いのちの授業 鈴木中人

「いのちの授業」の出逢いや思いを綴ります。公式サイトhttps://inochi-baton.com/

2017年11月

 毎日新聞のコラム「憂楽帳」にて、拙著「大人のための『いのちの授業』」をご紹介いただきました。筆者は、山田大輔さん。

 「ご著書を何度も読ませていただきました。紙面で紹介させていただきたいとずっと思っていたのですが、ようやく掲載できることになりました。紙面化してからでないと、お礼をしにくい気がしてずっとごあいさつせず、本当に申し訳ありません」。

 もう15年ほどのご縁です。拙著「いのちのバトンタッチ」を読まれて取材いただきました。その後、NPOの立ち上げ紹介、提言寄稿なども。

 そのお心に感謝です。ありがとうございます。

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 昨年、奥様・くみ子さんを肺がんで亡くされて追悼集を出版された、竹中義夫さんをインタビュー。ホロリでした。

 くみ子さんは、産後のうつ病を発症して、3度の再発(重症化)。結婚41年の歩みは、うつ病と向き合った歩みでした。仕事が終わると定時で帰る、家事・育児もする日々。その中で、年商30億円の会社に成長させて、碧南商工会議所の副会頭もされ、社会貢献にも取り組んでいます。実は、私は竹中さんと20年近くのご縁になりますが、奥様のうつ病については全く知りませんでした。

 「私は、引っ込み思案で何もできない子どもでした。経営者としても勉強ができていませんでした。でも、くみの子のおかげで、今の自分になることができました。くみ子に感謝です」。

 長男の祐策くんは、小学校の授業で「一つ望みが叶うなら何がいい」という質問に、「お母さんの体が元気ななりますように」と答えました。追悼集に祐策さんの寄稿文はありません。「辛くて書けない」と言われたそうです。

 無骨男の優しさ。「やさしいことは、つよいのよ」です。その思いは、「いのちびと」3月号でお届けします!

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 中日新聞と東京新聞の文化面に寄稿文を掲載いただきました。テーマは「いのちのバトンタッチ」。上下編で「心のいのち」「親より早く死なない」などを綴りました。ご覧いただければ幸いです。

・上編 中日新聞11月28日(火)「人生のページ」、東京新聞12月3日(日)「心のページ」
・下編 中日新聞12月5日(火)、東京新聞12月10日(日)

 いのちのバトンタッチ、その思いが届きますように!

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 朝日新聞・朝刊(11月26日全国版)の「がんといま」にて、景子が描いた「お嫁さん」の絵が掲載されました。この絵は、私の「いのちの授業」の原点です。絵本「6さいのおよめさん」などに綴っています。

『今日は、看護師さんの結婚式です。
みんな知っていました。ケイコちゃんは、およめさんが大好き。そして、あと数か月で天国にいくことを。
「きれいだね。わたしも早く、およめさんになりたい」ケイコちゃんは、ブーケをもらってうれしそうです。

結婚式から帰ると、ケイコちゃんは、およめさんの絵をうれしそうに書きました。
お父さんにたずねます。「わたしと結婚する人は、どこにいるんだろうね?」。「早く会えるといいね」。「会いたい。でも、ちょっとはずかしいね」
ケイコちゃんも、お父さんも、てれ笑いです。お父さんの目には、なみだがいっぱいでした。

・・・・・・

ケイコちゃんとお別れのときがきました。お母さんは、白いドレスを着せて、かつらとリボンをつけて、ブーケをもたせます。
六さいのおよめさん。
ケイコちゃんの夢はかないました。お父さんは、花よめの父としてケイコちゃんをおくりました』

 私も淳子も、景子が天国で幸せなお嫁さんになってくれるていることを信じています。 新聞は「がん教育」の特集でした。景子ちゃんのメッセージかもしれませんね。新聞は白黒でしたので、原画版をお届けします。

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 石川県PTA大会にて「いのちの授業」です。家庭、地域、学校、みんなで子どもたちを育てることの大切さを思います。

 PTAとは、Parent-Teacher Association=親と先生の会です。学校の実相は、その家庭、地域、社会、時代の鏡です。子どもたちは、その実相の中で育っていきます。自分も、そうして育ててもらったのです。どんな時代になっても、人は一人だけでは育ちません。 

 今回の大会の主題は、「原点に立ち返り、子どもたちと共に、人として何が大事なのかを学び、身に付けよう」です。親子で、地域で、いのちをみつめる取り組みが広がることを願います。

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 甲府で「いのちの授業」後、金沢に移動。人生、そう思えば有難いものです。

 あずさ号が30分遅れて乗り継ぎはぐちゃぐちゃですが、乗れただけでも有難い。北陸新幹線はおばちゃんたちの大宴会てすが、楽しいと思えば有難い。金沢駅を出ると突然のヒョウですが、自然のだいご味と思えば有難い。ホテルのネット接続が故障ですが、携帯があると思えば有難い。

 何よりも、金沢にお招きいただいたことに大感謝です。今日もよろしくお願いいたします。

 今年9月、17歳の川澄敬君が小児がんで亡くなりました。敬君とご家族の思いを通じて、「小児がん」「患者家族の思い」「小児がん治療」「いのち」などを考える川澄敬記念シンポジウムを開催(1/14、名古屋)します

