2017年08月05日

『Jab Harry met Sejal』

Imtiaz Ali監督は、男女をとても美しく撮る監督だと思う。人物のアップを、背景をぼかして浮き上がらせるようにして、どのシーンもまるでポートレートのようだ。

この作品について言えば、主演のシャールクとアヌシュカの魅力が最大限に表現されていると思う。シャールクは『Dear Zindagi』風の、酸いも甘いもわかったような大人の男の魅力がファンにはたまらなかったろう。やはりこの人はキワモノ的な役ではなく、こうした王道のラブストーリーでいけばいいのだと思う。ドキドキさせてくれるシャールクを久しぶりに観られて嬉しかった。ただ正直ターバン姿はあまり似合わないと思う(笑)

アヌシュカについては、まず一番最初に目がいったのは足の長さとスタイルの良さ。元気いっぱいの彼女がスクリーンからはみ出しそうで、映像をアヌシュカ色に染める。この二人と言えばアヌシュカのデビュー作でもある『Rab Ne Bana Di Jodi』だが、この時の彼女は婚約者の死からの強制的な結婚をしてふさぎ込んでいる・・・という役のせいもあって、演技自体は特段良くも悪くもないな、という感じだったが、今はどうだろう。まさかこんなに大化けする女優になるとは想像もつかなかった。

私はアヌシュカの最大の良さはどの俳優と合わせてもマッチするというところにあると思う。3カーンとはすでに共演済みだが、どの作品も違和感なくハマる。しかも彼女の魅力を出しながら俳優を引き立てる。

アヌシュカ演じるSejalが失くしたエンゲージリングをツアコンHarryと一緒にヨーロッパのあちらこちらに移動しながら探すというロードムービー的な要素を入れたという話だが、ストーリーそのものは65-70点で決して悪くはないのだが、やはりちょっと弱い。この二人が魅力的だったからこそもっとドラマティックなものを観客は期待してしまう。

同じImtiaz Ali監督の『Jab We Met 』はタイトルからもわかるとおり、強引な女の子に振り回されて一緒に旅をするというストーリーは似ている。こちらは後半家族の要素を入れた。同監督『Tamasha』もストーリーが弱かった。ただ主演の2人、ランビール・カプールとディーピカの映像はとてもマッチしていた。RBDJだと今回と同じ主演2人+友人だが、1人2役でストーリーをふくらませていた。もうひとひねり・・・例えばHarryの過去などについて掘り下げたらもっと面白かったのではないかと思う。それがちょっと惜しい。

今回は英語字幕で、しかも早口でまくりたてるシーンが多かったので細かいニュアンスはほとんどわからなかった。もしかしたら日本語字幕で台詞を理解すれば、もう少し評価は上がると思う。

この記事へのコメント
早い!

明日観に行ってきます。
私はキャストが良ければストーリーは二の次なので、
たぶん楽しめると思います。

タイガー・シェロフのムンナー・マイケルも、
ただのダンス映画でしたが楽しめましたし。
Posted by サントーシー at 2017年08月06日 02:09
TOKです。

異国の街角を綺麗に切り取る監督ですね。私はポルトガルのリスボンに行ったことがありますが、モアッととした空気が伝わってきました。あんな街なかのホテルに泊まってみたいと思ってしまいました、、、ファドを聴く機会が無くて残念だったな。

冒頭のフランクフルト空港でHarryとSejalが探しに行く行かないと揉めてる後ろに、インドのオートリクシャの先祖?らしい三輪車がスーツケースを詰め込んでいるのはインド人の琴線に触れるんじゃあないでしょうか?

『Jab Harry met Sejal』は8月5日(土)に汐留と神戸で計4回上映されましたが、8月13日(日)には川口のSKIPシティで1回上映されるそうです。画面が綺麗な劇場です。
また、9月23〜29日にキネカ大森で日本語字幕付きの「Lingaa」、「Pink」、「Maya」を上映すると告知されてました。
Posted by TOK at 2017年08月06日 18:28
今まであまり意識した事がなかったのですが、この監督は風景や人物をとても美しく撮りますね。
この映画に限った事ではありませんが、やはりインド映画はスクリーンで観て味わえるなと。

キネカ大森も楽しみです。
Posted by ソニア at 2017年08月08日 00:19