週明け、予算案に対する一般質問として、民主党・無所属ネットの議員から大阪府立大学の「大学改革案」について、「『大学改革案』が出され、府戦略本部会議に至るまでに、議論が十分に尽くされたという根拠について伺う」、「理系中心の大学になれば、学生一人当たりのコストが高くなり、学生の負担増につながる教育設備負担金等の徴収について検討すると聞いているが、近年の経済状況下で、負担額が増加することは問題がないと考えているのか。」、「府立大学の総合教育研究機構教員の年間授業総時間数をみると、年間100時間に満たない教員が約15%存在することがわかったが、経常経費管理の観点から問題にはならないのか。また、「大学改革案」において、こうした状況は改革しないのか。」、「大阪府の知的財産価値を上げるために、「この改革」が最善なのか。」について質問がありました。
 今日は、長野聖 民主党・無所属ネット議員が以下のような質問を行い、府民文化部長、橋下知事が答弁に立ちました。
【議員】
 大阪府立大学の改革については、この議会でも賛否のあるところであるが、まず、改革案が出されるまで、大学でどのように議論がなされたのか。大学議事録では、11月30日の教育研究会議で、大学改革案として府戦略会議に提出されることが了承された、とあるが、その中で、経済学部委員から26日の緊急声明の通り同意できるものではない、理学研究科委員から時間がなく検討不十分であり同意できない、との発言があった。これらの意見を斟酌した上で理事長の責任で提出することが了承されたとある。2時間あまりの会議で結論が出されたのか疑問。学内で十分議論がなされたという根拠を示して欲しい。

【府民文化部長】
 経緯について答える。9月8日に戦略会議で問題提起して以来、大学改革プロジェクトチームで9回にわたり検討、2回の教育研究会議で決まった。指摘の会議で反対意見があったのは事実だが、理事長が多数決を提案したが、委員から、議論の経緯をふまえ学長の判断を支持するという発言があったが、委員全員から反対がなかった。総合的に判断され決められたものなので、府としてはこれを大学法人の見解として受け止めさせてもらう。

【議員】
 次に、議事録報告事項にある「『府立大学のあり方』についての見解」について聞く。この見解は11月にまとめられており、12月3日に改革案が提出されている。「見解」では、主体的に改革に取り組むとされてるとともに、大阪府からの問題提起への異論もある。一方で、理系特化、教員組織改革が示されている。両文書とも学長が作成しているが、相反する内容が多く矛盾する。これはなぜか。

【府民文化部長】
 当該文書は、全学の様々な意見を集約し、集約したという意味で学長名になっている。公立大学法人としては、見解に記された内容を十分吟味して改革案をまとめた、というふうに聞いている。

【議員】
 再質問する。議事録の報告事項に、見解について、戦略本部会議に提出することが報告された、とある。実際に12月16日の府戦略本部会議に提出されたのか。

【府民文化部長】
 戦略会議にはこの「見解」は時間の制約では提出していないが、ホームページに掲載、公表されたものを、府のホームページからもみれるように広く公開している。学長から様々な意見があったと口頭で報告されている。これをふまえた上での改革案と説明があった。

【議員】
 提出はなかったということである。別の視点で聞く。副知事に聞く。大学改革を担当しているが、この見解の存在を知っているか、知った上で臨まれたのか。

【副知事】
 見解も含めて様々な意見があるということを承知した上で会議に出た。見解については担当部局より報告を受けている。経済学部OBより直接訊ねられ、いろんな意見、議論があることは承知していた。新しい府立大学のスタートに向けて学長の「強いリーダーシップ」で様々な意見や議論をふまえとりまとめられたと理解している。戦略本部会議でのこのような学長の説明を受け判断をしたと理解している。着実な改革に期待する。

【議員】
 前の代表質問で、工学部はコストが二倍を超えていると答弁があった。学生の負担増につながる教育設備負担金を科すことを検討するとある。学生負担増の改革案について、近年の経済状況を照らし合わせ問題ないと思うのか。

【府民文化部長】
 学生の負担額は、授業料等、低廉な授業料の国公立にニーズが集まっているが、できるだけ学生の負担にならないように法人に経営努力を促すことにしている。理系中心大学としてさらなる教育研究環境の向上をはかる場合には負担をお願いすることもある。個別に議会で判断願う。

