インサイター

insight : the ability to understand and realize what people or situations are really like

2010年08月

『サラリーマン漫画の戦後史』刊行記念イベント9月4日(土)開催

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トークイベント「夜のプロトコル」を主催する編集者/ライターの速水健朗さんのご厚意で、拙著『サラリーマン漫画の戦後史』の刊行記念イベントを開催させていただくことになりました。題して「会社員中心的世界と柳沢きみおの憂鬱」。

『サラリーマン漫画の戦後史』で触れた漫画の数々はもちろんのこと、本ではあまり触れられなかったサラリーマン映画やサラリーマン小説、テレビドラマまで幅広くコンテンツを振り返り、「サラリーマン」という日本固有の存在がどう変遷してきたか、そしてどこに向かおうとしているかを考察します。

また、関川夏生に「柳沢きみおのマンガは、サラリーマンが日本社会の主軸である限り不滅だろう」と言わしめたサラリーマン漫画のマエストロ・柳沢きみおに関しては特に重点的に触れ、彼が如何にして『特命係長只野仁』という金脈に辿り着いたのか、その紆余曲折を振り返ります(柳沢きみおに関してはまだまだ勉強中ですが)。

当日は速水さんとともに「TBS RADIO 文化系トークラジオ Life」でおなじみの柳瀬博一さんをゲストに迎え、両名の意見を伺いつつ、日本のサラリーマンらしくスティーブ・ジョブズの足元にも及ばないプレゼンテーションをパワーポイントで行います。引用ビジュアルを豊富に使用するので、サラリーマン漫画を読まない方でも楽しめるはずです。幻のあの漫画の画像も…?



■日時:2010年9月4日(土曜日) 13:00〜15:30(開場12:15)
■場所:阿佐ヶ谷ロフトA  東京都杉並区阿佐谷南1-36-16-B1
■入場料:前売1500円、当日2000円(共に飲食代別)
・ロフトAウェブ予約 http://www.loft-prj.co.jp/lofta/reservation/reservation.php?show_number=470
・ロフトA電話予約 03-5929-3445 にて受付開始!

(詳細情報)http://www.yorutoko.com/2010/08/kimio.html



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特命係長只野仁ファイナル 魂を売った男編 (GAコミックス)
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2010夏のパチ怪獣まつり 8

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1980年代半ばにバンダイや山勝が15-18センチほどの大きさの怪獣人形を発売し、以降はこれが怪獣ソフビのスタンダードなサイズとなって、おもちゃ売り場の定番と化していく。その中には、いつしかこんな珍品も紛れこんでいた。どう見てもメカゴジラの体に、どう見てもシーゴラス(『帰ってきたウルトラマン』に出てくる怪獣)の頭。全く接点のない2つの怪獣を歪にマッシュアップしたこの「メカシーゴラス」(仮称)は、80年代のバブル期に世に出たにもかかわらず、怪獣写真を継ぎはぎして作られていた1970年代のパチ怪獣ブロマイドのようなスカム臭を強烈に放っている。名作ではないけれど、一度見たら忘れられない、そんな存在だ。

メカシーゴラス

2010夏のパチ怪獣まつり 7

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ZOLLMENというインディーズ系メーカーが昨年発売した平成のパチ怪獣、その名も双生獣バジラ。ゴジラとバラゴンという二大怪獣の意匠をブレンドし、さらにシャム双生児のように融合させた禁断の一品。数々のシュールなウルトラ怪獣を創造した故・成田亨は、奇形を連想させる怪獣デザインを忌み嫌ったけれど、このバジラを見たらなんと言うか…。とはいえ、全体的なバランスの良さ、細部に至る作りこみの丁寧さによって、邪道と言う印象はそれほど受けず、むしろ堂々とした王道感を感じさせるから不思議だ。

バジラ

『ポストパンク・ジェネレーション 1978−1984』

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ポストパンク・ジェネレーション 1978-1984ポストパンク・ジェネレーション 1978-1984
著者:サイモン・レイノルズ
販売元:シンコーミュージック・エンタテイメント
発売日:2010-05-12
おすすめ度:5.0
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1978年以降の混沌としたポストパンク・シーン、所謂「ニュー・ウェイヴ」シーンについて詳細に記録した力作。リアルタイムで日本に入ってくる情報が少なかったジャンルなので全編刺激的だけど、個人的に特に興味深く読んだのはゴスの黎明期について記した第22項「Dark Things 暗闇にうごめく者たち:ゴスの誕生とロックへの揺り戻し」。これを読めばポストパンクの反神秘性に対する揺り戻しとしてゴスが発生した経緯が良く分かる。アダム・アントをゴスのプロトタイプとして位置付け、彼がポップ化して失望したファンたちがバウハウスに流れた、という指摘も新鮮だった。

日本で人気の高いバウハウスやシスターズ・オブ・マーシーの評価がやけに低いのは、この著者の私見なのか、それともイギリスにおける一般的な見解なのかは分からないけれど、スージー&ザ・バンシーズがとにかく非常に高く評価されているので、スージーの声を久しぶりに聴きたくなる。

2010夏のパチ怪獣まつり 6

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2007年のパチ怪獣まつりで紹介した定番パチ怪獣、ペギャオス(仮称)。1970年代前半にかなりの数が作られたためか、出会う確率もスライム並と言われるこのペギャオスに、なんとメタルスライム並のレアバージョンが存在した。それがこのキングペギャオス(仮称)だ。

見た目はペギャオスとほとんど変わらないものの、よく見ると頭に角が4本生えていて、目も大きい。足と胴体が繋がって成形されていたペギャオスとは異なり、両足が稼働する。口には穴が開いていて、ここに炎を模した風船が接着されていたと思われる。

