2016年08月07日

ラージクマール・ヒラニ監督

プレミアム試写会の翌日、公式ツイッターで「監督が恵比寿の映画館に訪れます。」との告知が。月末で自分の仕事が立て込んでいたのだが、このチャンスを逃すわけにはいかない。ダッシュ&恵比寿ガーデンプレイス内で半分迷子になりながらも、どうにか間に合った。

監督は訪れたファン一人ひとりの握手やサイン、写真に快く応じてくれていた。取材でお疲れのところ、終始笑顔で優しく接してくれた。この日はラフな服装であったが、とても上品で優しさにあふれていた。

そろそろ会場を立ち去るという時まで、遠巻きに見守る私たちの方を向いてニコニコ手を振ってくれていた。急な告知ではあったが、十数名が集まったであろうか。大人数というわけではないかもしれないが、それでも監督作品を愛するファンが日本にもいるのだということはわかってくれたのではないかと思う。

ちなみに傍には監督志望?の息子さんがいらっしゃったのだが、俳優になってもいいくらいのイケメンお父さん譲りの人当りの良さで、快く撮影に応じてくれた。愛にあふれたファミリーなんだなということが伺えた。

ヒラニ監督作品はまだ4作品しかない。『Munna Bhai MBBS』『Lage Raho Munna Bhai』『きっと、うまくいく』そして『PK』。ムンナバイシリースも大ヒットした。監督の笑顔の向こうには鋭い人物観察眼がある気がする。ヒラニ監督のフィルターを通した時、それぞれのキャラクターがどのように描かれているのか、更に注目して作品を観て行きたいと思う。

日本が気に入られたということなので、日本ロケもありえない話ではないかも?短い滞在だったけど、「日本」がきっといつかどこかで何かの形で監督作品にお目見えすることをゆるやかに期待している。2日間の感謝の気持ちに変えて、今後すべてのヒラニ監督作品を鑑賞することを誓います

10月29日の一般公開まで待てない!という人は9月18日(日)「第9回したまちコメディ映画祭in台東」で。

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2016年08月06日

ラージクマール・ヒラニ監督

先週のことになってしまうが、ちょっとしたご縁があり、ラージクマール・ヒラニ監督がゲストの『PK』プレミアム試写会に参加することができた。この感激は言葉で言い表すことができない。会場のインド大使館へは待ちきれずに早目に着いた。中央部はマスコミ関係者席でその他の人たちは両脇や後方だったのだが、そのおかげで脇ブロックの最前列に座ることができた。

おこぼれの身なので出過ぎたことはしないつもりだったが、念のためと思ってサイン用の「きっと、うまくいく」のDVDを持って行った。30分間のイベントが終了しマスコミが引きあげる中、監督は会場内で周りの関係者と談笑をしていた。私は勇気を出し、監督のそばにいた日本人スタッフの方に「監督のサインをいただけますか?」と尋ねたところ監督は快く応じてくれた。

私は「あなたの作品が大好きです。お会いできてとても嬉しいです!」と拙いヒンディー語で伝えたところ「Ohヒンディー!どこで覚えたの?」と聞かれたので「あなたの作品からです」。どこまで通じたかはわからないが、何やらヒンディー語らしきものを必死で話そうとしている私にハグをし、握手をしてくれた。感激過ぎて腰砕けになりそうだった。

監督は上品さにあふれ、ずっとニコニコ笑顔だった。そして声がとても素敵。
もしTVなどで監督の声を聴くことができたら、是非笑顔と声に注目してほしい。

ゲストの山崎監督は監督目線で「きっと、うまくいく」と共に「PK」を大絶賛し、壇れいさんはご自分が話されている途中でうっすら感激で声を震わせていた。それを聞いて私も我がことのようにとてもうれしくなってしまった。

