追認有効説の変形
60年間?効力としては常に無効!

時効有効説
既成事実有効説
定着有効説
これら後発的有効説に共通するのは、その裏付けとしてイェリネックの「事実の規範力」の理論を援用する点にあるそうです。
以下南出喜久治氏の論文から抜粋です。
――――――――――――――――――――
國體護持(続憲法考)
(略)
亡尾高朝雄博士は云ふ。「法の妥当的な規範意識内容が、事実の上に実効的に適用されうるといふ『可能性』chanceこそ、法の効力と名づけられるべきものの本質である」と。つまり、一般に「効力」といふものには二つの要素があり、一つは法の「妥当性」、もう一つは「実効性」であり、この双方を満たすのが「有効」、そして、そのいづれかを満たさず又はいづれも満たさないものを「無効」と定義するのである。
従つて、占領憲法が有効か無効かといふ議論(効力論争)は、占領憲法に最高規範としての「憲法」としての「妥当性」があるか否かといふ側面と、さらに、占領憲法はこの「憲法」としての「実効性」を保ち続けてゐるか否かといふ側面とに分解できる。
(略)
いづれにしても、これらの見解の骨子としては、占領憲法が憲法として無効であつても、将来に向かつて憲法としての適格性があるとして追認すれば、以後は憲法として有効となるとする論理であり、これについては、前章でその批判の概要を述べたが、これらの見解とこれに類似する言説の矛盾についてさらに敷衍する。
この追認有効説の変形は多く、60年も占領憲法が施行されてきたから、仮に無効であつても、その後に占領憲法に基づく法律が制定されてきたといふ「既成事実」が形成され、その事実を以て有効の根拠とする見解(既定事実有効説)、世論調査などからして占領憲法が国民の意識の中に国民の憲法として「定着」したことを有効の根拠とする見解(定着有効説)、さらには、前章で述べた「時効の國體」を逆手にとつた烏滸の至りともいふべき「似非時効」を根拠とする見解(時効有効説)などがある。
これらの見解は、おそらく、占領憲法は始源的(制定時)には瑕疵(無効を含む)はあつたが、後発的(事後的)には確定的に有効となつたとするものであつて、その意味では「後発的有効説」であつて、ポツダム宣言の受諾を以て革命と評価しそれに有効性の根拠を求める見解(革命有効説)、「承詔必謹論」により先帝陛下の「公布」を有効の根拠とする見解(承詔必謹有効説)などの「始源的有効説」とは異なるものの、これら「後発的有効説」に共通するものは、その裏付けとして、イェリネックの「事実の規範力」の理論を援用する点にある。
しかし、「事実の規範力」とは、法が守備範囲としてゐなかつた領域において、当初から違法性の意識がなく形成された事実たる慣習が法たる慣習(慣習法)となる成立過程の説明には適しても、それ以外の異質な事象と領域について適用させることは甚だ無理があり単なる虚構にすぎない。
前述したとほり、法の「効力」の要素としての法としての「妥当性」と「実効性」の二つの要素において、そもそも「違法」と評価された実力が反復継続してきたとする「事実」は、仮に、事実的要素としての「実効性」を満たしたとしても、価値的要素としての「妥当性」を満たすものではなく、その「効力」としては常に無効である。
違法な実力の行使による事実の反復継続に法創造の原動力を認めることは、事実と規範、存在と当為を混同し、「暴力は正義なり」を認めることとなり、社会全体の規範意識を消失させて法秩序は破壊される。
古今東西を問はず古来から殺人、売春、賄賂、政府権力による人権弾圧などの行為は継続反復されて存在してきたし、不幸なことに将来も反復継続するであらう。しかし、この反復継続する「事実」を以て法創造の規範力を認め、殺人、売春、賄賂、政府権力による人権弾圧などを正当であると許容する「法」となつたとして合法化とすることは法の自己否定となる。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない。」といふ諧謔があるが、これは「怖い」といふ「違法性の意識」を群集心理で鈍磨させようとする「不道徳」を説くものであつて、「赤信号、みんなで渡れば青(信号)になる。」といふ「違法性の消滅」を意味するものではない。ところが、有効説の説く「事実の規範力」の援用は、その本来の守備範囲を逸脱して「違法性の消滅」を説き、法の破壊につながる牽強附会の禁じ手を用ゐたことになる。これは法律学の自殺行為であり、これを主張するものは法律学者としての資質を疑はざるを得ない。
(略)
――――――――――――――――――――
言われてみればそのとおりなのですね、違法合法を問われない領域での一定の事実継続と、初めから違法と評価された事実の継続とでは、法的な効果が異なって当然です。
又、なんとなく長期の継続事実が「日本国憲法」を法的に有効化しているような気分に陥るところですが、
この論文のように<継続事実>を
・価値的要素「妥当性」と
・事実的要素「実効性」に
分解して考察すると明解です。
価値的要素を含めて評価すれば60年間常に無効の連続だったということになります。
ま、ここで述べているようなこと「つべこべ」いわずとも有効論は既に全滅しているけど。
幻想と実体?さてどちらでしょう?
