大阪府立高等専門学校の公立大学法人大阪府立大学への移管が決まり、報道もされました。教育常任委員会でのやりとりは。
 3月19日、大阪府教委が提案したとおり、府立工業高等専門学校(大阪府寝屋川市)の運営を2011年度から公立大学法人大阪府立大学へ移管することが教育委員会可決しました。

 名称は「府立大学工業高等専門学校」とし、大阪府2月議会教育委員会で、公明党 谷口昌隆議員が質問した内容、および知事、府の答弁は以下の通り。
 3月17日に行われた質疑は以下の通り。
谷口議員
 高専は38年開校、5年一貫教育、国立高専55校、公立5−6校ある、私立で2-3校。これまで教育内容の見直しを行ってきた。科学技術の進展、産業界ニーズを踏まえ、平成17年に5学科制から1学科6コース制、専攻科設置の改革を行った。府立高専の大阪府立大学への移管の準備経費が上程されているが、経緯、経過、理由を問う。

津田高等学校課長
 経過は、17年の改革については外部検討会議提言で実施。法人化の中、公立高専に法整備がなく法人化できなかったが検討項目であった。法整備にともない20年に東京都は移管したので、21.1の法人課化を位置づけした。さらに発展させることにより、以下の三つを目指す。
・府大教員による授業実施等の教員人事交流により研究教育高度化
・多様なキャリアの人材育成、特別編入枠拡充による府立大学との接続強化
・府立高専の府内産業地域貢献機関地域貢献テクノセンターの受託研究、共同研究を府立大学地域連携共同機構と連携して充実。

谷口議員
 懸念がある。高専の存在意義は、もの作りの基本、実践的技術者育成であり、有効求人倍率は20倍以上を確保している。この本来の理念を継承すべきと考えるがどうか。

津田課長
 現場を理解、指導的な役割を果たす技術者が必要で、それを担っていると認識。法人移管により、5年一貫教育の理念は変わるものではない。

谷口議員
 編入枠拡大の接続強化について、学年が大学と重なるが、専攻科の存続についてはどうか。

津田課長
進学意欲に答えるもの。専攻科は本科教育を深め、技術者育成を目指すもので大学教育とは異なるので存続させる。

谷口議員
 府立高専は、大阪大学工学部との教育研究交流協定があり、
インターンシップ、市大、近畿大、大阪工業大と協力している
が、大阪府立大学傘下に入った場合、これまでの協力関係はどうなるのか。

津田課長
 一体的な運営を行うが、教育理念を踏まえ協力関係は活用する。

谷口議員
 地域連携だが、寝屋川市と協力協定を結び、学生が、歩道橋の塗り替えなどボランティアでいろんな仕事をしているが、キャンパス移転の危惧があるがどうか。

津田課長
 平成17,8年で耐震化工事を施工したため、資源有効活用の観点が必要。大阪北部地域の拠点として活用も可能。将来については法人において検討されると考える。

谷口議員
 都立2高専が統合され名称が変わった。2008年4月に首都大学東京に移管され9年間一環の教育が実施されることになったが、法人化に伴った名称変更はどうなるのか。

津田課長
 50年の歴史と伝統がある府内唯一の高専、連携強化が主題なので、わかりやすいものとなるよう、「大阪府立大学 工業高等専門学校」としたい。

谷口議員
 社会状況が変化、理科離れの進行、4年生大学への進学者の増加の影響を受け、高専の倍率が1.15倍に低下している。移管を契機に、魅力発信、もの作りへの関心向上、人材育成を担ってほしいが決意はどうか。

津田課長
 状況は厳しくなっている中で、改革を実施してきたが、この改革加速のために移管するに至った。府立大の学生が非常に高度な研究をし、府大でインターンシップを行っていたり、府大から歴代校長がきているなど、府大との連携協力発展、一体運営が抜本改革と新発展につながる。23年4月移管を目指す。昨年、奥野学長の意見交換から、高専移管を契機に、工科高校ほか府立高校との連携を進めたい。

谷口議員
 法人が一体的に運営によって、高専のブランド力向上に期待するが、府大との円滑なマッチングがカギ。貴重な学校のに関する所見、移管の決意を知事に聞きたい。
 南のりんくうキャンパス、東の羽曳野キャンパスに加えて、北の寝屋川キャンパスが増えるようです。

 これを受けた知事質問が3月19日に行われました。
谷口議員
 寝屋川市にある大阪府立高専に対する認識を伺いたい。

橋下知事
 高専卒業生の友人もおらず実際に具体的な中身を聞いたことはないが、知事職についてから、相当レベルが高く、志願倍率も高く、大学に相当する教育を行っている教育機関ときている。教員の新陳代謝が問題になってきているという意識がある。

谷口議員
 府立大学への移管予算が上程されている。理系人材輩出に貢献してきた。移管される側の改革については議論されてきているが、移管移管する所見を伺いたい。

橋下知事
 就任当初から教育に力を入れようとしている。今回は高校の公私間競争、高専も大阪の宝。かつてのようにもう一回大阪の原動力にするため、大阪府立大学の教授も高専で教え、高専の先生もそのまま身分が保障されるわけではなく、大学との交流で切磋琢磨してもらう。教育大刷新の中の目玉の取り組みである。

谷口議員
 今回、高専専攻科、府立大、大学院の進路が明確になる。一貫して9年間濃密に勉強ができる。府立高専にも力を賜るようお願いする。
 国立大学高専の法人化、機構組み入れに法的に残されていたものが、地方独立行政法人法などの改正によって、公立大学法人による高専の設置、運営が認められたことが大きな理由のようです。

 講義数の増加は重要な教育研究環境、労働条件なのですが、すでに労働組合はこの条件を受諾しているのでしょうか。教員組織改革の先、講義負担、移動時間負担がさらに増えるようですね。高専へは大阪府立大学を代表する教授陣が出向くようです。

 来年度予算案に移管準備費として、4,400万円が承認されました。