憲法違反と条約違反
似て非なるもの
新無効論と旧無効論
確かに連合国の行為はヘーグ条約違反ではあるがこれは直接の無効原因ではなく状況証拠である。違反であるから無効であるとは限らない。法理論から無効理由をあげるとするなら新無効論のとおり帝国憲法(75条)違反こそが直接の無効理由である。
現行憲法無効宣言問答集
初級編
問三 現行憲法の制定はヘーグ条約に違反するのですか。
答三
当時から我が国や連合国が締結していた「陸戦ノ法規慣例ニ関スル条約」(明治四十年ヘーグ条約)の条約附属書「陸戦ノ法規慣例ニ関スル規則」第四十三条(占領地の法律の尊重)によると、「国ノ権力カ事実上占領者ノ手ニ移リタル上ハ、占領者ハ、絶対的ノ支障ナキ限、占領地ノ現行法律ヲ尊重シテ、成ルヘク公共ノ秩序及生活ヲ回復確保スル為施シ得ヘキ一切ノ手段ヲ尽スヘシ。」と規定されています(以下この条項を含めて「ヘーグ条約」と略称)。そして、ポツダム宣言には、「民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障礙を除去すべし」(第十項)とあり、連合国が要求していたのは帝國憲法の改正ではなく、帝國憲法の運用面における支障を取り除くことにありましたので、帝國憲法の存在が「絶対的ノ支障」ではなかったことは明らかです。ですから、マッカーサーの強制により制定された現行憲法は、このヘーグ条約に違反します。
ところで、この点について、ヘーグ条約は、交戦中の占領に適用されるものであり、我が国の場合は、交戦後の占領であるから、ヘーグ条約は原則として適用されず、適用されるとしても、ポツダム宣言・降伏文書という休戦条約が成立しているので、「特別法は一般法を破る」という原則に従い、休戦条約(特別法)がヘーグ条約(一般法)よりも優先的に適用されるとする見解による反論があります。
しかし、このような見解は、根本的に誤っています。第一に、「交戦中」と「交戦後」とに区分する基準とその意味が不明であり、ヘーグ条約は、そのような区別をせず、むしろ主として停戦後に適用されることを予定しているものです。交戦中に相手国の憲法や法律を変えることなど通常あり得ないことです。
第二に、「特別法は一般法を破る」という原則自体は肯定できますが、あくまでもこれは、特別法と一般法とが同じ事柄についてそれぞれ異なる規定を設けているときに、どちらの規定を適用するのかが問題となる場合のことです。しかし、ポツダム宣言と降伏文書には、ヘーグ条約を排除する規定もなければ、占領下において憲法改正を義務づける規定もないのです。それどころか、「民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障礙を除去すべし」(ポツダム宣言第十項)として、帝國憲法秩序の「復活強化」を規定していたぐらいです。ですから、ポツダム宣言と降伏文書は、ヘーグ条約と同様、帝國憲法の改正についてはこれを肯定していなかったので、やはりヘーグ条約違反が問題となるのです。
問四 ヘーグ条約違反により現行憲法は無効ということになりますか。
答四
直ちに無効ということにはなりません。従来までの無効論(以下「旧無効論」と略称)は、このヘーグ条約違反を無効であることの主要な根拠としていました。しかし、憲法と条約との関係において、憲法の方が条約より上位の法規ですから、帝國憲法の改正が下位法規である条約に違反したからと言って、これから直ちに帝國憲法の改正法である現行憲法を無効とすることは論理の飛躍があります。確かに、これは無効論の有力な根拠となり、現行憲法が帝國憲法の改正として有効であるとする見解(以下「有効論」と略称)に大きな衝撃と動揺を与えていくつかの反論がなされましたが、ついに有効論の側からも、これが論理の飛躍であるとの指摘はなされませんでした。
しかし、皮肉なことに、その指摘は、我々の採用する無効論(以下「新無効論」と略称)により指摘されたのですが、このことは、現行憲法の無効性に関する議論が充分に尽くされていなかったことを意味し、憲法改正に関する真摯な議論が殆どなされていなかったことを物語っています。
なお、ヘーグ条約違反により現行憲法が直接に無効とはならないとしても、間接的に無効の理由となることは、後で述べるとおりです。
問九 GHQによる完全軍事占領下での改正であることについて、旧無効論はどのように捉えるのですか。
答九
