組織

組織なんて一瞬で崩壊する

SIのA社は、15年前に創業し、着々と成長をし現在は250名を超えるエンジニアを抱える程になりました。

創業者の社長は、エンジニアを大切にし、エンジニアのスキルUPと満足度こそが、会社の競争力になるという考えを持っていました。

この社長に惚れて「この人と一緒にやろう」と、頑張っていた社員も多かったようです。

弊社から入社した方も多く、ほぼ未経験だった方が、マネージャになった例もあり、
ボクとしても、自信を持ってオススメ出来る企業でした。



しかし、数年前にこの創業社長が、体調不良の為に社長から会長職に退くことになり、急遽
この会社で営業をやっていた長男を社長に、次男を人事部長にすることになりました。



この新体制を聞いた時に、正直大丈夫かな・・・と思っていましたが、
案の定、すぐに、いろいろと問題が出てきました。


これまでは、社長自らが採用面接をしてくれ、
平日夜間や、場合によっては土日の対応もしてくれました。
また、1人ひとりの長所を見るような採用をしてくれていたと思います。

しかしながら、新体制後は、
・平日の面接は次男の人事部長の都合で18時スタートまで
・土日の面接はもちろんなし
・採用基準は、これまで無かった「4大卒という学歴」が追加
・面接では、スキルシートとSPIに多くの時間を使い、面談は15分程度に変更

まだまだ、例を挙げれば切りがありません。



これでは、当然、採用は上手く行きません。
これまで創業社長が面接をしていた時は、内定を辞退される場合は稀でした。
しかし、今は、なかなか内定承諾に至らないようです。

また、営業の定着率も悪く、営業がコロコロと変わってしまうようです。
それならばと、他業界で実績を上げた営業を採用してはいるのですが、
社内で教育をする人間がいない(いてもやらない?)為に、成果を上げられず、結果、すぐに離職。

営業が離職してしまう為に、顧客との信頼関係が構築できずに、
さらに、エンジニアからも、「ITの事がわかっていない」「自分たちのスキルの事がわかっていない」
という不満が多発し、エンジニアの離職も増加。


完全に、悪循環です。



おそらく、この長男の新社長と次男の人事部長は、A社を「現状を維持(それも、会社の業績維持ではなく、自分たちの生活やポジションの維持)」することが第一と思っているのだと思います。


あくまで、外から見ている印象ですが、以前のような明確なビジョンや目標はないように思えます。
さらに、徐々に、組織の官僚化が進んでいるようにも思えます。

何か変だぞと思った優秀な人材は、新しく活躍出来る場を求めて転職しているようです。




それでも、新体制の経営陣は、自分たちに原因があることに気づいていないようです
「採用が出来ないのは、市況が悪いからだ」
「最近は、離職するヤツが多くて困る」
「営業は、何故、数字を上げられないんだ」
などなど

完全に、問題は、自分の外にあると思い込んでいるように見えます。


もう、こうなったら、後は、行くところまで行かないと気づかないのかもしれません。
そこまで行って初めて経営陣は、「このままだとヤバい」と気づくのでしょうが、
その時は、既に後の祭りです。



経営陣が、自分の事だけを考えて仕事をすると、組織は崩壊するという良い例だと思います。経営陣は、組織の事を第一に考えなければいけません。

気をつけていても、人間は驕りや油断をしてしまう生き物なのですから、自分の行いに対して常に客観視しなければなりませんね。そうしなければ、せっかく努力して作った組織でも、一瞬にして崩壊してしまうのですから。








 
プロフィール

所属: インターノウス株式会社代表取締役社長
氏名: 中舘宏輔
Twitter:http://twitter.com/konakadate
会社URL:http://internous.co.jp
Blog: http://blog.livedoor.jp/in_nakadate/

■自己紹介
世界をつなげる仕事をしたいと考えて、2005年末に会社を設立。

設立当初は、日中のオフショア開発の間に立ったブリッジSEを組織しようと考えておりましたが、
法律の壁の高さと、当時は、外国人エンジニアを受け入れない企業が多く断念。
現在は、ITエンジニアに特化した「人材紹介・転職支援」「アウトソーシング」を行う。

登録エンジニアの数は、累計25,000人を突破。
リーマンショック後に減った求人数は増加傾向にあり、800社、3000件。




■興味があること
・海外、アメリカ、中国、アジアなど
・IT
・インターネット
・バックギャモン

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