ヒラニ監督は黒澤監督作品をリスペクトし、ほぼ全部観たと言っていた。そして山崎監督を日本を代表する監督と評価し、山崎監督が退場される際はぽんと彼の背中を押して「お互い頑張ろうな」と思われるようなメッセージを送っていた。また壇れいさんへは美貌を称え、是非映画にとラブコールを送った。さらに日活をはじめとする各関係者の名前を挙げ、感謝の意を表された。

もちろんこれにはリップサービスも含まれていると思うが、それでもその気持ちが嬉しいではないか。そして実際の監督にお会いして今まで思っていたことを確信した。ヒラニ監督は登場人物ひとりひとりのキャラクターを描くのが本当にうまい。どの人物もいわゆる「キャラが立っている」。そしてかなり深くまで人物像を掘り下げている。スピーチにあったように、人の良いところ、優れたところにフォーカスを当て、肯定的に受け止めようとしている姿勢が感じられた

作品を作るうえでは、もちろん悪役や敵役なども必要になる。
でもそんな役どころですらどこか憎めない、人間味あふれたキャラクターになっている。
脇役や端役も優しさと愛情をもって、とても丁寧にいきいきと描かれている。いらない人間なんていないんだよと言っているようだ。作品全体から「どんな人間だって頑張って生きてるんだ、前を向いて生きていこうよ」というポジティブなメッセージにあふれている。だから監督作品を見ているととても心地よいのだ。元気になれる。

そしてそのお人柄に翌日さらに触れることになった。(続く)
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2016年07月25日

これから本気出すぞ!

今年入ってからちょっとやらなければならないことがあって、それが先日ようやく終了した。日常生活に大きな影響はなかったのだが、それでも若干の時間の縛りはあった
その拘束からやっと解放された

さ〜て、いよいよ本格的な映画の季節がやってくる
映画ではないが、プリヤンカ主演の「クワンティコ/FBIアカデミーの真実」がDlifeで放送が始まった。FBIアカデミーが舞台のこの作品は過去と現在が行き来しながら、様々な人種、人間関係がもつれた糸でつながっている。ストーリーそのものの面白さとプリヤンカの魅力がいかんなく発揮されている。

7/31(日)は急きょ『Sultan』の追加上映が汐留で行われる。
私はまだ行けていなかったので大ラッキーだ。
週末に行われていた各言語のインド映画上映会もなかなか行けなかったので、これからは積極的に参加したいと思う。

10/29(土)からは待ちに待った『PK』が一般公開される。
これに伴い、PKオリジナルクリアファイル付き前売り券が発売されている。
お宝グッズになること間違いなしなので、品切れになる前に是非とも手に入れたい。
試写会のお知らせもぼちぼち出てくる頃だろう。

ARラフマーンが来日予定のアジアフォーカスは9/15〜9/25。
9/24(土),9/25(日)恒例の代々木公園「ナマステ・インディア」も忘れちゃいけない。
その後はIFFJが10/7〜10/21(東京)10/8〜10/21(大阪)。
東京国際映画祭が10/25〜11/3と続く。

今のうちに体力とお金を温存して、是非これからの楽しい季節に備えたい。

          PKクリアファイル。裏はラジカセ柄。
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2016年07月03日

日本の放送局の少なさ

今ちょっと怒りながら書いている。

以前から思っていたが、日本は放送局が少なすぎる
BS・CSチャンネルこそ最近若干は増えてきたが、どれも既存の日本の放送局が絡んだものが多く、昔の番組やらを流している。それは決して否定しない。娯楽は重要。

アメリカやインド旅行をした人ならわかると思うが、海外は放送局がめちゃくちゃ多い。例えばインドなんかだと、各地方ごとのニュースやバラエティ・音楽・映画の新旧、そしてアメリカ、イギリス、フランス、中国などのニュースチャンネルなど数えていないが100チャンネルくらいはある印象。

日本の一流ホテルなら海外のチャンネルが視聴できる設備があるのかもしれないが、一般家庭では衛生放送でCNNやBBC他韓国・中国・ブラジルまでがせいぜいなところ。もはや情報鎖国してるのではないかと疑うレベルである。もちろん、ネットではいくらでも海外の情報が手に入る。しかしリアルタイムな映像が流れる電波の影響力は小さくない。

