2025年02月10日

浦添市長選-現職松本氏4選

沖縄県浦添市長選挙ー那覇軍港移設の是非が争点
 現職の松本氏4選で移設と跡地開発計画に弾み

沖縄・浦添市長選、現職の松本氏4選

 任期満了に伴う沖縄県浦添市長選が9日投開票され、無所属・現職の松本哲治氏(57)=自民、公明推薦=が、無所属新人の市民団体世話人・里道昭美氏(67)を破って4選を果たした。

◇浦添市長選開票結果(選管最終)
 当:29607 松本哲治・無現
   15240 里道昭美・無新

 浦添市長選挙は、那覇市の中心部にある米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添西海岸への移設計画が問われる選挙で、浦添西海岸を守る活動を行う市民団体の世話人の里道氏が軍港の移設反対を主張して市政刷新を掲げたが及ばず、オール沖縄も候補擁立を見送っている。

 オール与党は1月19日に投開票された宮古島市長選挙で前副市長の新人候補が県内11市で唯一のオール沖縄系の現職市長を破り初当選を果たし、玉城デニー知事を支持するオール沖縄系の市長がゼロとなり、26日に投開票された沖縄市長選でも敗れている。

 4選を果たした松本氏は「相手候補の見えない難しい選挙だったが、市民の皆さまに過分の評価を頂いた」と軍港移設をはじめ「多くの人に喜んでもらえる市政運営に取り組む」と抱負を語る。

 那覇軍港は昭和49年の日米安全保障協議委員会で移設を条件に全面返還で合意していて、平成7年の日米合同委員会で浦添市への移設が決まり、県と市の間で調整が難航していたが、令和4年10月に防衛省と地元自治体が移設案合意に至り、令和6年10月に移設先の振興を進めることが確認されている。

 那覇空港に隣接する那覇軍港跡地は約56ヘクタールで、移設後の開発計画が行われる予定で、移設案は浦添西海岸の約49ヘクタールをT字形に埋め立てて民間港の整備も進めることから、県や玉城知事は辺野古移設計画について新基地建設としているが、浦添移設については機能強化を伴わない現有機能の確保を目的としているとして新軍港とは呼ばず、オール沖縄勢力も浦添への軍港移設の反対賛成について政治的に微妙なところがあると旗幟を鮮明にしていないが、共産党などは新軍港建設として那覇軍港の浦添移設に反対している。

 玉城知事は「那覇軍港は極めて開発効果の高い地域。基地負担の軽減と産業振興の観点から早期の返還が必要だ」として容認しているが、2つの基地の移設計画を巡る県や玉城知事の対応が矛盾していることから、オール沖縄の退潮ムードに拍車がかかりそうだ。

inakakisya at 14:52コメント(0) | 沖縄県 | 選挙 

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