インサイター

insight : the ability to understand and realize what people or situations are really like

2011年04月

「アゲ嬢メタル」アルディアスのライブが面白い

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4月2日に渋谷クラブクアトロで開催されたAldious(アルディアス)のライブに行ったらチケット完売の超満員。700人入っていたらしい。アゲ嬢メタル、キャバメタル、女子メタルなどなど、さまざまな惹句でメディアで紹介される機会が増えた彼女たちの勢いを思い知らされた。メタル専門誌『Burrn!』で日本人アーティスト史上初めてポスターが掲載されただけのことはある。

新曲『MERMAID』は人魚姫をテーマとした曲なので、今回は恐らく津波=東日本大震災の影響で十分なプロモーションが出来なかったはず。それにもかかわらず、会場の熱気と歓声は旬なアイドル・コンサートのそれと完全に一緒。メンバーのコスチュームが色で分かれているのも、ももいろクローバーっぽい。

デコられらギターを抱えて満面の笑みを浮かべながら毒霧を吹くピンク(ギター)。
演奏途中に立ち上がって自分に注目してほしい旨を語り始める長身巨乳の紫(ドラム)。
M字開脚して巨乳をブルブルさせながらヘッドバンギングする泣き上戸のベージュ(ボーカル)。
アゲ嬢というより白ゴスロリ風味でマスコット的存在の白(ベース)。
黒網タイツの美脚も露わに泣きメロをかき鳴らす赤(ギター)。

関西人だからなのか、演奏の合間に気取らない女子会みたいなフリートークを延々と続けられるのも面白い。ライブ終了後は飲み終えたペットボトルを客席に投げ込んで観客たちが壮絶な奪い合い。700人との握手会も自主的に敢行。メタル・サウンド+アゲ嬢ビジュアル+アイドル・スピリットというケイオティックな取り合わせを絶妙に消化した唯一無二の存在として、西から日本を元気にしてほしい。


Mermaid
Mermaid
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赤坂プリンスホテルが繋ぐ「バブル」と「震災」

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「赤坂プリンスホテル」改め「グランドプリンスホテル赤坂」が2011年3月31日をもって閉館された。

赤坂プリンスホテル新館は、戦後を代表する建築家である丹下健三の設計により1983年3月7日に開業。「赤プリ」と呼ばれてクリスマス・シーズンには若者が殺到する人気デートスポットになり、バブル景気のアイコンのひとつとなった。

広告業界で働く人々の日常を風刺的に描いたギャグ4コマ漫画『気まぐれコンセプト』は、バブル当時にたびたび赤プリを舞台にしたネタを描いた。以下の作品は1988年の年末にビッグコミックスピリッツに掲載されたものだ。

赤坂プリンス


ホイチョイ・プロダクションズが描く、バブル期のこうした享楽的な「ギョーカイ人」像は、会社に閉じ込められて社内遊泳にキュウキュウとする従来のサラリーマン像とは一線を画していた。広告やマスコミは人気業種となり、「シンデレラエキスプレス」のJR東海や「やわらかあたま」の住友金属など、CMの人気が企業の就職人気を高めるという現象も生まれ、ギョーカイの影響が広くサラリーマン社会を過去のしがらみから剥がしてくれるようにさえ思われた。東京電力が内田春菊による人気キャラクター「でんこちゃん」のキャンペーンを始めたのもこのころだ。

ちょうど同じころ、チェルノブイリ原発事故(1986)を契機として書かれた広瀬隆の反原発書『危険な話』(1987年)が社会現象化してはいたものの、原発推進/反対の議論は平行線を辿ったまま、バブルの喧騒に飲みこまれていった。

バブル期に多くの若者たちが熱狂と快楽と狂騒に彩られた半醒半夢の夜を過ごした「赤プリ」は、今月上旬から約3カ月間、東日本大震災の被災者、特に原発事故で避難した福島県民の受け入れ施設として活用される。夢から醒めたのだ。引用した『気まぐれコンセプト』の作中で福島という名前の人物が赤プリに宿泊しているのは単なる偶然だろう。

Profile
真実一郎
心に茨を持つリーマン。吐き気がするほどロマンチスト。好きな言葉は「巨悪も美女も眠らせない!」。

サラリーマン漫画の戦後史 (新書y 240)
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