スマーフ大虐殺欧米で昔から親しまれているキャラクター「スマーフ」を起用したユニセフ(Unicef)の新キャンペーンがベルギーで開始され、物議を醸している。それもそのはず、森の中でスマーフ達が仲良くキャンプファイヤーを楽しんでいたら爆弾が雨あられと舞い落ちて突然空はまっ黒こげ、悲劇と化したスマーフ村はあっというまに木端微塵、両親を失ったスマーフ孤児が泣き叫ぶという、ルースターズの名曲『CMC』みたいなCMだから。

CMのメッセージ(英訳)は"Don't let war destroy the children's world."。「子供たちの世界を戦争で破壊するな」。アフリカでの戦争で苦しむ子供たちの救済活動を訴えることが目的らしい。子供が見ないように夜9時以降しかオンエアしていないとのこと。

http://www.nbc10.com/news/5090157/detail.html
http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2005/10/08/wsmurf08.xml&sSheet=/news/2005/10/08/ixhome.html

僕が面白いなと思ったのは、このCM自体よりも制作者が語る企画意図だ。第三世界で苦しんでいる人々の姿をテレビで映す、という常套手段ではもう視聴者の反応は得られない。戦争の悲惨さを印象強く伝えるためには、ベルギー人にとって最高に幸せな記憶が戦争によって壊されるところを描かなければいけない。制作者はそう判断したらしい(ちなみにスマーフはベルギー生まれ。日本でいえば、サザエさん一家が爆撃で焼け死ぬ、みたいなもんなんだろう)。そして狙い通り、CMは大きな反響を巻き起こしているわけだ。本当は腕や頭部を失ったスマーフまで生々しく描く予定だったらしいけど、さすがにそれは自粛したようだ。

リアルよりもフィクションのほうが戦争のショックが伝わる、っていう発想と現実が興味深くて。なんか今っぽいのかなあと。でも例えばガンダムSE○Dとかって戦争の悲惨さなんて全く伝わらないから、一般化は出来ないか。そもそも「戦争の悲惨さ」っていうもの自体が伝わりにくいものなんだな。