地上波オンリーだった時代は「テレビはタダで見るもの」という概念があったが、今は放送にお金を払う意識があるので個人の好みで映画やスポーツやニュースを選択できるようになっている。

なのに選択できるチャンネルが絶望的に少ない
私は多少割高であってもインド映画や世界のニュースが見られるチャンネルがあったら喜んで加入したいと思っている。

日本でも英語教育を・・・ということを本気で考えているなら、字幕や吹き替えの問題などスルーして子供の頃からセサミストリートや海外のアニメを見ることができたり、大人でももっと普通に各国のニュースやドラマ・映画が見られる環境になればいいのにと本気で思う。そしてそれは決して「日本語」を軽視することではない。

世界は動いている。
日本のメディアのフィルターに批判はあるが、海外も同じようなものだろう。だがせめて受け手として選択肢は欲しい。日本は選択肢すらもないことが一番つらい。そしてあっても英語で理解できない自分も情けない。

海外の文化やニュースを知ることは個人の趣味でやればいいと思っていた。しかし、イギリスのEU離脱、バングラデシュのテロ、日本の未来が大きく関わってくるアメリカの大統領選挙など、もはや趣味の範囲では収まりきらない。

海外のニュースが普通に入ってくると都合の悪いことでもあるのだろうかと勘ぐってしまうほど、先進国と自称しているこの日本は選択肢が少ない。報道の自由度ランキング・・・がどれほどの信頼性があるかわからないが、72位とか情報統制、大本営発表と言われてもおかしくない。

海外の情報を知ることは、むしろ自分の国について考えるきっかけになると思うのだが。  


2016年06月26日

宝塚でOSO

既にご存じの方も多いと思うが、2017年1月、宝塚星組で『オーム・シャンティ・オーム −恋する輪廻−』が上演される。公式サイト

宝塚とインド映画の組み合わせ。
どう考えても相性が良すぎる

インド映画の世界が、宝塚のキラキラした舞台で3Dで見られるなんて
という私は、実はかなり昔に1回しか舞台を見たことがない。
宝塚ファンに怒られてしまうかもしれないが、東京近郊に住んでいる者にとって、宝塚は他の演劇や劇団の公演などを含めて広義のお芝居の選択肢の1つだと思う。友人に誘われたとか何かのきっかけがないと、なかなか観る機会がない。でももしかしたら関西方面に住んでいる人にとってはもっと身近で特別なものなのかもしれない。

そんな私ですらも飛びついてしまう。
ルパン三世などかかなり大胆なチョイスをしていたことは知っていたが、インド映画に目をつけたあたり懐の広さを感じる。

宝塚の舞台がどのように行われているかはほとんどわからないが、ヅカ流の解釈をしてインド映画ファンのドギモを抜かせるステージで楽しませてほしい。

チケットの争奪戦が心配だが、宝塚はCSを始めとしていろいろなコンテンツが充実しているので、仮に劇場に行けなくても何とか観ることだけはできそうである。

ヅカファンとインド映画ファンの融合。
これをきっかけにお互いのジャンルに興味を持てるようになったらいいなと思う。  


2016年06月10日

『FAN』

FAN

大スター、アールヤンと彼のファンを演じるゴウラブとの物語。シャー・ルク・カーンのダブルロール。

ゴウラブはアールヤンのモノマネで優勝し、本人に会いに行く。愛が過ぎるがあまり、アールヤンのライバル俳優に嫌がらせをする。それゆえにアールヤンから冷たい言葉を投げかけられ、ゴウラブは憎しみにも似た行動に出るようになる。

有名女優の出演がなく、ダンスシーンもなく、ストーリー的な派手さがなかったせいもあり、興業成績的にはもう一つ伸び悩んだようだったが、昔からのファンのひとりとして悪くないと思った。本人とファンというダブルロールの設定はシャールクだからこそできたと思う。

