大阪府府議会も一般質問に入りました。公明党の府議が大阪府立大学の改革について、「時間をかけて、多方面の声を聞き慎重に判断すべき。」、「今後、大阪府直属のシンクタンク機能を十分果たしていくべき。」、「一端踏みとどまってじっくり検討、再考すべき。」という内容で質問が行われました。
公明党三宅史明議員の質問と、府民文化部長および橋下知事の答弁はおおむね以下のようなものでした。
橋下知事の、「アジアの中で圧倒する力をつけてもらいたい」という答弁は響きは非常によいようですが、これまで資金増資の話は全くなく、逆に削減の一方。学部を減らすだけでいったいどうやってアジアを蹂躙する力をつけるのかの具体的な方策は、大学任せのようです。
大学も、必要な資金が提供されるのであればがんばりようもあるでしょうが、財源の足しにしていた文系学部まで奪われて、どのようなミラクル経営手法を見せるのか興味あるところです。
財源的に絞りに絞られた状況での大きな改革。公立大学としての任務だけでなくアジアのトップ理系大学への道筋が知事にははっきり見えているのでしょうか。それとも、政治家は道筋を示すものという自説のもと、ただ勢いよく指を彼方に指しているだけなのでしょうか。
このあとは、週明け月曜日に民主党・無所属ネット所属議員より、理系特化に伴う「教育設備負担金等の徴収」などについて質問される予定です。
【議員】改革における大学の自治、地独法人としての自主性についてはこれまでも指摘されていました。しかしながら府民文化部長の答弁では、大学関係者等の意見は聞いてホームページでオープンにしたものの、考慮し政策に反映したとは一言も述べませんでした。
大阪府立大学の改革について、10年度入試の倍率が減少した。選択と集中は時代の要請とは言うが、受験生にとっては総合大学の厚みという魅力の喪失ではないだろうか。文系で2,000人の学生がいるが、これらを受け入れない影響は大きい。効率化や成長のない組織の排除は重要だが、府立大学の文系学部も同様か。経済学部を例にとれば、府下国公立定員3,500名のうち1,000名を担っている。低廉な学費で大学教育を提供することは公立大学の重要な使命。大学は卒業生により評価が定まり、社会的地位も確立され、高い評価を受けている。財産とも言うべき学部を切り捨てるのか、多方面の意見を聞き慎重に対処すべきではないか。
【府民文化部長】
大学の教育研究は国立、公立、私立があり、厳しい中で100億円以上の税金を投入する意義が問題になっている。市立大学も同様な総合大学である、人文系は私立大学でも展開しやすい。選択と集中で分野を絞り、先端技術、環境、健康に関する人材育成、研究を進めるとして提案した。力を入れる分野の学生定員を増やし社会に貢献しようとするもの。
私学関係者、外部有識者のアドバイスも得ている。大学関係者、卒業生等の意見も寄せられているし、それらを府のホームページで公開するというオープンな対応をしている。これらを受けて提案を受けたところである。
【議員】
もう一つの懸念は、人文系を失うことにより府政のシンクタンク的役割が失われること。今後の大阪府、関西圏に必要なので、シンクタンク機能を果たすべきと思うがいかがか。
【府民文化部長】
シンクタンク機能は、「地域貢献ナンバー1大学」にとっては大きな柱のひとつ。これまで以上に果たしてもらうという意味では人文系は重要。「地域連携研究機構(仮称)」を新設し、社会科学、人文科学の研究領域を含んだ役割をふくめてシンクタンク機能を充実するとし、府も積極的に活用する。
【議員】
大学改革に先行し、知事は府市二重行政解消を進めているが、最も重要と思われた水道事業統合は先日頓挫した。顧みれば、当初からイメージが異なっていたのではないか。大学についても市は市立大学の連携に応じても統合はないようである。知事は、大阪の発展阻害の二重行政解消は連携では無理である、と一か八かの賭に出たのではないか。総論である府市統合の議論をまず進め、それが解決すれば理想的な大学の再編も実現するのであろう。なぜ各論である大学改革だけを先行させるのか。合意なく見切り発車すれば水道事業の二の舞になり混乱を招く。この際、踏みとどまってじっくり再考すべきと思うがいかがか。
【知事】
水道事業の統合問題とは違い、大学統合することがゴールではない。第一歩として、府立大学の改革をしたわけではない。関西の視点、アジアの都市間競争勝利の視点で検討を指示した。圧倒的な競争力が必要だが、理系分野で特化し、アジアの中で圧倒する力をつけてもらいたい。関西では文系を担わなくてもよい、公立大学としてもともに総合大学を持っているところはほかにない。それが競争力を阻害しているので、まずは理系特化してもらいたいので、誇りある改革案と持っている。統合の前にアジアの中でやっていける大学になってもらいたい。
【議員】
アジアの戦略の中でトップクラスの大学を作るのが目的であるが、いずれ統合するならば、よいDNAを継ぐために、投資効果を生かすために、大学改革は慎重にお願いしたい。
橋下知事の、「アジアの中で圧倒する力をつけてもらいたい」という答弁は響きは非常によいようですが、これまで資金増資の話は全くなく、逆に削減の一方。学部を減らすだけでいったいどうやってアジアを蹂躙する力をつけるのかの具体的な方策は、大学任せのようです。
大学も、必要な資金が提供されるのであればがんばりようもあるでしょうが、財源の足しにしていた文系学部まで奪われて、どのようなミラクル経営手法を見せるのか興味あるところです。
財源的に絞りに絞られた状況での大きな改革。公立大学としての任務だけでなくアジアのトップ理系大学への道筋が知事にははっきり見えているのでしょうか。それとも、政治家は道筋を示すものという自説のもと、ただ勢いよく指を彼方に指しているだけなのでしょうか。
このあとは、週明け月曜日に民主党・無所属ネット所属議員より、理系特化に伴う「教育設備負担金等の徴収」などについて質問される予定です。
未だに答弁に100億の税と出てくるあたり誤った認識しかされてないことがよく分かります。府は単に国の補助金を仲介しているだけなのに。
知事も総合大学が成長を阻害しているという根拠の無い答弁をされていて不信感しか沸きませんね。