お節料理で一番厄介なのがお煮しめ・・・飾り包丁やら炊き合わせをやらなければ良いのですが、全体に魚介類の肴の多いお節に野菜がたっぷりのお煮しめがないと収まりが悪いんですね。 作り方は各家庭で様々、好きなようで良いのだと思います。 豪華絢爛なお節セットの写真を眺めましても不思議とお煮しめが入ってなかったり致しますし、こればかりは家庭の味なのかも知れません。 私も以前は筑前煮にしてみたり、鰹出汁を使ってみたりと迷走。 筑前煮が一番簡易で美味しいですが、私はここ数年は辰巳浜子先生風に・・・。
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干し椎茸は浸かるくらいに水に浸けて一晩戻します。 急ぐ場合は熱湯を使うとちょっと早いかも知れません。 戻し汁に薄口醤油と味醂を加えて最初に椎茸を炊きます。
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昆布出汁もたっぷり目に準備。
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鶏の丸を作ります。 鶏ひき肉400gに卵ひとつ、生姜絞り汁小さじ1、味醂大さじ1、醤油大さじ1、お酒大さじ2、片栗粉大さじ2、塩か好みで柚子胡椒。 
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最初に挽肉と塩で練って粘りを出してから他の材料を加えます。
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椎茸の煮汁に昆布出汁、味醂、薄口で味を整えて(やや濃いめに)鶏の丸を煮含めます。 
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ごぼうは一度煮溢して(この時、お雑煮用も一緒に準備)から梅干しの種とお酒、昆布出汁で下煮します。
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柔らかく下煮したものを今度は鶏の丸の煮汁で煮含めます。
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次に里芋。
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里芋は下茹でしないで大丈夫です。 皮を剥いたらペーパータオルで表面の滑りを拭いて、煮立った煮汁に入れれば粘りが抜けません。 
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煮汁を使い回して次に筍。
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最後にレンコン(包丁を入れてから水にさらしておく)を煮上げて、茶系のお煮しめは完了。
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にんじんは色目を綺麗に仕上げたいので、煮汁を使わずに仕上げます。 一度水から下茹でします。
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昆布出汁に薄口と味醂少々、梅干しの種を加えて煮含めて出来上がり。
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明日の大晦日に絹さやなどの準備をすれば完了です。 いやはやお煮しめが片付くとホッと一息・・・! 

我が家は寒い地方が長かったのでお煮しめは鍋仕立てで温かくして出しています。 実家は昔は大鍋一杯に作っていた記憶があります。 そういえば、自分が子供の頃はお煮しめには箸もつけなかったような・・・いくらとかごまめ、お雑煮とか磯辺巻き、祖父が買ってきた当時流行り始めた銀座アスターの中華お節の詰め合わせなどが気に入っていたように思います。