2010年07月21日

政策迷走 菅政権(3)

公明新聞:2010年7月21日付

骨抜きの原則無料化
財源、制度設計が不透明
高速道路料金


高速道路無料化は2003年の衆院選以来、民主党が一貫して公約に掲げてきた目玉政策だが、その旗振り役を担ってきた人物こそ菅直人首相だ。ところが、菅政権になっても財源や制度設計が一向に不透明。参院選マニフェストには実施時期と予算規模を明記せず、「段階的に原則無料」と骨抜きの表現にすり替えてしまった。

高速道路の新料金体系をめぐる大混乱も未決着だ。前原誠司国土交通相が今年4月、「休日上限1000円」など現行割引制度を廃止し、今年6月から「普通車上限2000円」などの新料金体系を実施すると発表。現行制度廃止で浮く財源を道路建設に充てる目論見もあって通常国会で関連法案を提出した。

しかし、党内から新料金体系が“無料化”どころか“実質値上げ”になることへの批判が噴出。その結果、前原国交相は見直し方針を撤回し、関連法案も継続審議に。政府・民主党の“迷走”“逆走”のせいで、新料金体系がどうなるのか、宙に浮いた状態が続く。

先月28日からは社会実験と称し、1000億円の予算で37路線50区間で無料化をスタートさせたが、これも中途半端。大半が交通量の少ない地方路線で、しかも細切れ。無料区間は総延長の2割にも満たない。政策の意図が国民に理解されていないのが現状だ。

いくら「段階的に原則無料」と小手先で修正しても、もはや財源も政策理念もないのは明白。無料化の旗振り役として大風呂敷を広げた菅首相の対応が厳しく問われている。