前回の記事で、オモニアは危ないという事を書きましたが一連のギリシャ報道が出てからよく皆にギリシャ大丈夫なの?気をつけてね、なんて言われます。


暴動シーンがニュースで繰り返し流される影響からだと思われますが、基本的には夜歩いていても平気だし、特別注意をしながら出歩かなきゃいけないなんて事もありません。

が、しかし!、危険地帯はやっぱりあるし、平穏無事で酒浸っていると思われがちな僕らだって怖い経験をした事が何度もあります。

むか〜し、昔、こんな記事を書いた覚えがありますがそれ以来はあんまりこのブログ上でギリシャのマイナスイメージになるような事は書かないようにしていたのでたまにはいいかな、と思ってギリシャのダークサイド、流行り言葉で言うと僕らの”黒歴史”を振り返ってみようかと思います。

僕とユジロスがこのギリシャという国に住み始めたのは2009年。
国ぐるみの粉飾決済がバレて大混乱に陥るほんの少し前の事でした。

当時の店は超バブリーでずっと先まで予約も取れないような状況。
連日連夜ヘトヘトになるまでオーダーをこなし、ギリシャ感覚では考えられないほど勤勉に働く僕らにマネージャーは日本酒の一升瓶をほいほいとくれ、酒パワーでなんとか乗り切っていた僕らは昼過ぎに起きるので精一杯。

右も左もわからなかったかわいいひよっ子達で、自分たちの力ではなかなか住処を見つける事が出来ずにいました。

あの頃はまだギリシャ人が適当である事、簡単に嘘をつく事、物忘れが激しすぎる事などは知る由もなく、ひたすら大人しく”探してくれる”という家の発見情報をただピヨピヨと口を広げて待っていたのであります。

数週間後にようやく待っているだけでは何も起こらない、と悟った僕らは英語対応してくれる不動産屋さんや、今は無き英字新聞Athens Newsに載る広告主に連絡を取りついには自分たちの力だけで契約までこぎつけました。

見つけた家があったのはビクトリア(VICTORIA)という場所。
イギリスからギリシャに移住したばかりの僕らはこのUK風なビクトリア、という都会的音の響きに完全に騙されてしまったわけですが、アテネ在住の日本人が聞いたらまあびっくりするでしょうね。

しかも家賃は900ユーロでした(多分相場の3−4倍)。

実際なんであんなところに住んでるかわからない、なんて言われた事もあるしどこ住んでるの?って聞かれてこの地名をいうと皆一瞬顔がひきつっていました。

このビクトリアという駅、オモニア駅の次なんですがこの辺りからパティシア(PATISSIA)という一帯にかけてははっきりいってすごく治安が悪いです。

実際に大方の事件はこの地域で起こり、コロナキに引越しをしてからは何も起こっていません。

バブル真っ只中にいた僕らは通勤には行きも帰りもタクシーを使っていたので今思えばそれが良かったのでしょうがそんな僕らでもここでは数々のトラブルに見舞われました。

一番最初は地下鉄でスリ未遂事件。
前述した通り当時は電車に乗るという事はなく初めて利用した時には完全に片手に地球の歩き方を持つ旅行者モードでした。

たいして満員状態でもないのにやたら図体のでかいおやじが寄ってきて気持ち悪いなぁと思っていたらなんだかポケットに違和感、、、もしやと思い視線をそこに移すとやっぱり!手が伸びているではないか、しかもその手はこの体臭のキツイでかいおやじではなくその陰に隠れつつ隙間をぬってきた、か細いおばあさんの手。

睨みつけようとして見た時のそのしわだらけの顔がめちゃくちゃホラーでちびりそうになる僕。
夢に出そう。。。

しかもその時僕は黄色のジャケットを着ていたのですがなんとそのおばあさんも黄色のジャケットを着ていて目が合った瞬間、あ、かぶっちゃった。。。みたいな空気になったのを記憶しています。

この時は僕が汚い言葉を吐き捨てただけで、なにもとられる事なく済みました。


そして次は決して忘れることのできない事件、通称マック事変です。

マックといってもハンバーガーではなくりんごの方。

その時、当時はまだユジロスの彼女であった奥さんイデウスが初めてギリシャに遊びに来ていました。

image


この日は確か何かの用事で3人で地下鉄で移動することになったのだと思います。
乗降口最前列に並び列車を待っていた僕ら、到着した落書きだらけの車両にいざ足を踏み入れると後ろからすごい勢いで人が流れ込んできました。

あれよあれよという間に波に押され3人はバラバラに。




そう、これこそがまさに彼らの常套手段だったのです。

以前のスリ未遂事件もこれでつじつまが合うのですが彼らはどうやら何人かごとのチームになっていて、まずは地下へと続くエスカレーター前でカモを探す役が常駐、獲物を虎視眈々と狙っています。

image



僕らのような狩りやすそうなひよっこ達を見つけると下で待つ実行犯に連絡をするんですね。

そして下では結構な人数の悪者達が乗車と同時に後ろからタックルしてきて、カモを孤立化させそれぞれの周りを巨人達が囲むのです。

かーごーめーかーごーめー状態にされてしまうとお手上げ、ほぼ抵抗は不可能。

image


この日は小柄なイデウスが籠の中の鳥にされてしまい、次の駅で奴らが降りていった後、パソコンケースからつい先日買ったばかりのmacbook air が姿を消しているのに気がつきました。

異変をすぐに察知しイデウスの元に再び集まる僕ら、まずはイデウス自身が無事であった事がなによりも良かったですが、次第にこみ上げてくる怒り。

意外と本人より、そして旦那さんより僕が一番沸騰直前、湯気を噴き出したまま次の駅で降り警察署へと向かいました。

もちろん警察の人には罪はないし、彼らからしても度重なる外国人による犯罪という事で思うところは多々あるのでしょうがこの担当したハゲおやじが終始ヘラヘラしていてまるで盗まれたこちら側に非があるような対応をとってきたのでさすがの仏の僕も声を荒げてしまいました。

謝って欲しいなどという気持ちは微塵もなかったわけですが、それでも一応国家の治安を守るのが仕事の一人として”お気の毒です”くらいは言ってくれてもいいですよね。

オバマ氏の広島演説のビデオを送りつけてやりたいくらいです。

運良く保険に入っていたイデウス、請求するためには警察署発行の盗難届が必須で長いこと待たされた後、この薄ら笑いハゲ警官にサインをもらって二度と電車には乗らないと固く心に誓ったわけですが、お金の問題よりも写真や音楽、たくさんの未バックアップの思い出達を失ってしまいしばらく落ち込んでいてとてもかわいそうでした。

当時はまだicloudもなかったのです。

ちなみに僕がギリシャに来てからすでに3台もmacbook proを買っているのは内緒の話です。
1台目は普通の買い替えですが、2台目はタクシー内に置き忘れ(しかもユジロスの。ふふふ)、3台目は道に置き忘れるという大失態。

周期的にはそろそろ新たなるトラップがきてもおかしくないので襟を正したいと思いますw


こうして思い出してみるとまだまだ出てくるものですね。

長くなってしまったのでまた次回に続きを書きたいと思います。

今回のは分類的にはいわゆる軽犯罪編。

次回はもう少しだけヘビーな事件達。



自分の身は自分で守りましょう。
image







筆 タカキス。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ ナチュラルライフへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