護憲派護憲論と護憲派改正論は蚤の曲芸!
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/DetailωrefShinCode=0100000000000031877444&Action_id=121&Sza_id=A0
――――――――――――――――――――――――――――――
ブログもくじ
新無効論概略
新無効論概説・問答編
新無効論の目的・論理概略・現実対処法
新無効論と旧無効論
憲法違反と条約違反 ―― 新無効論と旧無効論
改正?破棄?廃止?無効確認?
大日本帝国憲法75条違反
法律論議以前!事実関係からの無効
日本国憲法の死亡 ―― 有効論への即効解毒剤
日本国憲法の誕生 ―― 日本国憲法は講和条約の限度で有効
日本国憲法改正論の欺瞞
憲法業者のペテンにひっかかるな!
法定追認有効説の論理破綻
追認有効説の変形――事実の規範力
保守の思想と保身の欲望
追認有効説の破綻と自画自賛
改憲派は「保守」派ではない!小山常実
4月28日問題!大東亜戦争はどうやって戦争終結できたの?
護憲派改正論者に告ぐ!
護憲派護憲論と護憲派改正論は蚤の曲芸!
憲法改正とは祖先との協同作業のことである
憲法学者の騙しテクニック
元凶は東大法学部
(1)「君主殺し」を叫ぶ国立国会図書館HP監修者
(2)「君主殺し」を叫ぶ国立国会図書館HP監修者
大日本帝国憲法に殉死・清水澄博士
「祓庭復憲」現行憲法無効宣言
「憲法無効宣言」南出喜久治講演録
橿原の宮のおきて
神聖をもとめる心 ──祭祀の統治への影響──
神の差し替え工作(2-1) 神道神学論考
神の差し替え工作(2-2) 神道神学論考
史上最悪宗教「利を権ることを尊べ!」
「生きていく」と「生かされている」
欽定憲法とは76箇条の御誓文
(動画)大日本帝国憲法とは?
大日本帝国憲法とは何か 3-1 小山常実
大日本帝国憲法とは何か 3-2 小山常実
大日本帝国憲法とは何か 3-3 小山常実
國體の下に 序章
國體の下に 1-1 何が私たちを決めるのか
國體の下に 1-2 何が私たちを決めるのか
國體の下に 2 生きている者だけの天国
國體の下に 3 命と人権を越えるもの
國體の下に 4 憲法の向こうにあるもの
國體の下に 5 すべては國體の下に
戦後の「疚しさ」(1)
戦後の「疚しさ」(2)
再考 皇室典範改正 議論すべき五つの論点 (2-1) 小山常実
再考 皇室典範改正 議論すべき五つの論点 (2-2) 小山常実
チャンネル桜 渡部昇一の大道無門 ゲスト:小山常実(3-1)
チャンネル桜 渡部昇一の大道無門 ゲスト:小山常実(3-2)
チャンネル桜 渡部昇一の大道無門 ゲスト:小山常実(3-3)
日本国憲法の誕生-1/政府草案/松本乙案
日本国憲法の誕生-2/松本乙案≒民間草案
日本国憲法の誕生-3/GHQ案押付プロセス
日本国憲法の誕生-4/ポツダム宣言違反
日本国憲法の誕生-5/GHQ統制帝国議会
日本国憲法の誕生-6/其ノ筋ノ意向「国民主権」
日本国憲法の誕生-7/皇室自治・職能代表制
日本国憲法の誕生-8/第9条修正ドタバタ劇
日本国憲法の誕生-9/占領軍制定無効憲法
60年間?効力としては常に無効!

