですが、その状況を受け入れ、対処していました。


もし、あれが以前の自分なら、終わった後も「やってしまった・・」と
長く引きずっていたでしょうが、今の自分はすぐ切り替えられました。


これは、即興で創っていくインプロをやっていたからだと思います。


それに、カッコつけなくなりました。
ひょうきんさが出てきたのかな。
娘には「面白いパパ」だと思われています。
昔の自分だったら、家で踊ったりしなかったでしょう(笑)。
家庭が明るくなりましたね。
娘もインプロやっているから、時々、一緒にインプロで遊んでいます。


IJ:
お家で一緒に「インプロ」。楽しそうですね。
素敵なパパですね!


最後になりますが、今後、どんなインプロパフォーマーになりたいですか?


K:
もっと地に足をつけて演じれるようになりたいです。
舞台で「その役が生きている」姿を見せられるように。
その役を通じて、人生観や社会観を伝えられたら、
観ている方々に、人生に対する深い感動を与えられるようになりたいですね。


古くから、
「人生は、喜怒哀楽の4者を出でず」
という言葉がありますよね。
以前は、理性や道理を重視していた自分がいましたが、
今は、大事なことは「感情」だなと思っています。


いつか、インプロでも、お客様が共感して、感情移入してくれるような
それぞれの日常にある、笑いあり涙ありの人間味溢れるドラマを創りたいです。