 ご家族、医療者などが全国から集います。私も「大切な人をおくること」をテーマに少しお話しします。いのちの尊厳、良き医療、小児がんを知る・考える場です。ぜひご参加賜れば幸いです。


<川澄敬記念シンポジウムの概要>
・日時 2018年1月14日(日) 13:30〜16:45(開城13:00) 定員250名
・場所 名古屋 栄ガスビル ガスホール
・主催 名古屋小児がん基金(名古屋大学小児科内)
・内容 シンポジウムのねらい、長男敬への思い、
     再生不良性貧血・坂本記念シンポジウムの遺した財産、
     大切な人をおくること、小児がん治療の歩み・展望など

・発言 敬君のご両親・友人、
    柴田明代(再生つばさの会)、小島勢二名古屋大学名誉教授、
    高橋義行名古屋大学小児科教授、小原明東邦大学小児科教授、
    小林正夫広島大学小児科教授、大賀正一九州大学教授、
    土田昌宏茨木県立こども病院名誉院長、 鈴木中人 他
・参加 無料、事前申込不要


[シンポジウム開催に寄せて 〜名古屋小児がん基金理事長 小島勢二]
 2017年9月。名大病院にて闘病生活を続けていた川澄敬くんが、17歳という若さでその生涯を終えました。原因は、小児がんの一種である悪性リンパ腫。日頃から、彼は「自分の体験がいつか世の中に役立てば」と口にしていました。そうした彼の気持ちに応えたいと、ご家族から、名古屋小児がん基金へ多額な寄付のお申し出をいただきました。生前、病と戦いながらも周囲への気配りを欠かさず、前向きに世の中を見つめていた川澄敬くん。川澄くんやご家族の“おもい”を皆様にお伝えしたいとの願いから、本シンポジウムの開催を思い至りました。

 また、小児がんで我が子をなくされたことをきっかけに、全国各地でいのちの大切さを伝える授業をおこなっている鈴木中人さんにも講演をお願いしました。本シンポジウムが、いのちに思いをはせて、生きることの意味をみつめるきっかけになればと思っています。

 そのほか、当日は、小児がん医療に関わる医師たちが全国から集まり、小児がん、とりわけ、悪性リンパ腫や急性リンパ性白血病治療の、過去、現在、未来を語ります。

 生前の川澄くんを知る方々だけでなく、いのちや医療への関心をもつ方にとっても有意義な時間となるはず。多くの方の参加をお待ちしています。

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 久しぶりに農夫デー。雨が降る前に、土寄せです。土に向き合うと、総調和を思います。

 畑仕事は、季節、天候、水はけ、作物、雑草などなどが組み合わさって、やること=気づくことがその時々で違います。私の都合でとはなりません。自然に合わすとは、総調和。自分も自然の一つと感じます。

 取り立ての春菊を食べると、美味しい! まさに「旬」菊です。人の生きるも、総調和かもしれませんね。

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 豊田市立青木小学校で「いのちの授業」。景子が小学1年生の時、隣のクラスの担任だったO先生と、22年ぶりの再会!です。

 「同じ学年に、車いすの子が二人いました。運動テストのとき、K君が『僕も車いすで走る』と言うと、景子ちゃんも『私も』と言ってやったことを覚えています。本当に頑張り屋さんでした」。

 景子の葬儀には、1年生のみんなが来てくれました。「景子ちゃん、みんなが来てくれたよ」と教えてあげたことを覚えています。同級生の小学校卒業式の時、O先生は、弟の康平(4年生)に「お姉ちゃんも卒業だね」と言ってくれました。

 天国から、景子もみてくれたように思いました。「景子ちゃん、O先生に会えて良かったね!」。いのちの再会に感謝です。

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 NHK記者の松岡康子さんをインタビュー。伝える人の「一念」と、ねむの木学園の宮城まり子さんを思いました。

 大学生のとき、フィリピンに留学。帰国直後、自宅近くの小牧空港で中華航空事故が発生。264名死亡、生存者7名。フィリピン人が多数いた。「私に何かできないか」と母と病院に行った。生存者の一人に、同じ歳で半身不随となった女性がいた。入院約1年半、その女性を支えた。その姿はメディアにも取り上げられた。「記者に向いているよ」とメディアの人に言われた。「人の思いを伝えることは良い仕事に思えて」とNHKに入社した。

 NHK記者として、全国スクープやキャンペーン取材をリードした。日本初の脳死移植判定中止スクープ、ストップ・ザ・風疹キャンペーン、学校での組体操の危険性啓発、認知症当事者の支え合い…。

 「同僚に、『松岡さんは、自分で火をつけて燃やすマッチポンプですね』と言われます。困っている人の声に向き合い、解決に向けて行動することが大切。ただ報道するだけではいけないと思います。私に覚悟を持って語ってくれた人の思いに報いたいのです」。

 いつも笑顔の優しいお母さん記者さんです。ご主人は、中華航空機事故で「記者に向いているよ」と言られた方です。「母親となって、もし自分だったらと思います。子どもが最大の応援者。子どもといる時間も大切にしたいですね」と、すっかりお母さんスマイル!

 宮城まり子さんと同じ波動を感じました…。本当に優しい、一念を刻んで行動する。宮城さんのお言葉「やさしいことは つよいのよ」を思い出しました。

 その思いは、「いのちびと」3月号でお届けします。お楽しみに! 

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