本日の報道によると、大阪府立大学 学生部 就職支援室(室長:民間登用)において、民間各社ほかからの求人情報が放置され、学生に提示されないまま期限切れ無効になったものなどが600余件あったことが学生さんの指摘で明らかになったそうです。
 ま、本法人では、アカウンタビリティ(説明責任)に無関心な経営陣ですから、就職情報すらも利害関係者である学生ではなく、大学の管理運営の判断で好きに扱えるのでしょう。学生ポータルへの掲示もありません。「民間の活力」信仰も崩れていきます。
 報道によれば、学生による指摘、発覚後、大学の調べで昨年11月ごろ2月13日までに支援室に届いた全求人1208件中計642件の処理が遅れ、うち23件がすでに応募期限を過ぎていたそうです。
 ちなみに、本学の就職支援室は"民間から登用"を謳ったきわめて公務員的思想のはやりの人事で運営されています。
【就職支援室を設置したときの報道発表(2006年)

 景気の回復で売り手市場、と一部では報道される就職市場でも、実質は選択と差別化が進み、必ずしも広き門ではありません。一方で、求職学生の活動は活発で、実質「青田買い解禁」の状況の中、よい条件の就職先は早い者勝ちの様相を呈しています。無効となった26件もさることながら、掲載が遅れた620余件の求人情報でも、期間後半になればなるほど条件は格段に厳しくなっていて、おそらく実質無効の状態であると推測できます。

 誰がなんと言おうが、本学運営費のおよそ30%を担う ほとんどの大学進学者とその保護者の希望は、よりよい就職先に就職することです。にもかかわらず、非常に多くの求人情報の掲載が遅れたうえに一部が無効になるだけでなく、学生さんのせっかくのチャンスを"難関"にしてしまうのは、大学の学生サービスとしては非常に大きな失態といえます。
 とはいえ、本学学長メッセージからは本学は研究重視の意向がしみ出ていますので、経営方針的には些細なことなのでしょうか^^;
大阪府立大学 学長のメッセージ

それはさておき、、、

 問題は、なぜこのようなことが発生したのか、です。

 大阪府立大学では、大阪府の裏金問題で知事が力説しているようにな「システムを作る」といっても、それに関わる作業量について、民間のような工数予測、工数計画立案を行わない、あるいは公共事業のようないい加減な見積もりの事業計画で組織を運用し、政治的に決まる人件費枠内で人員を配置します。だから、机上の理念、計画はすばらしくても、実質機能しない無駄な担当部署が乱立し、目的が達成できず事件が再発します。このメカニズムを分析して解決しない限り、業務は増加しつづけ作業は沈滞し、効果があがりません。悪循環です。

 ピーク時にはまったく対応ができない人員配置の人事運営を行い、機動的な雇用すら「不可能」とはなからあきらめているお役所的経営感覚にも大きな問題があります。民間ならば、メリハリをつけ、業務が急増すれば、早ければ1週間もあればなんらかの雇用を実現するのが経営者や人事担当部門の仕事です。本法人のようにサービス残業当たり前で運用しているセンスでは、現場の業務量なんて現場任せにしておけばよいものであって、経営者や人事はまったく関心がないのでしょう。結果、提供サービスが劣化します。

 年度当初に(昨年との予算と変わりない額を基準に)実質大阪府によって決められた人件費などの予算を、ただ満額執行することだけを目的とし、事業の目的を見失った運営を行い続けていれば、悪い現状のお役所大阪府と何も変わりはありません。問題点を問題と認識、分析するには経験が必要です。しかし、管理部門職員や要となるべき管理職は、3年期限の公務員派遣です。仮に十分な人員が配置されていたとしても、その効率は・・・。
 
 現場で問題が発生しているのに、増員要求を出さなかった管理職は一体何を考えていたのでしょう。ひょっとして、業務の量に見合った人員増を要求することが大阪府職員のように非常に不名誉で、それによる自己の評価の低下を心配し自己の立場を保全するあまり、業務の滞りを無視しているのでしょうか。公務員不祥事にありがちな心理、本当の原因ですが、せっかくの民間の登用も、もし、精神的に汚染されたのであれば、もはやまったく無意味です。

 さらに、仮に管理職職員が増員の要求を出したとしても、それを受ける人事担当者は大阪府退職派遣の総務担当理事の配下にあります。理事ですら刃向かえないとの噂の総務担当理事に、公務員の人事責任者が進言できるのか。

 またまたさらに、人事担当者が進言したとして、そもそもリストラのために派遣されている総務担当理事が、任期満了後に他の府関連組織への人事を期待してるであろう状況で、知事や議会に増員の予算要求をするかどうか。

 問題は、なぜこのようなことが発生したのか、です。

 きれい事の調査結果報告で失敗しても懲りずにまた同じような対処方法で乗り切ろうとしている太田房江知事。予算削減にこだわって、報告書に出てこない問題の本質を改革しない限りは、再発は必死、あるいは再発しなくてもそのしわ寄せが違う形でどこかで噴出します。
「再発防止に全力を挙げて取り組んでまいります。」
大阪府立大学版

 問題は、なぜこのようなことが発生したのか、です。
# いいかげん、しつこい、、、^o^;

 今回の件で一番ほっとしたのは、就職支援室長かもしれませんね。

 公務員の鎖を断ち切り、悪循環をたつはずの独立行政法人と思っていましたが、法人 大阪府立大学では、なんのための独立行政法人なのか疑問がますます頭の中で大きくなっていきます。

 「地方独立行政法人」ってこんなものです・・・