これがヘーグ条約に違反することについては前に述べたとおりです。我が国は、GHQの完全軍事占領により、完全武装解除されて独立を奪われました。このような「非武装、被占領、非独立の隷属国」の我が国に対し、連合国が憲法改正作業に強制的に関与することは、主権国家の憲法解釈として、仮に憲法の明文規定がなくとも、そのような時期の憲法改正は当然に禁止されるものです。フランス憲法(昭和二十一年)第九十四条には、「本土の全部もしくは一部が外国軍隊によって占領されている場合は、いかなる改正手続も、着手され、または遂行されることはできない。」と規定されており、これは我が国の憲法にも妥当する普遍の法理と考えられます。ヘーグ条約は、このような憲法学の一般法理を確認したものとして、この条約に違反することは、各国の憲法の一般法理に違反することを宣明したものと捉えることができます。旧無効論が、ヘーグ条約違反を現行憲法無効の根拠の一つとしたのは、このような論理を背景にしていたものと考えられます。
問十 では、新無効論では、この点についてどのように捉えているのですか。
答十
この点について、新無効論は、基本的には旧無効論と同じように捉えています。
しかし、新無効論では、このような憲法の一般法理のみに無効の根拠を求めるのではなく、帝國憲法第七十五条がこの一般法理を規定した根拠条項として捉えている点に相違があります。
ところで、帝國憲法第七十五条には、「憲法及皇室典範ハ摂政ヲ置クノ間之ヲ変更スルコトヲ得ス」とあります。これは、第十七条に「攝政ヲ置クハ皇室典範ノ定ムル所ニ依ル 攝政ハ天皇ノ名ニ於テ大權ヲ行フ」とあるように、天皇陛下自らが天皇大権を行使し得ない御事情がある場合には摂政が置かれるのですが、憲法改正の発議権という天皇大権だけは、摂政による代理(天皇ノ名ニ於テ)が許されないものであり、この憲法の発議権は一身専属的に天皇に帰属し、何人もこれに干渉することを許さないことを意味しているのです。
一般に、憲法は、国家の変局時や緊急事態に対処するため、いわゆる国家緊急権に関する規定を持っています。帝國憲法の戒厳令や非常大権、それに摂政の規定などもこれに関する規定ですし、現行憲法でも摂政や参議院の緊急集会の規定があります。それゆえ、このように摂政が置かれている期間は国家の「変局時」と認識して、憲法改正を禁止しているのです。このように摂政が置かれるという「通常の変局時」ですら憲法改正をなしえないのですから、帝國憲法が予測しうる事態を遥かに越えた「異常な変局時」である連合軍の完全軍事占領統治時代に憲法改正ができないとするのは、同条の類推解釈からして当然のことです。
我が国は、降伏文書の調印により、連合国の隷属下に置かれ、独立を奪われて天皇大権も必然的に制限され、天皇大権を超えるGHQの権力が存在していましたので、このような時期での改正は、如何なる意味においても絶対的に無効なのです。
ヘーグ条約違反より帝国憲法違反が無効原因
http://www.meix-net.or.jp/~minsen/kako/bunko/m19.htm
このやうな論理矛盾を犯しながら、それでも学説としてまかり通る例は外にもある。残念ながら、占領憲法を無効であるとする学説の中にも見受けられる。その一つとして、占領憲法の制定はヘーグ条約違反であるから無効であるとする「旧無効説」がある。法の存在形式とその序列体系において、憲法と条約のいづれが優位に位置するかといふ議論において、憲法優位説が通説であるが、その憲法優位説に立ちながら、ヘーグ条約といふ「条約」に違反するからと言つて、どうしてそれよりも優位にある「憲法」の改正が無効になつて終ふのか、といふ疑問があるからである。この論理矛盾は絶対に解消されない。今でもこれのみに拘つてゐる人が居る人が余りにも多いことに溜息が出る。このヘーグ条約違反の事実は、状況証拠であつて、無効の直接的な理由とはならない。繰り返し言ふが、帝國憲法第75条に違反するから占領憲法が無効だと主張する小生の「新無効説」でなければ論理矛盾が解消されないのである。
「日本国憲法」の存在根拠とされるのは帝国憲法です。条約ではありません。
帝国憲法違反と条約違反、
どちらが致命的だと思いますか?
「無効論への誤解をあたえるため」という目的があるならそれなりに理解できますが、ヘーグ条約違反を主張してわざとつっこみを入れられるような無効理由を主張する意義はありますか?