シャールクはさすがの演技力。一人二役ということを忘れてしまうくらいだった。インド映画でダブルロールの役柄がきたら演技力のある証拠かどうかはわからないが、彼の他のいくつかの作品でも演技力は実証済みだ。

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注意
以下、超ネタバレなので、これから観る人は極力読まないことをオススメする。観終ったらまたご自分の感想と比べてみてほしい。

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2016年06月03日

A.R.ラフマーン来日!そしてアジアフォーカス・福岡国際映画祭

2016年福岡アジア文化賞大賞にA.R.ラフマーンが選ばれ、来日とイベントが予定されている。
詳細はこちら

またこの時期、9/15(木)~9/25(日)は恒例のアジアフォーカス・福岡国際映画祭が開催される。この映画祭は名のとおりアジア映画を専門にした映画祭で、毎年のようにインド映画も上映されている。一般公開されないケースが多く、この時ばかりは福岡近辺の人をうらやましく思ったものだ。

今までは指をくわえて見ていたが、ラフマーンが来るとなればもう行くっきゃない連休に重なり、日程的にも問題ない。記憶が定かでないが、彼は10年以上前にも来日したことがあると思う。確かその時もファンとの交流イベントのようなものがあり、ただ料金が1万円くらい?したような・・とにかくちょっと高くて参加を見送った。純粋な日本のファン向けでなく、日本在住のインドの財界人向けだったのかもしれない。その時も有名作曲家ではあったが、まさかこんな凄い人になるとは正直思っていたなっかった。今は言わずと知れた世界的に超有名な作曲家である。パフォーマンスを披露する予定もあり、この機会を見逃すわけにはいかない。

さらにちょっと地味なところでは、福岡市総合図書館映像ホール「シネラ」では、アジアフォーカスに合わせて過去の受賞作などを上映したこともある。スケジュールはどちらもまだ発表されていないが、要チェックだ。

アジアフォーカ・ス福岡国際映画祭
福岡市総合図書館映像ホール シネラ

私自身、初めての福岡への旅となる。
イベントに映画三昧。そして美味しいもの(ラーメン、明太子・・・)、観光と、やりたいことが盛りだくさん。ホテルは既に映画祭会場となるキャナルシティ内で押さえたので、夜中まで上映されたって平気あとはスケジュール発表をにらみつつ、飛行機を予約するだけだ
そしてそしてどうか来日が実現しますように。シュリデヴィ、アーミル、カルキ、最近はみんな本当に来てくれているから大丈夫だと信じたい。  


2016年05月21日

興行収入トップ10と3カーンの強さ

ボリウッド世界興行収入TOP10
(koimoi.com 単位:1カロール=1000万)

1. PK (2014) 792
2. Bajrangi Bhaijaan (2015) 626
3. Dhoom3 (2013) 542
4. Chennai Express (2013 422
5. Prem Ratan Dhan Payo (2015) 399
6. 3 Idiots (2009) 395
7. Dilwale (2015) 394
8. Happy New Year (2014) 385
9. Kick (2014) 377
10. Krrish 3 (2013) 374

いわゆる大ヒットとされる100カロールは10億ルピーのことで、インド国内での興行収入。日本円にしたら16億円程度になる。上記のものは国内外を合わせたもの。

お気づきのように、10位にリティック・ローシャンが入っているだけで、あとはすべてアーミル・サルマン・シャールクの3人のカーンが見事に3作品ずつとなっている。

彼らは間違いなく数字を持っている。それゆえ超一流の監督・共演者・スタッフを並べる。え、この作品が?と思うものもないではないが、それでも話題になるし、客を呼べる。ちなみに今年の作品ではアクシャイ・クマールのAirliftが232Crで18位に入る。

