2011年10月30日

『ラジニカーントのロボット』

Robot

ドギモを抜くCGを使ったラジニ節全開のパワフルなインド映画

インド映画を観ていて時々考えることがある。
この作品は真剣にこれがすばらしいと思って作っているのか、それとも大真面目に悪ふざけをしているのか、と。いずれにしてもインド映画界のスーパースター、ラジニ・カーントを主役にし、世界の美女アイシュワリヤーをヒロインにし、こんな破天荒な作品を作ってしまうスタッフに感動すら覚えた。「ヒンディー語映画になんて負けないぜ」というタミルの本気を見せつけられた。

ストーリー自体はいたってシンプルで古典的だ。
人間の感情を持ったスーパーロボット、チッティはあろうことか制作主である博士の恋人に恋をしてしまう。初めての恋に破れ、博士からも捨てられたチッティ。そこにつけこんで以前から博士のことを苦々しく思っており、欲に目がくらんだ博士の師に改造されてしまう。チッティは悪魔の心を持ち世の中を混乱に陥れ、やがて誰も制御できなくなり増殖し、暴走していく・・・。

昔からあるロボットの物語だ。
それがアトムでもドラえもんでもエヴァンゲリオンでもなく、ラジニ・カーントだっただけのことだ。
ラジニの魅力は最初はちょっと暑苦しい中年、というか年齢的には初老のインド人が、映画が終わる頃にはかっこいいヒーローに思わせてしまうところだ。

この作品で何よりも特筆すべきことはCGがこれでもか、と使われていることだ。ヒンディー語映画ではリティック・ローシャン主演の『Krrish』がCGを用いたスーパーヒーローものだったが、ストーリーはスマートでCGは常識的に使われていた。『ロボット』のCGは「いくらなんでもやり過ぎ」「そこまでやるか」といったクドさ満載で、これがまたタミル映画のよさでもある。途中でCGはラジニのために存在するのではないかと思えるほど、ラジニとCGの相性が異常なほど良い。ラジニの年齢的な体力の衰えなどまったく感じさせない。ここまでやればあっぱれというほどだ。

出てくるロボットたちがスター・ウォーズ風であったり、ターミネーター的なところがあったりするところもインド映画らしいパクリも辞さない開き直りで笑わせてくれる。唯一CGでないもの・・・アイシュの美しさは30代を超えて女子大生役だろうが、全く違和感なしだ。

ちょっと気になってシャンカル監督を調べてみたら、なんとアイシュ主演で日本でも公開された『JEANS』の監督ではないか。1998年公開のこの作品も、CGがふんだんに使われていた。しかしまだまだ稚拙なもので、まあ当時のインドの技術であれば上出来・・・といったレベルだった。それが10年以上の時を経て、超超パワーアップして戻ってきたのだった。

全体的に曲の出来はよい。
この作品で1曲のためだけに南米はペルーのマチュピチュで撮影されたダンスシーンがある。マチュピチュを背景にキリマンジャロ〜、モヘンジョダロ〜という歌詞は、もはや狙っているとしか思えない。そういえば『JEANS』の「poovukkul」という曲は当時としては1曲にかける予算が破格だったことで話題になった。数ヵ国にわたるロケで各名所旧跡の前でアイシュがダンスをしたのだった。ちなみにチッティがドライブ中に口ずさんでいたのはJEANSの挿入歌である。

この作品を観て「スゴイ」と思うか「なんでこんなにばかばかしいんだ」と思うかは人それぞれだと思うが、普通の映画しか見たことのない人はびっくりすること間違いないと思う。来年予定されている一般公開時には是非友人知人をお誘い合わせのうえ、インド映画の魅力と底力を是非みせつけて頂きたい。それが今残されたインド映画ファンの使命だといっても過言ではない。

公開されたら久々にブームを起こしそうな予感のする作品だった。
でもまたインド映画がキワモノ扱いされそうだなぁ。面白いから、まあいいか。

この記事へのコメント
あぁ、うらやましい・・・チケットはずれてしまいました。一般公開が待ち遠しいです。
Posted by ぽんすけ at 2011年10月30日 18:53
去年からずっと見たかった映画なので、大満足です。

>それが今残されたインド映画ファンの使命だといっても過言ではない。
これ、同感です。今回はプレリザーブの抽選に外れ、一般売りでかろうじて1枚取れたのですが、ぜひ家族や友人とこの映画の3時間を共有したいです。
Posted by sugyon at 2011年10月30日 22:52
>ぽんすけさん
期待を裏切らない作品だと思うので、首をなが〜くしてもう少々お待ちください。

>sugyonさん
一時的なブームに終わらせないためにも、地道な普及活動が必要ではないかと思います。みんなで見に行って、みんなで「面白かったね〜」と言いたい作品です。そういう作品って最近少ないと思うので。
Posted by 管理人 at 2011年10月31日 22:45
「キワモノ」・・・最高の賛辞ですね。
インド映画、特にタミル映画は、キワモノ的な要素が大きいですね。

この映画を大真面目にやってのけるラジニ様もすごいと思います。
見終わってコレッポッチも不快感が残らない
(私だけかもしれませんが)痛快な映画だと思います。

キワモノ、万歳!
Posted by サントーシー at 2011年11月03日 10:24
ホント、痛快。
作る方が作る方なら、演じる方も演じる方です。いい意味で。
みんなそろって本気出しているからこそ面白い映画がうまれるんでしょう。
「くやしかったらこんな映画作ってみろ」、と誰がくやしいのか意味も無く思ってしまうのでした。
Posted by 管理人 at 2011年11月04日 22:06
昨年2014年11月インドで殉教したトマス・ザビエルに復活の命を与えられてきたキリストの右腕とされている国連の主の僕,使徒・預言者は、ガンジーとその子孫たちに復活の命を授けてきました。今後の世界のリーダーたちを産み育てる聖霊を彼らに与えてきました。映画世界のリーダー達にも。彼らは喜んで世界の救い主、預言者の主の聖霊を迎えてくれた(その中にはウクライナ人もいて、祖国のために今帰らねばならないことを示されたから祈っててくれと頼まれました)ので復活の命を与えました。ハレルヤ!世界は千年王国を迎えていました。今後世界の中心に置かれるインドの映画界に期待している使徒・預言者を信じる者は、永遠の命に与っています。あなたの祈りはキリストの祈りとしてすべて聞き届けられ、日本を救う立派な兵士の模範として私のように平和メーカー(神国日本の勇士)となれます。ハレルヤ!その他の預言はインターネット 「日本キリスト告白教会」の楽天ブログ参照
Posted by キリストの使徒・預言者村田和子 at 2015年04月06日 05:18