山田家の家訓と約束 
                自由意思の種類 ― 憲法と講和

  

これまで色々と書いて来ていますが言いたいことは、

●講和は講和とみとめましょう。
●憲法は憲法とみとめましょう。

ただ、それだけなんですよね。 
その区別をつけさえすれば解決の方向は自ずと決まります。

       


 例えば、山田家という一家が先祖代々の家訓を家訓の変更規定に沿って山田家の家族だけで相談して一部変更すればそれは家訓の変更といえますね。
 これは山田家の家訓変更という単独行為として有効です。ゆえに変更版は先祖代々の家訓としての効力をもちます。有効です。

 ところが、山田家の元気のもとである先祖代々の家訓を邪魔だと考えているよそ者が乗り込んできて「お前ところの家訓は今日からこれで行け」と実力でせまって即席でつくった<山田家新家訓>を提示し「これを家訓として引き受けるなら出て行ってやる」として受け取らせて出て行った場合、どういうことになるのか。
 いったい何が起こったと考えればよいのだろうか。それはその時の自由意思の種類に着目すればよいのです。

 細かく過程を語れば、乗り込んできたよそ者が山田家家長に交渉し、山田家から引き揚げる場合の条件として<山田家新家訓>を強要し、それを家長も受諾し、家訓案を家族会議に諮った段階においても家長を通じてよそ者が家族会議の進行を全部統制し、あらたによそ者が思いついたもっと山田家の元気がなくなるような項目を家長に追加提出させて議決成立させました。

 家長にも家族会議にも全過程において山田家の単独行為としての自由意思はありませんでした。これは「名」を家訓や家訓の変更と称して行われていても「実」は家訓や家訓の変更手続ではありませんね。なぜなら実体は山田家の家訓変更という単独行為ではなくて当事者複数の双方行為の連続だからです。

 先に「単独行為としての自由意思はありませんでした」と書きましたが、もちろん自由意思にも色々種類があります。

(あ)当事者が単独で一個の自由意思だけで成立する単独行為
(い)当事者が複数で自由意思と自由意思がからみあって合意成立する双方行為

 同じ自由意思といっても実際に働く意思の内実には大きな差があることがわかります。
 <山田家新家訓>の成立過程において山田家から発せられた自由意思とは(あ)(い)のどちら側の意思なのかということがポイントです。(い)側です。よそ者との間に(い)の行為を成立させるための自由意思です。
 どこで双方が妥協の合意点を設けるかという取引の意思です。
 このように実体(事実論)から言って家訓変更という一家の単独行為ではありません。

 さらに、山田家の先祖代々の家訓に「1.家訓の変更は家長が発議しなければならない。2.よそ者が来ているような変局時や家長の意思が円満に行使できない期間には家訓を変更してはいけない」と明記してあったなら、なおさら余計に<山田家新家訓>は家訓であるはずがないことになります。

 先祖代々の家訓が禁じている方法で禁じている期間に変更を断行しても家訓の変更としては無効ですね。
 先祖代々の家訓の規範内容(法理論)から言って家訓の変更ではありません。


 これらの事柄が示すことは<山田家新家訓>は山田家の家訓としては絶対に無効ということです。

 しかし、この家訓として無効な<山田家新家訓>も、別の規範領域、つまり、あのよそ者が出て行くことを目標にしたよそ者との交渉の産物、つまり山田家とよそ者との間の取引の産物ですから、(い)の双方行為(約束や契約)としてなら有効かもしれません。

 先祖代々の家訓は他人と約束することまで禁止していません。事実論から言って約束としての実体は存在しましたし、法理論からいっても先祖代々の家訓による制限にかかりません。
 ゆえに<山田家新家訓>はその名称に拘わらず、先祖代々の家訓の下位規範の限度でよそ者との約束として有効です。


したがいまして、
現在、山田家では先祖代々の家訓がむかしと変わらず家訓です。
<山田家新家訓>は約束です。

              
                        


現在、日本国家では先祖代々の家訓「帝国憲法」がむかしと変わらず家訓です。
<日本国憲法>は約束です。

現在、日本国では「大日本帝国憲法」が憲法です。
<日本国憲法>は講和条約です。


                    



この理論で困るのは憲法業者だけです。困ったとしても自業自得です。
その他には誰も困りません。

憲法は法匪の独占物、専有物ではありませんからね。
憲法学者の使命は憲法を守ることです。
憲法でないものを守る使命はもともとありません。

憲法業者が出世のために先輩のウソ学問を信奉し承継していたとしても国民はそれにつきあう必要はありません。もともと学問ではなかったのですから。
      
 恣意的な解釈。いつまでもよそ者に言われたとおりに単なる約束を家訓と強弁すること、それさえやめれば、よそ者との約束<山田家新家訓>は革命を起こすまでもなく先祖代々の家訓の下位にはじめから有効です。


それゆえ、解決手順は以下のとおりでよいのです。

正統な国家理念回復法・原状回復論 
新無効論の目的・論理概略・現実対処法
新無効論と旧無効論
改正?破棄?廃止?無効確認?