時効有効説
既成事実有効説
定着有効説
これら後発的有効説に共通するのは、その裏付けとしてイェリネックの「事実の規範力」の理論を援用する点にあるそうです。
以下南出喜久治氏の論文から抜粋です。
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國體護持(続憲法考)
(略)
亡尾高朝雄博士は云ふ。「法の妥当的な規範意識内容が、事実の上に実効的に適用されうるといふ『可能性』chanceこそ、法の効力と名づけられるべきものの本質である」と。つまり、一般に「効力」といふものには二つの要素があり、一つは法の「妥当性」、もう一つは「実効性」であり、この双方を満たすのが「有効」、そして、そのいづれかを満たさず又はいづれも満たさないものを「無効」と定義するのである。
従つて、占領憲法が有効か無効かといふ議論(効力論争)は、占領憲法に最高規範としての「憲法」としての「妥当性」があるか否かといふ側面と、さらに、占領憲法はこの「憲法」としての「実効性」を保ち続けてゐるか否かといふ側面とに分解できる。
(略)
いづれにしても、これらの見解の骨子としては、占領憲法が憲法として無効であつても、将来に向かつて憲法としての適格性があるとして追認すれば、以後は憲法として有効となるとする論理であり、これについては、前章でその批判の概要を述べたが、これらの見解とこれに類似する言説の矛盾についてさらに敷衍する。
この追認有効説の変形は多く、60年も占領憲法が施行されてきたから、仮に無効であつても、その後に占領憲法に基づく法律が制定されてきたといふ「既成事実」が形成され、その事実を以て有効の根拠とする見解(既定事実有効説)、世論調査などからして占領憲法が国民の意識の中に国民の憲法として「定着」したことを有効の根拠とする見解(定着有効説)、さらには、前章で述べた「時効の國體」を逆手にとつた烏滸の至りともいふべき「似非時効」を根拠とする見解(時効有効説)などがある。
これらの見解は、おそらく、占領憲法は始源的(制定時)には瑕疵(無効を含む)はあつたが、後発的(事後的)には確定的に有効となつたとするものであつて、その意味では「後発的有効説」であつて、ポツダム宣言の受諾を以て革命と評価しそれに有効性の根拠を求める見解(革命有効説)、「承詔必謹論」により先帝陛下の「公布」を有効の根拠とする見解(承詔必謹有効説)などの「始源的有効説」とは異なるものの、これら「後発的有効説」に共通するものは、その裏付けとして、イェリネックの「事実の規範力」の理論を援用する点にある。
しかし、「事実の規範力」とは、法が守備範囲としてゐなかつた領域において、当初から違法性の意識がなく形成された事実たる慣習が法たる慣習(慣習法)となる成立過程の説明には適しても、それ以外の異質な事象と領域について適用させることは甚だ無理があり単なる虚構にすぎない。
前述したとほり、法の「効力」の要素としての法としての「妥当性」と「実効性」の二つの要素において、そもそも「違法」と評価された実力が反復継続してきたとする「事実」は、仮に、事実的要素としての「実効性」を満たしたとしても、価値的要素としての「妥当性」を満たすものではなく、その「効力」としては常に無効である。
違法な実力の行使による事実の反復継続に法創造の原動力を認めることは、事実と規範、存在と当為を混同し、「暴力は正義なり」を認めることとなり、社会全体の規範意識を消失させて法秩序は破壊される。
古今東西を問はず古来から殺人、売春、賄賂、政府権力による人権弾圧などの行為は継続反復されて存在してきたし、不幸なことに将来も反復継続するであらう。しかし、この反復継続する「事実」を以て法創造の規範力を認め、殺人、売春、賄賂、政府権力による人権弾圧などを正当であると許容する「法」となつたとして合法化とすることは法の自己否定となる。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない。」といふ諧謔があるが、これは「怖い」といふ「違法性の意識」を群集心理で鈍磨させようとする「不道徳」を説くものであつて、「赤信号、みんなで渡れば青(信号)になる。」といふ「違法性の消滅」を意味するものではない。ところが、有効説の説く「事実の規範力」の援用は、その本来の守備範囲を逸脱して「違法性の消滅」を説き、法の破壊につながる牽強附会の禁じ手を用ゐたことになる。これは法律学の自殺行為であり、これを主張するものは法律学者としての資質を疑はざるを得ない。
(略)
――――――――――――――――――――
言われてみればそのとおりなのですね、違法合法を問われない領域での一定の事実継続と、初めから違法と評価された事実の継続とでは、法的な効果が異なって当然です。
又、なんとなく長期の継続事実が「日本国憲法」を法的に有効化しているような気分に陥るところですが、
この論文のように<継続事実>を
・価値的要素「妥当性」と
・事実的要素「実効性」に
分解して考察すると明解です。
価値的要素を含めて評価すれば60年間常に無効の連続だったということになります。
ま、ここで述べているようなこと「つべこべ」いわずとも有効論は既に全滅しているけど。
幻想と実体?さてどちらでしょう?
