介護

介護技術

介護技術について。介護技術を知ると、介護する人の精神的、体力的な負担が軽くなります。介護には知っておくと便利な技術がたくさんあるのです。自己流で介護していると、自分も疲れてしまいがちですし、介護を受ける方も辛いことが多いでしょう。

介護技術は、講習会などに参加すると、身につきやすいです。時間的な余裕がない場合は、イラストや写真がたくさん入った介護技術の書籍を読むだけでも、かなり基礎的な介護技術が学べます。

例えば、岩橋成子さん著の「知っておきたい介護技術の基本」や前川美智子さん著の「根拠からわかる介護技術の基本」、福辺節子さん著の「福辺流 力のいらない介助術」などが参考になるでしょう。

歩行や起き上がり、寝返りなどを介助するのは力がいるものです。でも、ちょっとした介護技術でそれほど力を使わずに介助できたら、とても楽になります。

ボディメカニクスは介護者がぎっくり腰などの腰痛を起こさないためにも、介護される人の安全を確保するためにもぜひ覚えてほしい介護技術です。ボディメカニクスを簡単にいうと、「てこの原理を使って最小の力で最大の効果を得る」こと。「支持基底面積を広く」、「重心の位置を低く」、「重心の移動をスムーズに」、「重心を近づける」、「てこの原理を使う」、「利用者の身体を小さくまとめる」、「大きな筋群を使う」、「広い空間で効率よく行う」というのが、ボディメカニクスの八原則です。これだけでは、あまりわからないと思いますが、動画や図解などで一度介護技術のやり方を覚えてしまえば簡単にできるでしょう。

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訪問介護

訪問介護について。訪問介護とは、1997年に成立した介護保険法によると、要介護者または要支援者が居宅(自宅の他に軽費老人ホームや有料老人ホームなど厚生労働省令で定める施設の居室も含む)で介護を受けるもののうち、介護福祉士やその他政令で定める者により行われる入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって、厚生労働省令で定めるものになります。

訪問介護を行うための資格の一つが訪問介護員で、都道府県知事の指定する訪問介護員養成研修の課程を修了することで取得できます。一般的にはホームヘルパーと呼ばれ、三級、二級、一級があり、三級は講義25時間、演習17時間、実習8時間の計50時間で取得でき、制度上は三級から働けるはずですが、就職の際は二級以上の資格が必要なのが現状のようです。

ホームゲルパー二級は講義58時間、演習42時間、実習30時間の計130時間で取得できます。二級の課程を修了し、実務経験を1年以上積むと一級の養成研修を受けることができ、講義84時間、演習62時間、実習84時間の計230時間で一級を取得できるのです。

訪問介護員として三年(通算合計で540日以上)実務経験を積むと、介護福祉士の受験資格が得られ、国家資格に合格すると介護福祉士の資格を取得できます(平成23年から変更される予定)。訪問介護員として五年(通算合計で900日以上)実務経験を積むと介護支援専門員(ケアマネージャー)の受験資格が得られ、「介護支援専門員(ケアマネージャー)実務研修受講試験」に合格した後、「介護支援専門員実務研修」を受けると、介護支援専門員として登録・任用されることができるでしょう。

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介護認定

介護認定について。介護認定とは正式には、「要介護認定」のことです。介護保険制度を利用するにあたって、介護保険被保険者は保険者である市町村などに要介護認定申請を行う必要があります。

介護認定を申請された市区町村などは、被保険者の元に調査員を派遣して「認定調査」を行い、同時に被保険者の主治医(要介護認定申請で指定された医師)に「医師意見書」の作成を依頼し、調査員の訪問調査結果と併せて統計的データ、コンピュータによる推計により要介護度が機械的に決定されます(一次判定)。

介護認定審査会で、一次判定の結果、訪問調査結果、医師意見書が総合的に検討され、要介護度が判定され(二次判定)、その結果が被保険者に伝えられるのです。

要介護認定申請からおよそ三十日以内に認定結果が被保険者に通知されますが、認定結果に納得がいかない場合は、介護保険審査会に申し立てることができます(要介護認定は原則として6ヶ月ごとに見直して更新します)。要介護度は、要支援、要介護1、要介護2、要介護3、要介護4、要介護5に区分され、要介護5が最も重く、「掃除等の身の回りの世話や立ち上がり等の複雑な動作、移動動作、食事、排泄が自分でできない状態。また問題行動や理解力の低下がみられる状態。」です。

要介護5に認定されると、月に35万8,300円(利用者負担額35,830円)を支給限度額とした在宅介護サービスを受けられます。

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介護食

介護食について。介護食とは、形態調整食のことをいい、老化などによって咀嚼や嚥下機能が低下したり、障害を持つ人が充分な栄養を摂ることができるように、食物を普通食よりも摂取しやすく調理した食事です。

介護食の主な調理法としては、食物をミキサーで流動体にした「ミキサー食」、食べ物を細かく刻む、すりつぶす、裏ごしする、ややミキサーにかけるなどして、食べやすくした「刻み食」、飲み込みやすくするために片栗粉、くず粉、小麦粉、市販のとろみ剤などを使ってとろみをつける「とろみ食」、ゼラチンや寒天などでゼリー状にした「ゼリー食」、ジュースやお茶などをゼリー状にしたものやスープ、葛湯などの「水分補給食」などがあります。