結論*
憲法違反の憲法は無効です。
憲法違反の占領典範も無効です。
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/DetailωrefShinCode=0100000000000031877444&Action_id=121&Sza_id=A0
似て非なるもの
新無効論と旧無効論
確かに連合国の行為はヘーグ条約違反ではあるがこれは直接の無効原因ではなく状況証拠である。違反であるから無効であるとは限らない。法理論から無効理由をあげるとするなら新無効論のとおり帝国憲法(75条)違反こそが直接の無効理由である。
現行憲法無効宣言問答集
初級編
問三 現行憲法の制定はヘーグ条約に違反するのですか。
答三
当時から我が国や連合国が締結していた「陸戦ノ法規慣例ニ関スル条約」(明治四十年ヘーグ条約)の条約附属書「陸戦ノ法規慣例ニ関スル規則」第四十三条(占領地の法律の尊重)によると、「国ノ権力カ事実上占領者ノ手ニ移リタル上ハ、占領者ハ、絶対的ノ支障ナキ限、占領地ノ現行法律ヲ尊重シテ、成ルヘク公共ノ秩序及生活ヲ回復確保スル為施シ得ヘキ一切ノ手段ヲ尽スヘシ。」と規定されています(以下この条項を含めて「ヘーグ条約」と略称)。そして、ポツダム宣言には、「民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障礙を除去すべし」(第十項)とあり、連合国が要求していたのは帝國憲法の改正ではなく、帝國憲法の運用面における支障を取り除くことにありましたので、帝國憲法の存在が「絶対的ノ支障」ではなかったことは明らかです。ですから、マッカーサーの強制により制定された現行憲法は、このヘーグ条約に違反します。
ところで、この点について、ヘーグ条約は、交戦中の占領に適用されるものであり、我が国の場合は、交戦後の占領であるから、ヘーグ条約は原則として適用されず、適用されるとしても、ポツダム宣言・降伏文書という休戦条約が成立しているので、「特別法は一般法を破る」という原則に従い、休戦条約(特別法)がヘーグ条約(一般法)よりも優先的に適用されるとする見解による反論があります。
しかし、このような見解は、根本的に誤っています。第一に、「交戦中」と「交戦後」とに区分する基準とその意味が不明であり、ヘーグ条約は、そのような区別をせず、むしろ主として停戦後に適用されることを予定しているものです。交戦中に相手国の憲法や法律を変えることなど通常あり得ないことです。
第二に、「特別法は一般法を破る」という原則自体は肯定できますが、あくまでもこれは、特別法と一般法とが同じ事柄についてそれぞれ異なる規定を設けているときに、どちらの規定を適用するのかが問題となる場合のことです。しかし、ポツダム宣言と降伏文書には、ヘーグ条約を排除する規定もなければ、占領下において憲法改正を義務づける規定もないのです。それどころか、「民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障礙を除去すべし」(ポツダム宣言第十項)として、帝國憲法秩序の「復活強化」を規定していたぐらいです。ですから、ポツダム宣言と降伏文書は、ヘーグ条約と同様、帝國憲法の改正についてはこれを肯定していなかったので、やはりヘーグ条約違反が問題となるのです。
問四 ヘーグ条約違反により現行憲法は無効ということになりますか。
答四
直ちに無効ということにはなりません。従来までの無効論(以下「旧無効論」と略称)は、このヘーグ条約違反を無効であることの主要な根拠としていました。しかし、憲法と条約との関係において、憲法の方が条約より上位の法規ですから、帝國憲法の改正が下位法規である条約に違反したからと言って、これから直ちに帝國憲法の改正法である現行憲法を無効とすることは論理の飛躍があります。確かに、これは無効論の有力な根拠となり、現行憲法が帝國憲法の改正として有効であるとする見解(以下「有効論」と略称)に大きな衝撃と動揺を与えていくつかの反論がなされましたが、ついに有効論の側からも、これが論理の飛躍であるとの指摘はなされませんでした。
しかし、皮肉なことに、その指摘は、我々の採用する無効論(以下「新無効論」と略称)により指摘されたのですが、このことは、現行憲法の無効性に関する議論が充分に尽くされていなかったことを意味し、憲法改正に関する真摯な議論が殆どなされていなかったことを物語っています。
なお、ヘーグ条約違反により現行憲法が直接に無効とはならないとしても、間接的に無効の理由となることは、後で述べるとおりです。
問九 GHQによる完全軍事占領下での改正であることについて、旧無効論はどのように捉えるのですか。
答九