護憲派護憲論と護憲派改正論は蚤の曲芸!
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/DetailωrefShinCode=0100000000000031877444&Action_id=121&Sza_id=A0

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ブログもくじ
新無効論概略
新無効論概説・問答編
新無効論の目的・論理概略・現実対処法
新無効論と旧無効論
憲法違反と条約違反 ―― 新無効論と旧無効論
改正?破棄?廃止?無効確認?
大日本帝国憲法75条違反
法律論議以前!事実関係からの無効
日本国憲法の死亡 ―― 有効論への即効解毒剤
日本国憲法の誕生 ―― 日本国憲法は講和条約の限度で有効
日本国憲法改正論の欺瞞
憲法業者のペテンにひっかかるな!
法定追認有効説の論理破綻
追認有効説の変形――事実の規範力
保守の思想と保身の欲望
追認有効説の破綻と自画自賛
改憲派は「保守」派ではない!小山常実
4月28日問題!大東亜戦争はどうやって戦争終結できたの?
護憲派改正論者に告ぐ!
護憲派護憲論と護憲派改正論は蚤の曲芸!
憲法改正とは祖先との協同作業のことである
憲法学者の騙しテクニック
元凶は東大法学部
(1)「君主殺し」を叫ぶ国立国会図書館HP監修者
(2)「君主殺し」を叫ぶ国立国会図書館HP監修者
大日本帝国憲法に殉死・清水澄博士
「祓庭復憲」現行憲法無効宣言
「憲法無効宣言」南出喜久治講演録
橿原の宮のおきて
神聖をもとめる心 ──祭祀の統治への影響──
神の差し替え工作(2-1) 神道神学論考
神の差し替え工作(2-2) 神道神学論考
史上最悪宗教「利を権ることを尊べ!」
「生きていく」と「生かされている」
欽定憲法とは76箇条の御誓文
(動画)大日本帝国憲法とは?
大日本帝国憲法とは何か 3-1 小山常実
大日本帝国憲法とは何か 3-2 小山常実
大日本帝国憲法とは何か 3-3 小山常実
國體の下に 序章
國體の下に 1-1 何が私たちを決めるのか
國體の下に 1-2 何が私たちを決めるのか
國體の下に 2 生きている者だけの天国
國體の下に 3 命と人権を越えるもの
國體の下に 4 憲法の向こうにあるもの
國體の下に 5 すべては國體の下に
戦後の「疚しさ」(1)
戦後の「疚しさ」(2)
再考 皇室典範改正 議論すべき五つの論点 (2-1) 小山常実
再考 皇室典範改正 議論すべき五つの論点 (2-2) 小山常実
チャンネル桜 渡部昇一の大道無門 ゲスト:小山常実(3-1)
チャンネル桜 渡部昇一の大道無門 ゲスト:小山常実(3-2)
チャンネル桜 渡部昇一の大道無門 ゲスト:小山常実(3-3)
日本国憲法の誕生-1/政府草案/松本乙案
日本国憲法の誕生-2/松本乙案≒民間草案
日本国憲法の誕生-3/GHQ案押付プロセス
日本国憲法の誕生-4/ポツダム宣言違反
日本国憲法の誕生-5/GHQ統制帝国議会
日本国憲法の誕生-6/其ノ筋ノ意向「国民主権」
日本国憲法の誕生-7/皇室自治・職能代表制
日本国憲法の誕生-8/第9条修正ドタバタ劇
日本国憲法の誕生-9/占領軍制定無効憲法

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