アメリカには、インテリジェンスの専門家を育成するために、国家インテリジェンス大学(National Intelligence University、NIU)という教育機関が存在する。ワシントンDCにある国防情報局(Defense Intelligence Agency)本部に設置されていて、1963年以降、すでに8万人以上の卒業生を送り出している。ただし、誰でも入学できるわけではなくて、基本的には、トップ・シークレットを扱うことが許されたセキュリティー・クリアランスを持つ軍人と政府職員のみに受験資格が与えられている。つまり、そうした資格を持たない人間が、興味に任せて出願したところで、入学は認められないということである。

さて、NIUでは、学士号としては、インテリジェンス学(Science in Intelligence)、修士号としては、戦略インテリジェンス学(Science of Strategic Intelligence)、科学技術インテリジェンス学(Science and Techonology Intelligence)を得るためのカリキュラムが組まれているのだが、今回、そのカリキュラムにおいて、台頭する脅威が多様になっていることから、そうした脅威を調査・研究することで、現役の情報将校を支援する教育プログラムが取り入れられることになった。

NIU技術インテリジェンス研究科長のブライアン・ショー氏は、「インテリジェンスの専門家は、あらゆる脅威に注意を払って、奇襲を避けることができるようになければならない」とし、今回のプログラムについて、「進化を続ける脅威に対処するために、我々のような組織がインテリジェンスの専門家を上手に支えることは絶対に必要なことだ」と語っている。

プログラム開始は、来年度からになる予定だが、すでにパイロット版のプログラムは始まっているようで、現在、そこで学んでいる学生は、プログラム開始にともなって、移行することも決まっている。

ちなみに、NIUで行なわれているカリキュラムに関心を持った人もいるかもしれないので、今年度の学生カタログを【関連資料】のところにリンクしておいた。入学することはできないけれども、どういった講義や教育が行なわれているか、垣間見ることができるだろう。

【関連資料】
"New Graduate Program Helps Intel Officers Study Emerging Threats"
U.S. Department of Defense -News-, October 15, 2012.

"NIU Student Catalog 2012"
National Intelligence University


Ys-K