道を譲ってもらったりした時「お礼」にクラクションは、正しい?安全?



道を譲ってもらったりした時「お礼」にクラクションは、正しい?安全?
道を譲ってもらったりした時「お礼」にクラクションは、正しい?安全?
■よいイメージがないクラクション
クラクション殺人事件!などというおどろおどろしい事態に発展しかねないのが警笛の使用です。

いまから41年前の大阪で起きた拳銃発砲事件は、折に触れ取り上げられる象徴的事件でもあるため、知っているオヤジも多いでしょう。

発車しない前方車に対し、クラクションを鳴らした。

ただ、それだけのことで、後続車の会社員は逆上したヤクザ者に射殺されたのでした。

また、クラクションを鳴らされたことで頭に血が上り、煽り運転をする輩の存在も懸念されるところです。

このように、なるべくなら使わないというか、法令に従わない使用はしないのが得策といえるクラクション。

道を譲ってもらったときなどに「プッ」と鳴らすオヤジがいますが、あれって正しい行為なのでしょうか?

まず、クラクションの使用については「道路交通法」に規定があります。

法律上「警音器」とされているクラクションは、鳴らしたいから鳴らすというものではありません。

道路交通法第54条第1項には、「車両等(自転車以外の軽車両を除く。以下この条において同じ。)の運転者は、次の各号に掲げる場合においては、警音器を鳴らさなければならない。」と書いており、交差点など見通しがきかない場合などを指定しています。

そして、警音器を鳴らさなければならない場合でなければ、鳴らしてはいけないという規定が同条第2項にあります。

ただし、危険の防止のためにやむを得ない場合は除かれます。

ここで、やむを得ない場合というのがどれほどのものかが問題です。

法令でいう「やむを得ない場合」とは、ほぼ他に手段がないようなケースを指すものであり、よほどのことがなければ認められないと考えるのが妥当といえます。

■そのひと鳴らしは是か非か
では、お礼のクラクションを道路交通法に照らしてみましょう。

まず、見通しがきかない云々とは何の関係もありませんね。

この時点で、法がいう「鳴らさなければならない」事態には該当しません。

次に、危険を防止するためにやむを得ないケースかといえば、やむを得ないも何も、そもそも危険な状況ですらないです。

つまり、少なくとも道路交通法上では、「道を譲ってもらったからという理由で鳴らすクラクション」は認められていません。

法律違反となってしまいます。

この場合、罰則は2万円以下の罰金または科料です。

罰金となれば、いわゆる前科者となってしまうおそろしい犯罪といえます。

お礼の合図としては、ハザードを点滅させるというパターンもありますが、法令を無視した勘違いマナーが広まっている点に注意が必要です。

もっとも、ハザード以上に減っているのがクラクションという見方もできるでしょう。

なにしろ、最初に述べたように、クラクションの使用は思わぬ危険を招くリスクが高いものです。

なるべくなら鳴らさないでおこうと考えているオヤジは少なくありません。

下手をすると検挙され、事件に巻き込まれるおそれがあるわけですから、クラクションを鳴らすのは命知らずといわれるかも知れない行動でしょう。

しかし、鳴らさないと「道を譲ってやったのにクラクションも鳴らさないとはふざけた野郎だ!」と激怒する困った連中がいるかもしれません。

ハンドルを握るのもまさに命がけです。

ところで、クラクションの使用で引き起こされる事態には、もう一種類あることに注意しましょう。

それは、周囲のクルマに誤った理解をさせるケースです。

そもそも、「警音器」は危険を回避するために使用される装備ですから、正しく理解しているドライバーにとって、クラクションが聞こえる=何か問題が生じているということにつながります。

そこで、却って円滑な交通が妨げられるなどの悪影響が考えられるわけです。

以上のことから、クラクションの目的外使用はやめておいた方がよさそうといえます。



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