『大切な心をみつめ、育む道』
(2020 .11号より)
Tさんは、青少年育成団体の道場長を務める。
高校生の時に聴いた、団体創設者の「人は天下一品」との言葉が今も心に刻まれている。
「コップは割れたら水は飲めない。でも水を入れて花を挿せば一輪挿しになる。人はみんな役割を持って生きている。こうあるべきではなく、合うように形を変えて生きればいい」。自分にできる形とは何かを問い続けた。
故郷の村で、創設者の教えを実践する父の姿が思い浮かんだ。
「父は、当たり前のことを日々の生活の中で愚直に実践していました。言行一致、実践あってこそ『人』『道』になります。本当に大切なことはいくつもありません。当たり前のことを率先して実践する。その思いはずっと変わりません」
道場の先輩からは感謝することも学んだ。
伊勢神宮の参拝者の中には、ジーパン姿の若者もいた。何という若者だと長年思っていたが、「他にも行きたい所もあるのによく来てくれたものだ。見た目で判断して恥ずかしかった。ありがとうと思えるようになった」と話してくれた。「感謝の念を持つと全てが変わります。私の心得にしています」
道場は、自分のことを顧みて自ら反省できる空気を醸し出したいと願ってきた。
「ある電車での出来事です。学生達が座り込んで大騒ぎ。七十歳代の人がスッと近寄って声をかけた。『学生さん? お昼は食べた? お母さんのお弁当? 美味しかった? いいお母さんだね』と言って立ち去った。学生は無言で立ち上がって騒ぐのやめたのです。これぞ、心の導きだと感服でした。そんな場・人・空気を醸し出す道場にしたいと思います」
本当に優しく語ってくれた。
「社会の分断や人との関わりが言われます。愛する人がニッコリすると、自分もニッコリできる。百万円をもらってのニッコリとは違います。今の時代こそ、人の幸せを、自分の幸せに感じられる『心』を大切にと思います。来てくださった方が笑顔になってくれる。そんな道場、私でありたいと願います」
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メルマガは、週2回&2テーマでお届けいたします。
・月曜日頃=「いのちの授業」あの日から(鈴木中人の体験を拙著等から抜粋)
・木曜日頃=いのちびとメルマガ(いのちに向き合う人の思いなどを会報「いのちびと」より紹介)
*会報「いのちびと」は、1年/1500円で定期購読できます。
(2020 .11号より)
Tさんは、青少年育成団体の道場長を務める。
高校生の時に聴いた、団体創設者の「人は天下一品」との言葉が今も心に刻まれている。
「コップは割れたら水は飲めない。でも水を入れて花を挿せば一輪挿しになる。人はみんな役割を持って生きている。こうあるべきではなく、合うように形を変えて生きればいい」。自分にできる形とは何かを問い続けた。
故郷の村で、創設者の教えを実践する父の姿が思い浮かんだ。
「父は、当たり前のことを日々の生活の中で愚直に実践していました。言行一致、実践あってこそ『人』『道』になります。本当に大切なことはいくつもありません。当たり前のことを率先して実践する。その思いはずっと変わりません」
道場の先輩からは感謝することも学んだ。
伊勢神宮の参拝者の中には、ジーパン姿の若者もいた。何という若者だと長年思っていたが、「他にも行きたい所もあるのによく来てくれたものだ。見た目で判断して恥ずかしかった。ありがとうと思えるようになった」と話してくれた。「感謝の念を持つと全てが変わります。私の心得にしています」
道場は、自分のことを顧みて自ら反省できる空気を醸し出したいと願ってきた。
「ある電車での出来事です。学生達が座り込んで大騒ぎ。七十歳代の人がスッと近寄って声をかけた。『学生さん? お昼は食べた? お母さんのお弁当? 美味しかった? いいお母さんだね』と言って立ち去った。学生は無言で立ち上がって騒ぐのやめたのです。これぞ、心の導きだと感服でした。そんな場・人・空気を醸し出す道場にしたいと思います」
本当に優しく語ってくれた。
「社会の分断や人との関わりが言われます。愛する人がニッコリすると、自分もニッコリできる。百万円をもらってのニッコリとは違います。今の時代こそ、人の幸せを、自分の幸せに感じられる『心』を大切にと思います。来てくださった方が笑顔になってくれる。そんな道場、私でありたいと願います」
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・月曜日頃=「いのちの授業」あの日から(鈴木中人の体験を拙著等から抜粋)
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