2009年11月29日

「アカギ」単行本折り返しのポエムを集めてみた(前半)

連載期間は18年以上、ついには第200話を越えていまだ連載中の麻雀漫画「アカギ」。
単行本は現在第23巻まで発売されていますが、その単行本の表紙をめくった折り返し部分には毎巻必ずポエムが書かれています。

この写真の左の部分です。

このポエムがですね、かなり厨二病が入っているというか、とにかくやたらとカッコつけたクサい詩なんですよ。だけど、アカギなら許す。そんなポエム。もうちょっと話題になってもいいんじゃないかと思ったので、ここでまとめて突っ込んでみるとします。



単行本第1巻 神域の闘牌
雨降る場末の雀荘に
迷い込んだひとりの少年。
それまでの短い人生をいやが応にも
人に想像することを強いる真白な髪、
その目の奥は底なしの闇――彼の名はアカギ。
後に神域の男と呼ばれ、裏社会に伝説を作った男――あの赤木だった!!
初っ端から「底なしの闇」だの「神域の男」だの、かなり飛ばしています。

ちなみに、アカギの白髪について作中で触れている描写は一切ありません(たぶん)。「天」で初登場した時は歳相応な白髪でしたが、「アカギ」にて13歳の頃からすでに白髪だったという設定にしてミステリアスな印象を与えたのは、まさに見事としか言いようがありません。それに対して、「それまでの短い人生をいやが応にも人に想像することを強いる真白な髪」という表現がまた素晴らしい。アカギが初登場したのは「天」ですが、アカギの伝説は間違いなくこの単行本第1巻から始まったと言えるでしょう。(まぁ作中の時系列的にそうなりますし)


単行本第2巻 異端の闘牌
狂気の炎に照らされ
踊り明かした翌朝
正気の世界はもはや戻らなかった。
酩酊した魂は、もはや覚めることなく、
さらにいびつに歪んだ世界をさまよい出した。
それこそ彼の望む喜悦と破滅の分水嶺。――彼の名はアカギ。
後に神域の男と呼ばれ、裏社会に伝説を作った男――あのアカギだった。
第2巻でも「喜悦と破滅の分水嶺」とかナイスな言葉選び。
アカギ以外の作品だったら鼻で笑われてしまうポエムでしょうが、アカギなら許される。

ちなみに、単行本第2巻の表紙には唯一「○○の闘牌」のサブタイトルが入っていません。豆知識な。
あと、表紙の手が超デカイ&超深爪です。



単行本第3巻 狂躁の闘牌
日常という庭石を
無遠慮に持ち上げると
俄かに方向感覚を失った小虫たちが
あわてふためき、ぞろぞろとはい出てくる。
彼はその小虫たちに不合理という殺虫剤をふりかける。
不合理、それこそが彼が求めてやまない麻雀の真理!!――彼の名はアカギ。
後に神域の男と呼ばれ、裏社会を睥睨する男――あのアカギだった!!
小虫とか殺虫剤とか、上手いこと言ってるようで言えてないんじゃないか疑惑が持ち上がった第3巻。

「睥睨」ってのは「にらみつけて勢いを示すこと」って意味だそうです。読めねーよこんな漢字。
(参考:Yahoo!辞書 - へい‐げい【睥睨/俾倪】


単行本第4巻 哲理の闘牌
人々の心奥に深く
刻印をつけ、いずことも
知れず、霧の中に消えていった白髪の少年。あれから5年。
彼は再び、欲望渦巻く塵界へ舞い戻ってきた。
見栄や矜持で身を纏った愚か者たちのもとへ
遥か上空から急降下し、その虚飾の衣をはぎとる――彼の名はアカギ。
後に神域の男と呼ばれ、裏社会に君臨した男――あのアカギだった。
「衣をはぎとる」だと!?




単行本第5巻 狂瀾の闘牌
麻雀に巣食う邪鬼
たちの中にひとり
異彩を放つ男がいた。
押し寄せる不気味な彼の底力に誰も抗えなかった。
止まれ!! 彼がいた!!
アカギの凄みに邪鬼たちはざわめく!!
後に神域の男と呼ばれ、裏社会に君臨した男――あの赤木しげる!!
「止まれ!!」ってなんだよwww

あと、最後の一行は「神域の男」「裏社会」というキーワードは同じでも、毎回微妙に言い回しを変えてるんですね。


単行本第6巻 逆理の闘牌
漆黒の暗闇から餓豹は
肺腑を衝く叫びを上げる。
髪は逆立ち、肌は粟立ち
全身から炎を噴かん
ばかりに殺気立つ。
その燃え立つかたまりを
冷ややかに見つめる目があった。――彼の名はアカギ。
後に神域の男と呼ばれ、裏社会に君臨した男――あのアカギだった。
「餓豹は肺腑を衝く」とかまたスゴイ言い回しが出てきましたね…。


単行本第7巻 業火の闘牌
夏の夜、炎の光に引かれ
虫たちが集まってくるように
今、人々が集まりだした。
彼らは焼け死ぬことを分かっていながら炎に飛び込んでいく。
その炎は魔物の口から発っせられる狂気という名の業火。
火炎の中で不敵に微笑むひとりの白髪の少年、アカギ。
後に神域の男と呼ばれ、裏社会に君臨する男――あの赤木しげる!!
「炎」や「虫」の例えが多い傾向がありますね


