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2014年11月

アート見て歩き〜今岡聡美 展〜

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今日はKUNST ARZTで今岡聡美 個展〜わがまま〜を見て来ました。

今岡さんの子供をモチーフにした作品は、力強く鮮やか。衣装も舞台も江戸時代を思わせますが、テイストは古き良きアメリカのポップな雰囲気です。
また、風景に描かれた太陽や山々、木々も、その装飾的な表現に、卓越したセンスが感じられます。

子供を「鬼」と重ね合わせ、そこに神を思うという今岡さん。自由でバイタリティに溢れ、そしてどこか神秘的な存在としての子供のイメージはとても新鮮です。逆に大人たちは小さく、矮小なものになっています。
彼女の絵の中では、子供は何人にも侵されることのない、絶対的な存在として描かれています。

私は最初、今の子供たちにはこのようなたくましさがなくなってるのでは、と思いましたが、よく考えてみると、逆にそのような枠に子供を閉じ込めているのは我々であり、今の子供たちの大人びた様子の奥にも、本当はこのような資質が隠れているのだと気づかされました。

今岡さんの絵は、子供が本来持っている生命力、大人にはわからない不思議な世界を思い出させてくれる、アートとしての優れた子供礼讚でした。

大自然とともに描かれる生命力の塊のような子供。

鯨や大人たち、おにぎりや海老天など、ディテールも面白い。


時々ドキリとさせる表情を見せる子供の特性も良く出ている。

http://www.kunstarzt.com/top/top.htm

http://galleryinokumatei.flips.jp

いのくま亭ブログ一周年

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今月でブログを始めてから1年になります。昨年の今頃はいのくま亭を見つけて、ここでギャラリーを始めたいと思ったものの、荒れ放題の町屋をとこから手を付けたらいいのか、まだ検討もつかない状態でした。

それからの毎日は、想像を遥かに越える出来事の連続。紆余曲折も沢山ありました。汚れた壁にペンキを塗るのは、非常に忍耐のいる作業でした。寒さで気を失いかけたこともあったほどです。傷んだ畳、腐った床、暖かくなって、今度はどこからともなく舞い込んでくる虫対策に頭を痛めました。シロアリが大量に飛んだ時には、正直もうやめようかな、と思ったほどです。

こんなところでギャラリーを始めても、絵を描いてくれる画家さんはいるのかしら?来てくれる人はいるのかしら?気持ちは弱くなり、コツコツ続けてきた作業も全て無駄になるのかな、などと思うと夜も眠れない日が続きました。

そんな中で自分の信念を辛うじて保てたのは、アートに対する自分の思い、それだけだったと思います。サラリーマンの時に、何度も行ったニューヨーク。一日中、足が動かなくなるまでギャラリーを見て歩いて、いつか自分も、やってみたいと思っていた、あの強い思いでした。

また、若くて才能豊かなアーチストとの出会い、そしてそれを育てて行こうという人たちとの出会いも、大きな勇気を与えてくれました。

この街の豊かな文化や芸術、ものづくりの伝統は、彼らが育つ土壌としては最適です。けれどマーケットは小さく、現代美術の需要はまだまだ乏しいのも現実です。いのくま亭は、どこまでやっていけるのでしょう? 新しいマーケットを作ることが出来るでしょうか。。

ようやくスタートを切ったいのくま亭。まだまだ沢山の課題が山積しています。試行錯誤しながら、焦らずに進んで行けたらいいなと思います。








アート見て歩き〜大谷史乃 展〜

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今日はKUNST ARZTで大谷史乃 個展〜presenceを鑑賞してきました。

ギャラリーの解説によると、大谷さんは、一貫して、物の見え方から物の存在について探究しているアーチストということで、今回はそれが非常にデリケートな、しかも高い緊張感を湛える形で呈示されていました。

展示室では、天井から吊るされた裸電球と、シャボン玉を撮影し硝子パネルに焼き付けた、「影」のようなものが、呼応し、イメージとして微妙にリンクしています。

電球は、存在の根源として、焼き付けられた影は、その複製として捉えられますが、あるいは神と、その創造物のようなものにも感じられました。

パネルは、小さなものが幾つかかけられているのですが、それが却って展示室を静かな、霊的な空間に変えています。余計な飾りのない、大谷さんの集中した思考、ぎりぎりまで削ぎ落とした、「存在」への探究の軌跡を物語っているようです。

奥の部屋には、これまた透明で不思議な支持体に(アーチストステートメントによるとアクリルメディウムでつくったものだそうです)、ぼんやりとしたイメージが映し出されたオブジェがふたつありました。

存在とは、存在そのものとは、物言わぬ、不定形で、浮遊し、儚く、霊と呼ばれるものすら生々しすぎるような「何か」であることを、じっと証明しようとしているかのように、それらは佇んでいるのでした。


http://www.kunstarzt.com/top/top.htm

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