これがヘーグ条約に違反することについては前に述べたとおりです。我が国は、GHQの完全軍事占領により、完全武装解除されて独立を奪われました。このような「非武装、被占領、非独立の隷属国」の我が国に対し、連合国が憲法改正作業に強制的に関与することは、主権国家の憲法解釈として、仮に憲法の明文規定がなくとも、そのような時期の憲法改正は当然に禁止されるものです。フランス憲法(昭和二十一年)第九十四条には、「本土の全部もしくは一部が外国軍隊によって占領されている場合は、いかなる改正手続も、着手され、または遂行されることはできない。」と規定されており、これは我が国の憲法にも妥当する普遍の法理と考えられます。ヘーグ条約は、このような憲法学の一般法理を確認したものとして、この条約に違反することは、各国の憲法の一般法理に違反することを宣明したものと捉えることができます。旧無効論が、ヘーグ条約違反を現行憲法無効の根拠の一つとしたのは、このような論理を背景にしていたものと考えられます。
問十 では、新無効論では、この点についてどのように捉えているのですか。
答十
この点について、新無効論は、基本的には旧無効論と同じように捉えています。
しかし、新無効論では、このような憲法の一般法理のみに無効の根拠を求めるのではなく、帝國憲法第七十五条がこの一般法理を規定した根拠条項として捉えている点に相違があります。
ところで、帝國憲法第七十五条には、「憲法及皇室典範ハ摂政ヲ置クノ間之ヲ変更スルコトヲ得ス」とあります。これは、第十七条に「攝政ヲ置クハ皇室典範ノ定ムル所ニ依ル 攝政ハ天皇ノ名ニ於テ大權ヲ行フ」とあるように、天皇陛下自らが天皇大権を行使し得ない御事情がある場合には摂政が置かれるのですが、憲法改正の発議権という天皇大権だけは、摂政による代理(天皇ノ名ニ於テ)が許されないものであり、この憲法の発議権は一身専属的に天皇に帰属し、何人もこれに干渉することを許さないことを意味しているのです。
一般に、憲法は、国家の変局時や緊急事態に対処するため、いわゆる国家緊急権に関する規定を持っています。帝國憲法の戒厳令や非常大権、それに摂政の規定などもこれに関する規定ですし、現行憲法でも摂政や参議院の緊急集会の規定があります。それゆえ、このように摂政が置かれている期間は国家の「変局時」と認識して、憲法改正を禁止しているのです。このように摂政が置かれるという「通常の変局時」ですら憲法改正をなしえないのですから、帝國憲法が予測しうる事態を遥かに越えた「異常な変局時」である連合軍の完全軍事占領統治時代に憲法改正ができないとするのは、同条の類推解釈からして当然のことです。
我が国は、降伏文書の調印により、連合国の隷属下に置かれ、独立を奪われて天皇大権も必然的に制限され、天皇大権を超えるGHQの権力が存在していましたので、このような時期での改正は、如何なる意味においても絶対的に無効なのです。
ヘーグ条約違反より帝国憲法違反が無効原因
http://www.meix-net.or.jp/~minsen/kako/bunko/m19.htm
このやうな論理矛盾を犯しながら、それでも学説としてまかり通る例は外にもある。残念ながら、占領憲法を無効であるとする学説の中にも見受けられる。その一つとして、占領憲法の制定はヘーグ条約違反であるから無効であるとする「旧無効説」がある。法の存在形式とその序列体系において、憲法と条約のいづれが優位に位置するかといふ議論において、憲法優位説が通説であるが、その憲法優位説に立ちながら、ヘーグ条約といふ「条約」に違反するからと言つて、どうしてそれよりも優位にある「憲法」の改正が無効になつて終ふのか、といふ疑問があるからである。この論理矛盾は絶対に解消されない。今でもこれのみに拘つてゐる人が居る人が余りにも多いことに溜息が出る。このヘーグ条約違反の事実は、状況証拠であつて、無効の直接的な理由とはならない。繰り返し言ふが、帝國憲法第75条に違反するから占領憲法が無効だと主張する小生の「新無効説」でなければ論理矛盾が解消されないのである。
「日本国憲法」の存在根拠とされるのは帝国憲法です。条約ではありません。
帝国憲法違反と条約違反、
どちらが致命的だと思いますか?
「無効論への誤解をあたえるため」という目的があるならそれなりに理解できますが、ヘーグ条約違反を主張してわざとつっこみを入れられるような無効理由を主張する意義はありますか?
結論*
憲法違反の憲法は無効です。
憲法違反の占領典範も無効です。
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/DetailωrefShinCode=0100000000000031877444&Action_id=121&Sza_id=A0


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