これを初めて見つけた時は、本当にUMAを発見したかのように喜んだ。この喜びを分かち合える人が、日本に30人くらいはいるはずだと信じたい。

キングペギャオス

2010夏のパチ怪獣まつり 5

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1971年に発売されたマルサンのオリジナル怪獣の中でも最も人気があるもののひとつ、バンカー星人。アントラーのパチものを作ろうとしたら『みなしごハッチ』や『みつばちマーヤ』に出てきそうな愛くるしいバグになってしまったという、奇跡のゆるふわ愛され怪獣。配色も最高。

バンカー星人

真実一郎『サラリーマン漫画の戦後史』(洋泉社)発売

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サラリーマン漫画の戦後史 (新書y)
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今週の土曜日、8月7日に本を出します。一年半ほど前に突然「サラリーマンって何だ?」と思い立ち、深夜の漫画喫茶でサラリーマン漫画をシコシコと読みふけったりヤフー!オークションで柳沢きみおのサラリーマン漫画を大人買いしたりしてきたんだけど、これはその研究成果です。サラリーマンの方もそうでない方も、夏休みのおともに是非!


【概要】

サラリーマン漫画から時代を読む!

団塊世代の退場、年功序列・終身雇用の崩壊、広がる格差。
戦後の中流層を支えたものが過去になりつつある今こそ
「サラリーマン」という生き方を見つめ直す時だ。
出世街道を邁進する者、万年ヒラの者、脱サラする者、
ベンチャーを興す者、仕事より趣味に没頭する者……。
サラリーマン漫画の数だけ、働き方がある。
ニッポンのサラリーマンたちは、
どこから来てどこへ行くのか?
島耕作からオタリーマンまで、名作マンガに刻まれた
サラリーマンたちの生き様を見よ!



【目次】

はじめに
 
第一章 島耕作ひとり勝ちのルーツを探る
・なぜ島耕作は"ひとり勝ち"しているのか
・すべては源氏鶏太から始まった
・高度経済成長期の「サラリーマンものブーム」
・サラリーマンに流れる<源氏の血>
・<源氏の血>を継ぐ弘兼憲史
・最高の悪役と最高の上司
・サラリーマン漫画から情報漫画へ

第二章 高度経済成長とサラリーマン・ディストピア
・最大公約数としてのサラリーマン
・団塊世代に刷り込まれたサラリーマン喜劇 ---前谷惟光『ロボットサラリーマン』
・昭和サラリーマン生態図鑑 ---サトウサンペイ『フジ三太郎』サトウサンペイ
・終わりなき終身雇用漫画 ---東海林さだお『サラリーマン専科』
・再生は夢の終わり ---藤子F不二雄『劇画オバQ』
・もしもパーマンが中年だったら ---藤子不F二雄『中年スーパーマン左江内氏』
・もうひとつの『不毛地帯』 ---諸星大二郎『商社の赤い花』
・高度経済成長という呪い ---諸星大二郎『会社の幽霊』
・自由と安定を巡るファンタジー ---やまさき十三・北見けんいち『釣りバカ日誌』

第三章 バブル景気の光と影
・自虐からの卒業
・島耕作になれなかった男 ---聖日出夫『なぜか笑助』 
・しがみつかない生き方 ---植田まさし『おとぼけ課長』『かりあげクン』
・陰日向に咲く ---林律雄・高井研一郎『総務部総務課山口六平太』
・24時間戦えますか ---柳沢きみお『妻をめとらば』
・浄化される<源氏の血> ---窪之内英策『ツルモク独身寮』
・戯れ続けるスキゾ・サラリーマン ---ホイチョイ・プロダクションズ『気まぐれコンセプト』
・フリーターという誘惑 ---望月峯太郎『お茶の間』

第四章 終わりの始まり
・崩壊するサラリーマン基盤
・汗と涙と拳と土下座 ---新井英樹『宮本から君へ』
・サラリーマン・バトルロワイヤル ---国友やすゆき『100億の男』
・ハイブリッド・サラリーマン ---本宮ひろ志『サラリーマン金太郎』
・疑似家族の再生 ---高橋しん『いいひと。』

第五章 ゼロ年代のサラリーマン
・最大公約数の限界
・未完のパッチワーク ---安野モヨコ『働きマン』
・「戦う娘」が目指す場所 ---おかざき真里『サプリ』
・下流化する仮想敵 ---花沢健吾『ボーイズ・オン・ザ・ラン』
・瀕死日本のサヴァイヴァル・ガイド ---三田紀房『エンゼルバンク』『透明アクセル』
・起業の顛末 ---大山あつし・三宅乱丈『ヒーローズ』
・氷河期世代の「ほどほど」志向 ---よしたに『ぼく、オタリーマン』
・貴重な実録サラリーマン漫画 ---田中圭一『サラリーマン田中K一がゆく! 』
・クリエイティヴ・サラリーマン ---うめ『東京トイボックス』
・サークル化する職場 ---ねむようこ『午前三時の無法地帯』
・<特命>と<匿名> ---柳沢きみお『特命係長只野仁』
・最大公約数から最"小"公約数へ

おわりに

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2010夏のパチ怪獣まつり 4

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1971年に発売されたマルサンのオリジナル怪獣のひとつ、エビレオン。エビと魚のハイブリッドというシンプルな発想で、おそらくグビラやゲスラあたりの海洋怪獣にインスパイアされたものと思われる。藤子F不二雄が描くキャラのような愛らしい顔がポイント。大山のぶ代の声でしゃべりそう。

エビレオン
Profile
真実一郎
心に茨を持つリーマン。吐き気がするほどロマンチスト。好きな言葉は「巨悪も美女も眠らせない!」。

サラリーマン漫画の戦後史 (新書y 240)
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