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変わってしまった故郷

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私は3歳から20歳まで、神奈川県の藤沢市にある辻堂という町に住んでいました。東京へ越してからも、何年かに一度は昔住んでいた家に泊まり過ごすことがありました。
今年は京都を離れて東京へ戻った事もあり、その家に時々泊まりに来て過ごそうと考えていました。ところが今回来てみると、その変わりようが激しく、残念な気持ちにならざるをえませんでした。
確かに駅前は綺麗に整備され、湘南テラスという大きなモールができ、若い家族連れも多く活気があります。
その反面、商店街は壊滅状態、海にはサーファーが溢れ、夜は自動車やバイクの騒音が鳴り止むことがありません。
私が子供の頃は、海水浴シーズンでさえも夜は静かで、とても落ち着いた趣のある町だったのですが、発展の代償はとても大きなものになったようです。もし今のような騒々しさだったら、子供の頃の自分は、勉強など落ち着いて出来なかっただろうと思います。
近くを流れる川も岸が全てコンクリートに覆われて、生き物の姿もあまり見られなくなっていました。
地方都市の宿命とは言いながら、道路と自動車に溢れ、心地よく落ち着いて過ごすことのできなくなった故郷に、往時の長閑な雰囲気を知る者として、寂しさを感じるばかりです。


京都の冬と東京の冬

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冬といえば風邪。
毎年一冬に何回も風邪をひいていた私ですが、京都に来てからというもの、あまり酷いのはひかなくなりました。
一つには空気の乾燥がそれほどでもないことが考えられます。私は喉が弱い方なので、大抵喉痛から風邪をひくのですが、京都は関東のようなカラカラに乾燥することはなく、また、いわゆる空っ風が吹きすさぶということもありません。
気温は、少し低いかもしれません。足元から、体の芯まで凍らせるような、どーんとした底冷えは、本当に辛いです。
けれど風邪はあまりひかなくなりました。
あとは人口密度かもしれません。
東京ではどこに行くのも満員電車で、どんなにマスクをしても、うつされる危険性は他の地方都市より高そうです。
今年の秋は日中の気温差が大きいですね。皆さんも体調管理にはお気をつけてお過ごしくださいね。

京都の長屋暮らし

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私は今京都の古い長屋の一棟を借りて住んでいる。七軒ほどが寄り集まった建物のひとつで、京都ならではの路地の突き当たりにある。恐らく第二次大戦中には建てられている。築年は70年を越えているはずだ。

私が借りた時、建物の中は悲惨といえば悲惨であった。板壁は半ば朽ちて汚れ放題、土間は壊れ、畳は腐ってブヨブヨだった。中でも困ったのは台所の、いわゆる水周りで、虫がわくのは必定とも言うべき感じだった。他の箇所は自分で掃除したりペンキを塗るなりして、なんとか綺麗にしたが、ここは仕方なくお金をかけてキッチン台を入れ替えた。

こういう古い木造建築は、冬はともかく、やはり湿気の多い梅雨から夏が最も苦労する。あちこちの隙間から虫が入り込んでくるし、こまめな掃除と最低限の殺虫剤は欠かせない。
近頃では鼠が天井や壁の中を駆け回り、とても気になる。夜はヘッドフォンで音楽を聴きながらでないと気になって安眠できない。鼠を駆逐する超音波の機械の効果も限定的だ。

そんなあれこれがありつつも、この長屋には良い点も幾つかある。
夏本番になると二階は屋根の熱が夜半まで冷めず、とても居られたものではないのだが、一階はとても快適だ。エアコンがないのに、まるであるかのようにひんやりとして過ごしやすい。これは路地から抜けて来る風のおかげなのだろうが、よくできたものである。

また、虫がどこからともなく入り込んでくる代わりに、通気性が良く、マンションのような息苦しくなるようなことがないのもいい。

暮らし始めた最初の頃は、色々なことを想定して予防策に苦心したが、結局は予期せぬことが起きるので、この頃は何かあったらその都度対処するようにしている。
雨漏りしたらそこを塞ぐ、虫がわいたら手際良く掃除して殺虫剤を撒く、そして傷んだ柱や床、壁を気の向いた時に直したりしながら、季節の過ぎ行くのを待つのだ。

京都は街中も自然が多い。従って生き物たちの種類も多いし、気のせいがみんな元気に見える。軒先や木立の中に可愛らしい小鳥がいつもいて鳴いている。
京都の古い街並みは、完全に外の世界を遮断するのではなく、自然や生き物と協調しながら生きていく人の生活を教えてくれるのかもしれない。
路地に花や植物を飾り、こまめに世話をしながら静かに暮らしている長屋の隣人の姿をみていると、そんなことを考えさせられる。

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