nsa-nymrod-spy-cos先日、本ブログでも紹介したように、ドイツ誌『Der Spiegel』によって、米国家安全保障局(NSA)が世界の政治指導者122人を標的にした情報収集を行なっていたというニュースが報じられた。

このとき、元米中央情報局(CIA)スタッフのエドワード・スノーデン(Edward J. Snowden)氏が提供した122人の名前を記したリストも合わせて公開されたのだが、一部をカットしていたこともあって、その全容を把握することができなかった。

しかし、先月31日、機密告発サイト「Cryptome」が、スノーデン氏の協力者であるアメリカ人ジャーナリスト、グレン・グリーンウォルド(Glenn Greenwald)氏から受け取ったものとして、そのカットされた部分に掲載されていた名前を公表したので、ここでチェックしておくことにしたい。

そもそもこのリストは、2009年5月の1ヶ月間にわたって、NSAが標的にした政治指導者の名前をアルファベット順に掲載したもので、『Der Spiegel』が公開したリストには、人物それぞれのファイル数も表示されていた。

今回、「Cryptome」が公表した分は名前のみであり、標的となった人物に対して、NSAがどの程度、情報を集めていたのかを知ることはできないのだが、リストを見ると、2009年5月の段階で、ロシア大統領を務めていたドミトリー・メドヴェージェフ(Dmitrii Medvedev)首相や中国の胡錦濤Hu Jintao)国家主席、フランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領、北朝鮮の金正日(Kim Jong-Il)総書記といった面々に交じって、当時、日本の首相であった麻生太郎財務相の名前が入っていることが分かる。これによって、紛れもなく日本の政治指導者がNSAの標的になっていたことが明らかになったといってよいだろう。

問題は、何のために情報を集めていたのかという点だ。しかし、その目的を明確に示す文書や資料は出てきていないため、なぜNSAが麻生氏を狙っていたのかについては、今もなお、不明のままである。

【関連文書】
NSA NYMROD Spy Chiefs of State
Cryptome, March 31, 2014.


Ys-K