Dsc_9758Dsc_9759【議員】
 法人の経営努力を促す、とあるが、収入増と経費削減がある。総合教育研究機構に69名の教員がいるが、9月のあり方については問題提起の対象ではない。これについて前の議会で評価した上でなければ学部改革に及ぶべきでないとしたが、府は今後改革検討するとした。調査したところ、年間100時間に満たない教員が教授を含め15%もいる。また、他大学で100時間を超える非常勤をしている教員もいる。経常経費の中で大きなウエイトを占める人件費の中で問題にはならないのか。学部改革や教員組織改革を検討しているが、このような点を改革しなくてよいのか。

【府民文化部長】
 勤務実態についてはご指摘の通りだが、公開講座、入試などの改革に携わっている例もある。非常勤については人件費抑制のため相互に乗り入れているケースもある。常勤教員を他大学で従事させる場合には、府大での業務に支障をきたさないことが前提、管理が適切に行われるべき。中期計画でも、機構の教員配置見直しを進めてきた。今回は機構に教員配置をやめ、全学一括の教員組織にし、より一層の効率化をはかり、実効性のある業績評価も導入し、質の向上にもつながると考える。

【議員】
 大学改革は必要で賛同するが、方向が間違えば知的財産をおきく損ねる。コスト面、受験へのスケジュールについては不安がぬぐえず、学生の立場でも課題が多い。よい大学とは、優秀な学生が集まり優秀な研究者が集まる、優秀な研究者がいるから優秀な学生があつまる。この点に疑問がある。改革はいいが、この改革案が最善と考えているのか。

【知事】
 最前という意味が「ベスト」ならば、政治はあくまでもベストは神のみぞ知るで選択できない、ベターな選択なので、この改革案は今まで以上に大学の価値を上げ、都市間競争に勝ち、関西における公立大学のマネジメントという視点で、責任のある学長等マネージャー部隊が示したものなので、これはベターといわざるを得えない。改革の方向性は将来のこと、実体的な真理は誰もわからない、政治は do process、手続きが大切。今回、大学の自治、学問の自由を侵害しないかの視点にたって、手続き的にきちんと検証したところ、法律に従って、侵害しない範囲で、学長、大学側の決定があったという報告を聞き確認した。
 民主主義のルールで一番重要な、パートとポジションがあるが、日本は公ではこれが無視された民主主義がある。議論が良いことで、時間をかけるのがいいという風潮がある。役割、権限と責任に応じて議論に参加できる人間、参加できない人間があるのが当たり前。経済学部長が発言するのは自由だが、責任ある決定権者が決定したのであれば組織としてそれに従うべき。反対できるのは議会だけと思っている。かれこれ一年以上かかっている。対案も出せたのに議会からも出せる期間はあった、理事長が決定したんだから従うべき。経済学部長が反対するならば、ご自身が学長になるべき、そのポジションになる必要がある。

【議員】
 改革を支持すると言うことと思うが、知的財産の価値が下がらないのか、ときいている。大学に対しても議会がチェック機能を果たすべきと考えているが賛成するか。

【知事】
 いろいろ提案いただき、その方針を学長に伝えて改革を進めていく。今回は、しかるべき機関で決定して動き、時々に修正していきましょうよ。まずは動いていくこと、変えていくことが重要である。
 橋下知事の答弁。法令に則って、という部分は役人の原稿に従ったけど、最後の橋下知事の意見は、いつもの橋下節。大学の自治、ひいてはUNESCOの高等教育機関に関する宣言をふまえていたら、矛盾した発言と気づくようにも思えるのですが。せっかく役人が準備した答弁書が台無し。決定権者が決定したのだから従え、反対できるのは議会だけ、といいきったところで大学の自治に違反しているようにも思えるのですが。

 教育研究会議で理事長に従う、と発言、リードしたメンバーは誰なのでしょうか。大阪府退職派遣(天下り?)の正木総務担当理事が議論を制した、と想像するのは行き過ぎでしょうか。

 府戦略会議での副知事。「見解も含めて様々な意見があるということを承知した上で会議に出た。見解については担当部局より報告を受けている。」。でも、内容について説明を受けた、とはいっていません。内容なんて知らないよ、意見があることも承知していたけど聞かなかった。ということではないのでしょうか ^^

 明日以降は、今のところ大阪府立大学の改革問題に関する質疑は予定されていません。