利権強奪戦としてのパレスチナ紛争

ほとんどの紛争地は、石油、天然ガス、それらのパイプライン、鉱物資源、水がある。それらの資源を欧米、ロシアなどの大国が奪うために、紛争、戦争をしかけている。宗教紛争、民族紛争というのは、それをカモフラージュするための、後付の理由にすぎない。


パレスチナにも資源はある。ガザ沖に天然ガス田が発見された。1999年11月、パレスチナ自治政府はイギリスのブリティッシュ・ガス等と、石油とガスの 25年の探査権利協定を締結。ＢＧ社はそれに基づき探査し2000年に約40億ドル、1兆4000億立方フィートの巨大なガス田を発見したのだ。


安部政権は、軍事的にもイスラエルと協同する構えだが、資金面では、以前からアメリカを通じてイスラエルに軍事援助してる。日本政府が購入するアメリカ国債からその資金の多くが流れていると考えるのに不都合はない。イスラエルは、アメリカから毎年3000億円の援助を受けている。その大部分は、軍事費として使われている。

１０００人以上の女子子供一般市民を虐殺してる、今回のイスラエルの攻撃でも、日本のマスコミは、ハマスは、「ガザ地区の実行支配する過激な（テロ）組織」というような表現をするが、ハマスは民主的な選挙で選ばれた正当な政権だ。軍事力で実行支配してるような印象を与える報道には、イスラエル支持の悪意とも言うべきものがある。 

どう正当化しようとしても、仮にイスラエル人を誘拐し殺したのがパレスチナ人で、それへの報復が今回の攻撃だとしても、一般市民を無差別に殺してるイスラエルという国家を正当化することは、まともな常識、理性、判断力を持っていれば、できるはずがない。イスラエルこそ、テロ国家として非難されるべきだ。

 

国中に外国軍の基地がある国

在日米軍基地は、１２７ヵ所の米軍基地の内５４ｶ所が米軍専用の基地で残りが日米共同使用の基地。 基地の所在は沖縄に7割を占め、首都圏（東京・神奈川・埼玉など含む）にも集中している。 　

在日米軍基地の総面積は１,０１０,１２３,０００平方メートル。大阪市や名古屋市よりはるかに広く東京２３区の半分ほどになる。東京都内にある米軍基地（横田、大和田、柚木、府中、赤坂プレス、ニュー山王、多摩、硫黄島）の総面積は、約１，６０３ヘクタール、東京スタジアム約３７０個分の広さだ。

在日米軍基地は米国にとって、単なる海外軍事基地という範ちゅうを超え、本国の基地と同様の戦略上重要な拠点となっている。しかも、その維持費用は、日本国民の税金から支払われている。

集団的自衛権を認め、アメリカと共同で戦争するなら、アメリカと軍事的にも対等な立場になるというなら、少なくとも在日米軍基地は撤去し、地位協定も日本の主権を認めたものに改定しなければ、論理的に筋が通らないはずだが、政治も軍事もアメリカの指示を受けてやる「下請け政府」では、無理というものだろう。

 

侵略と一般市民の虐殺を正当化するイスラエル

今回のイスラエルのガザ侵攻は、６月後半にイスラエルの３人のユダヤ人入 植者が西岸で誘拐・殺害された事件を、ハマスの犯行だとイスラエル政府が決 めつけ、それに対する報復として行われた。しかし、ハマスの犯行である証拠 がなく、パレスチナ自治政府も、ハマスの犯行でないと結論づ けている。イスラエルが誘拐殺害事件をでっちあげて、ガザへの攻撃へのきっかけと正当化にしてるという話もあるようだ。

パレスチナは、今では国連で独立した発言権を持つ準国家として認められている。その領土であるガザを空爆し、戦車で地上からも侵略し、一般市民を５００人以上無差別に殺害しているのが、イスラエルの「自衛権」だ。

7月23日（水）までの犠牲者数、ガザは死者648人、負傷者4000人以上、少なくとも90％以上は多くの子どもを含む民間人、イスラエルは死者31人、うち29人はイスラエル軍の兵士、民間人は2人。

ユダヤ人とイスラエルは別に考えなくてはならないが、国家としての現在のイスラエルの在り方は、存続させてはいけないほど凶悪だと思う。 それを支持するアメリカも大同小異と言わざるをえない。

そのイスラエルを支持するアメリカはもちろんだが、属国としての日本も、イスラエルの現体制に協力する政府を持っている限り、アラブ世界から、近い将来、敵視されるだろう。