2024年06月18日

山王祭の掛軸は山岡鉄舟直筆

日枝神社山王祭の掛軸は山岡鉄舟の直筆
  千代田区が有形文化財に指定!

日枝神社山王祭の掛軸は山岡鉄舟直筆

 江戸三大祭りの一つの日枝神社(千代田区)の山王祭で使用されてきた掛け軸が、江戸城無血開城に尽力した幕臣山岡鉄舟の筆によるものと確認されたことから、千代田区が有形文化財に指定した。

 掛け軸は千代田区立日比谷図書文化館で6月18日から8月18日まで公開され、山王祭では今年からレプリカが使用されることになる。

日枝神社山王祭の掛軸箱

 掛け軸は麹町五丁目町会に伝わるもので、隔年6月に執り行われている山王祭の町会の御神酒所で使用されてきたもので、「日枝神社」と書かれた掛け軸には「正四位山岡鐵太郎拝書」と本名の落款があることから「山岡本人が書いたものではないか」との声が町会に寄せられて区に相談して、区が山岡鉄舟の書の専門家に鑑定を依頼したところ、1885〜1886年(明治18〜19年)頃に鉄舟が書いたものであることが判明した。

 勝海舟らと並ぶ山岡鉄舟(1836〜88年)は、書の名人として「幕末の三舟」と呼ばれ、丸みを帯びた独特の書体は、行草体で書かれた掛け軸にもその特徴が表れている。

 箱書きで、1897年(明治30年)から現在まで少なくとも約130年に亘り使用されてきたとみられるが、町会と山岡鉄舟との関係を示す史料はこれまでに確認されておらず、制作や入手などの経緯は不明だが、区文化振興課の山田将之学芸員は「地域で大切に守られ、祭礼で使われてきた史料。文化財として、未来に向けて後世に伝えていきたい」と話している。

 素晴らしい文化財が地域で大切に守り、受け継がれてきたことは素晴らしい。

 これからも、貴重な先人の遺した文化財が発掘されることを願う。

inakakisya at 16:40コメント(0) | 文化財  

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