単行本第8巻 羅利の闘牌
怪物がいる――暗闇に稀代の邪悪な怪物が潜む。
全てを手に入れ、その力は神をも跪かせる。
が――彼は闇の中でひとり倦んでいる。何ものも彼の心を沸き立たせない。
人の血をすすり、肉を喰らっても、彼の寂蓼は癒されない。
いや、今闇の中をひとりの白髪の男がやってくる。
「奴こそ、わしのこの物憂い日常に終わりを告げてくれるかもしれない」
不敵な微笑を浮かべた白髪の男、アカギ!!
後に神域の男と呼ばれ、裏社会に君臨する男――あの赤木しげる!!
鷲巣麻雀編に入ったためちょっと雰囲気が変わりましたね。
表紙のアカギも手袋を装着しましたし。


あと、7巻まで最初の数行は改行が不自然だったのは、表紙の「アカギ」ロゴがはみ出してきていたからです。この8巻からは、ロゴの上にも文字が来るようになりました。最初からそうしとけよw


単行本第9巻 鬼神の闘牌
嵐の夜に悪魔の棲む館に火が灯った。
久しぶりの人の血を賭けた晩餐会。
主の眼は愉悦と興奮でぎらつく。
が、今宵の生贄は羊ではなかった。
羊どころか漆黒の魔界からやってきた
得体の知れない不気味な獣。
後に裏社会で神域の男と呼ばれる男、赤木しげるだった!!
「裏社会で神域のと呼ばれる」>フリテンじゃね?

アカギはまさか漆黒の魔界からやってきた獣だったとは…w


単行本第10巻 入神の闘牌
館に打ち付ける風雨は
地獄の亡者たちの銅鑼を打ち鳴らす響き。
中では饗宴真っ盛り。
主人(あるじ)も上機嫌。
我欲だけが末端肥大し、
喜悦の毛細血管がぶつぶつ切れ、身体を震えさせている。
が、その歓喜の皮膚のすぐ裏側に、ねっとりと
控えめな恐怖が貼り付いて剥がれない。
誰だ!! 我が主人(あるじ)を怯えさせる者は!?
今宵の宴の生贄が不敵に微笑む。何者だ!? お前は!?
後の赤木しげる。裏社会で神域の男と呼ばれる赤木だった。
なぜか急に白服目線でのポエムになりました。
だんだんポエムの雰囲気が「うみねこのく頃に」っぽくなってきた気がしますw


単行本第11巻 活眼の闘牌
調和と善意の光がとどかず、深海のように暗く、
すえた精神の腐臭が漂う館に棲む物の怪、鷲巣。
彼の欲するものは狂気。
欲望の全てを、嘔吐するほど食し尽くし、醜くただれた胃袋が欲するものは、"狂気!!"
退屈の恐怖を一時でも忘れさせてくれるものは"狂気!!"
今宵の相手は白髪の若者。
命を賭けたこの狂気のゲームに怯えよ。
恐怖が宿痾のようにからみつき、体中の皮膚をかきむしって怯えよ!!
……何者だお前は。
少しも恐怖も感じないのか!?
何者だ。命が惜しくないのか!?
――後に裏社会で神域の男と呼ばれた赤木しげるだった。
鷲巣様の名前が登場しました。
「すえた精神の腐臭が漂う館に棲む物の怪」って酷い言われようだw


単行本第12巻 夜叉の闘牌
漆黒の夜の闇を切り裂いてまばゆい稲妻が炸裂する。
その光は、見たくもない邪悪な表情を浮かび上がらせる。
邪鬼の眼光は黒々とした底無しの恐怖と絶望だ。
外の風雨は狂気をはらみ、地獄の底のドラムのように
壁を叩きつける。が、獲物の絶叫の金切り声は
それをも上回る――はずだった。
なぜだ。なぜお前はそうも落ち着いていられる。
死の深遠に立ち、なぜ怯えぬ。
何者だ!?
――後に裏社会で神域の男と呼ばれる赤木しげるだった。
作品と同じく、ポエムまでいよいよ鷲巣様目線になってきています。


とりあえず12巻までやってみました。
単純な作業だけどけっこう手間がかかりますね…。

「アカギ」単行本折り返しのポエムを集めてみた(後半)に続きます。


いのけん at 00:00│Comments(6)はてなブックマーク - 「アカギ」単行本折り返しのポエムを集めてみた(前半)このエントリーをはてなブックマークに追加twitterでつぶやく福本伸行作品関連 

この記事へのコメント

1. Posted by 灯鴉   2009年11月28日 23:01
お疲れ様でしたーw

表現というか例えとかすごいですね。
個人的には鷲巣編終わったら何やるんだろうって方が気になりますけど。
2. Posted by 一   2009年11月29日 00:15
巻によってテンションが違いますね。
「殺虫剤」ってそこだけ俗っぽい表現で笑いました。毒とかじゃ駄目だったのかw
3. Posted by あ   2009年11月29日 02:07
アンコロオフ参加するのか?
4. Posted by カイ   2009年11月30日 13:24
リズムや表現に「装甲騎兵ボトムズ」のオープニングに通ずるものがありますね。
5. Posted by みゆき   2009年12月02日 14:26
片手だけ手袋ってもしかしてマイケル・ジャクソンが元ネタなんでしょうか。生きていれば福本先生(そして黒沢)と同い年なんですよね。うーん。
6. Posted by 名無し   2009年12月03日 10:37
5 昔の映画予告CMのナレーションみたいな感じですね。

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