確かに3カーンズはお化け俳優なので、今後彼らは引退するまでヒットを量産し続けていくだろう。若手ロマンチックヒーローを卒業する年代になったらどうなるのかとずっと見守ってきたが、中年、そして50代になっても彼らの年代に合わせた作品をきちんと用意してきているし、それで数字を残している。

おそらく60代になっても「大学を卒業できなかったおじいさんが孫と一緒にもう一度大学に通う」なんて設定でアーミルは大学生役をやるかもしれないし、シャールクは「カージョール娘に初恋の人の面影を見て、菜の花畑で奇跡の再会をする」なんてラブストーリーが作れそうだし、サルマンはやんちゃな警察署長を演じ、リティック演じたKrrishの魂はタイガー・シュロフあたりが引き継ぎそう。いくらでも作品は作れる。

だが今後はアミターブ・バッチャンや3カーンズのような絶対的スターが現れるかどうかわからない。いや、これからの時代は難しいと言っていいだろう。とすると俳優のネームバリューに頼らない、より質の高い作品が求められてくる気がする。ボリウッドの低迷は見たくないので、元気な俳優・監督・スタッフが面白い作品を生み出してくれることを期待したい。  


2016年05月07日

インド映画の奥の深さよ

およそどんなジャンルでも突き詰めていくと奥が深いものだと思うが、インド映画というカテゴリーも掘り下げればそれはインド全体をも理解していくことにつながっていく。そんなことは到底無理なのでとりあえずまずは楽しむというスタンスでいつつ、ちょっとずつわかっていけばいいのかなと思っている。

監督や俳優で楽しむというのはどの国の映画でも最もポピュラーだろう。
お気に入りの監督や俳優の次回作は?過去作品を追ってみたり。そして何といっても監督+出演俳優の組み合わせの楽しさ。そのコンビネーションだけでワクワクしてくる。さらに映画家系が多かったりするので、あの俳優と女優の息子が今売出し中であの女優と別れたばかり・・とかその人間関係を把握するのも面白い。

ちょっとマニアックな人ならカメラワーク、照明、音声、映像処理などにこだわったり。そんな難しいことはわからなくても衣装やロケ地は見ているだけで楽しい。何と言ってもインドは広い。北から南まで風景が違えば着ている衣装も言葉も違う。在外インド人がいる地域を筆頭に海外ロケも多い。

インド映画はダンスシーンがかなりの確率で入るし、アクションシーンもちょっと独特だったりするので、このあたりにもこだわりを持つとキリがない。そしてインド映画の大きな特色の一つでもある。最近ツイッターのGIFなどでこういうのが取り上げられてたりするが、おそらく見慣れない人にとっては相当インパクトが強かったのだろう。私も一番最初にインドのTVでカップルが芝生の上をコロコロ転がり雨の中でずぶ濡れになってのダンスシーンを見た時に、「何これもっと見たい」と思ったものだ。

そしてこのあたりから山は険しくなってくる

まずは宗教問題。ヒンドゥーとは、イスラムとは、シクとは。
悲劇でも喜劇でも描かれる。それぞれの宗教の特色はなにか。
食事は一番わかりやすい例だが、NG食材がヒンドゥーが牛肉でムスリムが豚肉ということさえ日本では思ったより認知されていない。登場人物の名前で宗教やカースト、さらに出身地や職業までも表わすことがある。

神話の基礎知識もあると楽しい。笛を持ってるとクリシュナを暗示してるとか、ドゥルガーなんていう戦いの女神の名を持つ登場人物がいたら「こりゃなんか起こるぞ」と名前が既にネタバレだったりする。この神話が結構くせもので、幾多の神様が幾多の化身や名前を持っているのでなかなか把握が難しい。

インドとパキスタン、さらにイギリスとの関係。歴史。カシミールを始めとする領土問題。いくつものドラマが描かれてきた。愛国主義的な作品が多いのはインドの歴史が背景となっているのだろう。

