2007年10月

2007年10月19日

久しぶりの更新です。
イジメをテーマとしたライフというドラマが9月までやってましたので、触発されて書いてみました。

私は、教育現場が機能するための大前提として、学校における子供達の安全が確保されていなければならないと思っています。
私が以前知り合いから聞いた中学では、「上級生が下級生からカツアゲするのが伝統だった」、「荒れていて良く死人が出なかったと思う」という状態だったそうです。「誰もカツアゲ止めようと言い出さなかったの?」と聞いたら、「今までさんざん上級生から金取られたから、自分達もやらないと損だ」と言ってました。当時の教師や教育委員会は何をやっていたんだと憤りを感じます。
子供達がびくびくしながら過ごさなければならないような学校へは、通わせるメリットよりデメリットの方が上回ってるのではないでしょうか。

ところで、最近私が気になっているのは、子供間のトラブルがあったとき、当事者の一方または双方に発達障害がある場合、教師が発達障害に原因を求めてしまい、トラブルの原因や経過についての調査が深いところまでなされないことがあるということです。

確かに、表面上の反応には、その子の発達障害に由来する特有の行動パターンが見られることは多くあります。しかし、そのような行動に出た背景として、他の子に嫌な事を強要されていたり、集団でからかわれていたり、いじめがあったりします。

発達障害のある子達は、いじめの被害に遭いやすい上、相手に上手く伝わるように表現する事が苦手な場合が殆どです。何かトラブルがあったときに、首謀者である相手方が口裏を合わせて言い逃れしたりすると、反論が苦手なため面倒に感じて、やっていない事や言っていない事を認めてしまう場合さえあります。

普段から子供達の人間関係に注目し、以下の取り組みを実施すれば、トラブルの抑制や子供の安全確保に貢献できるのではないでしょうか。

1.口下手な子が損しないように、当事者双方だけでなく、第三者的立場の目撃者からも十分事情を聞き、事実関係を見逃さない事を徹底する。(教師)

2.首謀者側は発見されると都合が悪いから呼び出すので、呼び出し禁止の徹底と、呼び出しに応じないことの徹底。(教師、家庭)

3.いじめは休み時間に多く発生するというデータを元に、英語圏(アメリカ、イギリス等)では休み時間に大人の目を光らせる取り組みが行われている。(休み時間のつきそいというパートタイムの仕事がある)日本でも、学校ボランティア等を活用してそのような取り組みを行っているところもあるので、小学校高学年や中学校には必要ではないか。(学校)

4.アメリカで実現されているように、盗難や廃棄、破損・汚損防止のため、ロッカーに鍵を付ける方法は有効。(学校)

5.「他の子のトラブルに関わって良いのは止める時だけ」と普段から伝える、加担する行為があれば「お前は関係ない」と引き剥がす、というように他の子のトラブルに加担し、共通の敵を作ることによって仲間意識を強める行為を抑止するための指導の徹底。(教師)

6.トラブルがあったとき、どちらかが100%悪いという事はあまりない。トラブルがあった際は、喧嘩両成敗と双方を同様に叱るのではなく、細かい罪の一つ一つについて詳細に検証して説明した上で、罪の程度に応じた指導を徹底する。(教師)

7.DV加害者には接近禁止令が出るし、児童虐待では養護施設に保護されて安全が確保されるようになっている。しかし、学校現場では、いじめの加害者と被害者は分離されていないため、被害者は怯えながら過ごしているのが実情。継続的ないじめがある場合は、加害者(特にリーダー格)を別室で授業させる、イギリスのように加害者を転校させる、アメリカのようにオルタナティブスクールで矯正教育する等、被害者と加害者を分離する方策を考える時期に来ていると思う。(教育委員会)

8.いじめの主犯格の子については、家庭に居場所が築けないため、学校を心地良い居場所とする目的で、気に入らない子をいじめるという場合があります。家庭内の問題に踏み込んで問題行動を起こす子の心理的負担を和らげるために、スクールソーシャルワーカーの全国的な配置が必要。(教育委員会)

9.いじめによる自殺を防止するために、家庭内に相談しやすい雰囲気を作ることと、子供のことを大切に思っていること、何かあったら力になることを常々伝えておくことが必要。(家庭)

10.その場の空気に流されるのではなく、正しい行動を心がけるよう常々言い聞かせておくことも重要。(教師、家庭)

以上です。
加害者には加害者の子向けの対処、被害者には被害者向けの対処という、別個の視点でそれぞれに同時並行的に必要な措置を講じれば、学校ももっと過ごしやすい環境になるのではないでしょうか。

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