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2015年08月

山内雅裕 個展「アトリウム」

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ギャラリーいのくま亭では、9月3日(木)より、山内雅裕 個展「アトリウム」をお送りします。

山内雅裕は、自身の造形への探究心を満たすモチーフとして、植物を選び、描き続けています。
植物は、身近にある上に、様々なカタチによって画家の視覚を刺激し続けています。
しかし、山内が描こうとしているのは、植物というモチーフではなく、そこから触発され、発展させてゆくべき絵画空間であり、その新しい可能性です。

今回の個展「アトリウム」で初公開となる新シリーズ「Plants Drawing on Leaf layers」において、山内雅裕は、長く求め続けて来た新しいパースペクティブを掴んだと確信しています。それはこれまで無数のドローイングを延々と描き続けて行く中で開いた、新しい美の世界です。

背景の葉は、筆のタッチでマスとして描かれています。それ対し、植物は線だけで描かれています。それぞれ葉は線を、植物は色彩を省略するという、対比的なシンプライズによって、この新シリーズは、独自の透明な奥行きと、無限の広がりを獲得しています。

作品は何層にも重ねられたレイヤーによって強化され、それにも拘らず、透明な空気感により、視覚的多様性を獲得しています。そしてその背景の上に浮かび上がる、線だけによる植物の描写は、鋭い緊張感に支えられています。

今回の個展では、新シリーズ「Plants Drawing on Leaf Layers」と、そこへ至る前段階での写実性の高い作品の二つを見比べることにより、作家の探究の軌跡をご確認できるのも魅力です。
一見クラシックな作品ですが、そこに秘められた革新性と新たな美の世界への挑戦を、是非ご高覧賜りますようお願いいたします。

山内雅裕 個展「アトリウム」。
会期:9月3日(木)〜27日(日)
*月〜水 休
時間:13:00〜18:00

ギャラリーいのくま亭 京都
京都市中京区猪熊通り六角下る六角猪熊町603

*地下鉄東西線二条城前駅から徒歩10分、阪急大宮駅から徒歩5分

新シリーズ「Plants Drawing on Leaf Layers」の一枚

Plants Drawing on Leaf Layers」部分

連鎖





アート見て歩き〜版画旅行8〜

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今日は東山のギャラリーモーニングで開催中の「版画旅行8」を覗いて来ました。

この「版画旅行」はギャラリーモーニング恒例の企画。気軽に飾ることの出来る版画から、アートの世界に足を踏み入れてくれる人が一人でも増えて欲しいという、オーナーの強い思いからスタートしたということです。

不肖私も、学生時代にシャガールなどのリトグラフをなけなしのおこずかいで買うことで(今思うとミーハー過ぎてちょっと恥ずかしいのですが)、アートへの関心が高まったものです。やはりまずは自分のお金でアートを買ってみると、審美眼というか、こだわりが生まれて来るのではないかと思いますね。(またこれは作家の方にも言えることなのです。そこには買う側の気持ちを知るという経験値がプラスされるので。)

最初からインテリアとして大量生産されたものなどを部屋に飾るより、せっかくなら作家物、特に自分と同世代の作家のものを手に入れてみる方が、楽しみは大きいのではないでしょうか?そう、お気に入りの作家の展覧会を見に行ったり、いつかその人の本画を手に入れたいなと夢を膨らませたり。

今回展示されている大貫真寿美さん、川村紗耶佳さん、指田容史子さん、マツモトヨーコさん、吉原英里さんは、いずれもギャラリーモーニングゆかりの実力派のアーチストばかりなのでしょうか、いずれも非常に高い技術とユニークな作風ですが、飾りやすさ、品の良さなど、このギャラリーらしさが出ていると思います。

自分が学生時代には、若手のアーチストの版画には選択肢はなかったのですが、今は自分の趣味にあったものを沢山選べて羨ましいです。又、京都という町には、現在進行形のアートを身近に感じることのできるギャラリーが沢山あることを、県外の方々も含めてもっともっと知ってもらいたいです。

ちなみに蛇足ですが、今回の「版画旅行」のパンフレット、とてもかっこいいです。いのくま亭でも、いのくまならではの企画が出来るようになればいいなと思います。アートを少しでもお客様に身近に感じてもらい、飾って楽しんでもらうために。

パンフレット表紙

飾りやすくてハイクオリティな作品が並ぶ

http://gallerymorningkyoto.com/index.html

アート見て歩き〜宮崎 敦 個展〜

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今日はKUNST ARZTで宮崎敦 個展
「パーティーパック」を見てきました。

昨年同ギャラリーでの個展で初めて宮崎さんの作品を拝見し、その後、今年の2月にはいのくま亭で個展をさせていただいたのですが、回を追うごとにその作品は多様化し、創意が増しているようです。

今回も、テーマはスーパーマーケットの販促POPで、一部のドローイングを除き、棚板に描いています。
色彩はさらに洗練と透明感を増し、モチーフを切りとるラインはシャープになっていました。

作品によって、線が強調されたり、反対に面による構成が顕著だったり、また棚板の地の白を活かしたものから、近年に珍しくバッチリと色を塗ったものまで、非常にバラエティに富んだ作品を見ることが出来ます。

それらの豊かな創意によって出来上がった、宮崎さん特有の空間表現は、スーパーマーケットという元ネタを越えて、より普遍的な、そして新しい抽象絵画の世界を切り開いているように思われます。

宮崎さんは、成安造形大学を卒業してまだ2年目ですが、現在のモチーフに取り組み出してからは、かなり時間が経っています。じっくりと自己の表現と向き合っている宮崎さんの底力を、改めて実感できるものでした。


躍動感に溢れ、絵画的な愉悦を感じさせる今回の宮崎作品。

奥の展示室にはドローイングも。

http://www.kunstarzt.com/top/top.htm

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