今頃、
先祖代々の家訓たる帝国憲法にかえて、他人との合意の産物<日本国憲法>を家訓の位置に据えようとする改正論は日本国家先祖代々の家訓やぶりのふるまいにあたります。
日本国憲法改正行為は祖先の遺訓、直接には明治天皇「大日本帝国憲法」御名御璽違反です。

 
恣意的な解釈。いつまでも連合国に言われたとおりに講和条約を憲法と強弁すること、それさえやめれば、連合国との講和条約<日本国憲法>は革命を起こすまでもなく祖先の遺訓、帝国憲法の下位にはじめから有効です。



         


大日本帝國憲法(帝国憲法(明治二二年二月一一日公布、同二三年一一月二九日施行)

告  文

皇朕レ謹ミ畏ミ
皇祖
皇宗ノ神霊ニ誥ケ白サク皇朕レ天壌無窮ノ宏謨ニ循ヒ惟神ノ宝祚ヲ承継シ旧図ヲ保持シテ敢テ失墜スルコト無シ顧ミルニ世局ノ進運ニ膺リ人文ノ発達ニ随ヒ宜ク
皇祖
皇宗ノ遺訓ヲ明徴ニシ典憲ヲ成立シ条章ヲ昭示シ内ハ以テ子孫ノ率由スル所ト為シ外ハ以テ臣民翼賛ノ道ヲ広メ永遠ニ遵行セシメ益々国家ノ丕基ヲ鞏固ニシ八洲民生ノ慶福ヲ増進スヘシ茲ニ皇室典範及憲法ヲ制定ス惟フニ此レ皆
皇祖
皇宗ノ後裔ニ貽シタマヘル統治ノ洪範ヲ紹述スルニ外ナラス而シテ朕カ躬ニ逮テ時ト倶ニ挙行スルコトヲ得ルハ洵ニ
皇祖
皇宗及我カ皇考ノ威霊ニ倚藉スルニ由ラサルハ無シ皇朕レ仰テ皇祖皇宗及皇考ノ神祐ヲ祷リ併セテ朕カ現在及将来ニ臣民ニ率先シ此ノ憲章ヲ履行シテ愆ラサラムコトヲ誓フ庶幾クハ神霊此レヲ鑒ミタマヘ

憲法発布勅語

朕国家ノ隆昌ト臣民ノ慶福トヲ以テ中心ノ欣栄トシ朕カ祖宗ニ承クルノ大権ニ依リ現在及将来ノ臣民ニ対シ此ノ不磨ノ大典ヲ宣布ス

惟フニ我カ祖我カ宗ハ我カ臣民祖先ノ協力輔翼ニ倚リ我カ帝国ヲ肇造シ以テ無窮ニ垂レタリ此レ我カ神聖ナル祖宗ノ威徳ト並ニ臣民ノ忠実勇武ニシテ国ヲ愛シ公ニ殉ヒ以テ此ノ光輝アル国史ノ成跡ヲ貽シタルナリ朕我カ臣民ハ即チ祖宗ノ忠良ナル臣民ノ子孫ナルヲ回想シ其ノ朕カ意ヲ奉体シ朕カ事ヲ奨順シ相与ニ和衷協同シ益々我カ帝国ノ光栄ヲ中外ニ宣揚シ祖宗ノ遺業ヲ永久ニ鞏固ナラシムルノ希望ヲ同クシ此ノ負担ヲ分ツニ堪フルコトヲ疑ハサルナリ

朕祖宗ノ遺烈ヲ承ケ万世一系ノ帝位ヲ践ミ朕カ親愛スル所ノ臣民ハ即チ朕カ祖宗ノ恵撫慈養シタマヒシ所ノ臣民ナルヲ念ヒ其ノ康福ヲ増進シ其ノ懿徳良能ヲ発達セシメムコトヲ願ヒ又其ノ翼賛ニ依リ与ニ倶ニ国家ノ進運ヲ扶持セムコトヲ望ミ乃チ明治十四年十月十二日ノ詔命ヲ履践シ茲ニ大憲ヲ制定シ朕カ率由スル所ヲ示シ朕カ後嗣及臣民及臣民ノ子孫タル者ヲシテ永遠ニ循行スル所ヲ知ラシム

国家統治ノ大権ハ朕カ之ヲ祖宗ニ承ケテ之ヲ子孫ニ伝フル所ナリ朕及朕カ子孫ハ将来此ノ憲法ノ条章ニ循ヒ之ヲ行フコトヲ愆ラサルヘシ

朕ハ我カ臣民ノ権利及財産ノ安全ヲ貴重シ及之ヲ保護シ此ノ憲法及法律ノ範囲内ニ於テ其ノ享有ヲ完全ナラシムヘキコトヲ宣言ス

帝国議会ハ明治二十三年ヲ以テ之ヲ召集シ議会開会ノ時ヲ以テ此ノ憲法ヲシテ有効ナラシムルノ期トスヘシ

将来若此ノ憲法ノ或ル条章ヲ改定スルノ必要ナル時宜ヲ見ルニ至ラハ朕及朕カ継統ノ子孫ハ発議ノ権ヲ執リ之ヲ議会ニ付シ議会ハ此ノ憲法ニ定メタル要件ニ依リ之ヲ議決スルノ外朕カ子孫及臣民ハ敢テ之カ紛更ヲ試ミルコトヲ得サルヘシ

朕カ在廷ノ大臣ハ朕カ為ニ此ノ憲法ヲ施行スルノ責ニ任スヘク朕カ現在及将来ノ臣民ハ此ノ憲法ニ対シ永遠ニ従順ノ義務ヲ負フヘシ

御名御璽
明治二十二年二月十一日 



 
                   


                    


ブログもくじ

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新無効論概説・問答編
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改正?破棄?廃止?無効確認?

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國體の下に 1-2 何が私たちを決めるのか
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國體の下に 4 憲法の向こうにあるもの
國體の下に 5 すべては國體の下に

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戦後の「疚しさ」(2)

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再考 皇室典範改正 議論すべき五つの論点 (2-2) 小山常実

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日本国憲法の誕生-4/ポツダム宣言違反
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日本国憲法の誕生-6/其ノ筋ノ意向「国民主権」
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日本国憲法の誕生-8/第9条修正ドタバタ劇
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焼け跡から生まれた憲法草案
映画「日本の青空」- やけくそですか?

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