介護食は家族の状況に合わせて作ることが重要です。弱くなっているとはいえ、まだ咀嚼する力が残っているのに、ミキサー食などを摂り続けると咀嚼する力がますます衰えてしまいます。特に初期のうちは、家族と同じ食事のようにみえるけど、実は食べやすいように工夫されているのが理想です。食欲がない時は栄養価にこだわらずに本人が好きなものを食べやすくして出したり、なるべく家族と一緒に食事をとるようにするなどの配慮も必要です。

介護食は、栄養価が高く、消化にいい食事を食べやすいように工夫するという点では離乳食に通じるものがありますが、相手のプライドを傷つけないような気づかいも大切かもしれません。介護食として一人分だけ違う食事を用意するのは手間ですが、調理器具を上手に使ったり、冷凍庫や電子レンジなどを活用して美味しくて食べやすい介護食を作ってあげてください。

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介護事務

介護事務について。介護事務は「介護報酬請求業務」を行う事務のことです。介護保険ではサービス費用総額の一割を利用者が負担し、残りの九割を保険者が負担することになっていますが、国保連合会にこの9割の介護報酬を請求するのが介護事務の主な仕事です。今後、介護サービスの利用者が増えるのに伴って、ますます必要とされる将来性の高い資格です。

介護事務の資格には、(財)日本医療教育財団が認定する「ケアクラーク技能認定試験」に合格すると取得できる「ケアクラーク」と(株)技能認定振興協会が実施している「介護事務管理士技能認定試験」に合格すると取得できる「介護事務管理士」、NPO法人 医療福祉情報実務能力協会が実施する「介護情報実務能力認定試験」に合格すると取得できる「介護事務実務士」、(財)老齢健康科学研究財団が認定している「介護保険事務士」があります。

「ケアクラーク技能認定試験」の受験資格は、「教育機関等が行う教育訓練のうち、認定委員会が認定規程により認める『ケアクラーク技能認定試験受験資格に関する教育訓練ガイドライン』に適合すると認めるものを履修」するか、「介護事務職として6ヵ月以上の実務経験を有する」と得られます。

「介護事務管理士技能認定試験」と「介護情報実務能力認定試験」には受験資格の制限がありません。「介護保険事務士」資格を取得するには、(財)老齢健康科学研究財団の認定校での講座を履修した後、認定試験に合格する必要があります。

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介護タクシー

介護タクシーについて。介護タクシーは時代のニーズによって誕生した新しいサービスで、車いすや寝台のまま移動可能なタクシーのことを指します。移動手段としての介護タクシーの他に、訪問介護(介護保険)を利用するタクシーも介護タクシーと呼ぶようです(介護保険を使えない介護タクシーを福祉タクシーや福祉輸送と呼び分けることもあります)。

介護タクシーの制度上の正式名称は、「通院等乗降介助」になります。タクシー会社が行う介護タクシーは、1998年に福岡県の「メディス」というタクシー会社が始めました。タクシードライバーがホームヘルパーの資格を取得し、高齢者や障害者の外出の手助けをしたのがその始まりです。タクシー会社による介護タクシーのサービス内容はそのタクシー会社によって異なり、高齢者や障害者を車椅子からタクシーへと移乗する、車椅子をタクシーに乗せたり降ろしたりする、車椅子を押すなどといったものから、トイレの介助やオムツ交換まで行っているところもあるようです。

「通院等乗降介助」の方の介護タクシーは、ホームヘルパー2級以上の資格を持つタクシー乗務員が着替えなどを手伝ったり、歩行補助を行って車に乗せ、病院に着いたら降車補助をして院内歩行を助け、受診科担当者に来院を告げた上で自己負担分の料金の支払いを受けて完了という懇切丁寧なサービスになります。病院から自宅までの場合には、薬をもらってくれたり、会計を助けてくれた上で自宅まで送り、ベッドに入るための着替えの手伝いもしてくれるのです。未だに利用者側とタクシー会社側の認識が異なることも多いサービスだと思います。

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介護保険制度

介護保険制度は、2000年の4月1日から施行された四十歳以上の人が強制的に加入する社会保険制度です。この社会保険の目的は、介護が必要な人や日常生活を送る上で支援が必要な人が、その必要な度合いに応じて介護サービスを受ける際の費用負担を減らすことにあります。

介護保険制度の導入には、介護や支援を受ける人だけでなく、身内の介護や支援をしなければならない人の精神的、肉体的な負担を軽減するという目的もありました。

四十歳以上の被保険者が支払っている介護保険料の他に、国や都道府県、市町村の負担金も財源となっています。六十五歳以上の人は第一号被保険者、四十歳から六十四歳までの人は第二号被保険者と呼ばれ、介護サービスを受けるためには市町村に申請し、要介護認定を受ける必要があります。第二号被保険者は、主に老化が原因の特定の病気にかかっている場合のみ、介護サービスが受けられるでしょう(医療保険に加入していることが条件)。

要介護認定を受けると、判定された介護区分に合わせたケアプランが作成されます。ケアプランができたら、指定サービス提供事業者と契約すると、必要な介護サービスが受けられるのです。判定された介護区分によっても、受けられる介護サービスが違ってくるので、状態をよくみせようとしないで、いつも通りの姿をみてもらう必要があります。最初は、他人に介護が必要になった身内の姿をみせたくない気持ちがあるかもしれませんが、上手に介護サービスを利用することで、介護をする側も介護を受ける側も少しは負担が軽くなるはずです。

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