インド独自の伝統、習慣。首を横に振るようなしぐさでOKや小指を立ててオシッコなどはほぼインド全域で共通だと思うが、その土地独自のものもある。例えば一般的に未亡人は白の衣装を着るが、『DOR』で描かれたラージャスターンでは青(藍)色を着ていた。家族の制度は、女性の立場は、結婚の儀式は・・・・とキリがない。これらはごく当たり前に描かれていたりするが、日本人から見れば特徴的で面白かったり不思議に思うことも多い

インドの文化の一つでもある映画は生活に深く根付いており、昔の映画のシーンや台詞、音楽が頻繁に使われている。時にはそれが時代を表わすシンボルになることもある。インド映画を観ることこそがインド映画を理解していくことになる。

そして作品で使用されている数多くの言語
多くの日本人は日本語字幕がついたインド映画、それに飽き足らなくなってくると英語字幕のDVDで視聴することになるが、「もっと英語勉強しなくちゃ」と同時に「台詞を直に理解したい」とかなってくると、教材も十分でないインド諸言語習得の果てしなき長い長い道のりが待っている。

映画は楽しむことが一番だと思っているので、これらの知識がなくても別に構わないと思う。だが知っているとより楽しめる。

1回作品を観て、ちょっと調べてから改めて観ると、新たな発見や驚き、見逃していたところが山ほど出てくる。何回観ても楽しいシーンや感動のシーンもある。お気に入りのダンスシーンだけをを何十回もリピートしたりする。

このあたりがインド映画を何回観ても楽しい理由だと思う。
そして『PK』は何度観ても楽しい代表作の1つだと思う。
いろいろ知ってから観るともっと楽める。
  


2016年04月27日

祝!『PK』日本公開

Yahoo!のニュースにもなったので既にご存じの人も多いと思うが、ついに、ついに、『PK』が日本で公開される

公開されるかもという噂は前々から耳にすることがあった。
しかしインド封切2014年12月9日からは1年以上もたち、「もうないかもしれない」とファンの間でも落胆ムードが漂っていた。そもそもインド映画自体の公開さえ尻つぼみ状態だった。

それがここにきての公開決定。しかも

ノーカット、邦題なし、副題なし

まさにありのままの〜と同じく2014年に大流行した歌を歌いたくなる気分である。この当たり前のことが当たり前に公開されることの喜びこの映画に関しては1秒だって無駄なシーンはないと断言できる。

公開は秋ということで、詳細はまだ決まっていないが全国公開とのこと。
インド映画は映画祭やミニシアター系など限定された場所や時間でしか上映されないことが多い。そして全国公開された『チェイス!』『ミルカ』は興行的にぱっとしなかった。しかしこれらの作品の公開で新たなファン層が広がったのは事実だ。そしてやはり地方の人にもスクリーンで観てもらえる機会は絶対に作ってほしかった。この素晴らしい作品でもう一度勝負をかけて、今後のインド映画の公開につなげてほしいと心から願っている。

同じラージクマール監督+アーミル・カーン主演の『きっと、うまくいく』は本当に評判がよく、最近でも吹き替えでTV放映され、これまでインド映画などまったく興味がなかった人たちに大きな影響を与えた。時期こそ遅れてしまったが、じわじわとインド映画の良さが広まってきたこのタイミングでの公開はベストだと思う。

私自身「インド映画完全ガイド」(世界文化社)でこの作品をオススメさせて頂いたこともあり、思い入れはたっぷりある。もう細かい事は言わないが、主演の2人の演技、監督の世界観、インド映画、ボリウッドの世界を十二分に味わってほしい。

もちろん、100人が100人気に入るわけではないと思う。
だがその批判さえもがこの映画は織り込み済みのような気がする。本当につまらない映画は何の印象も感想もなかったりするから。良しにつけ悪しきにつけ何かが心にひっかかる・・・それこそがこの映画の醍醐味とも言えよう。

インド映画興行成績のトップに輝く『PK』。
いち、インド映画ファン、『PK』ファンとして強く強く応援していきたい。

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