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お好み焼きが好きだ。
関西風のものももちろん好きだが、広島のあの、しっとりと甘く重なり合う千切りのキャベツと、パリっと焼けた香ばしい豚肉、ダシのきいた生地、そしてその全てをまとめ上げる甘辛いソース。
あれはまた関西には無い特別な美味しさがある。




おれが初めてお好み焼きを食ったのはいつだったろうか。
おそらくおれが小学生のとき、実家で母が焼いたものだったように思う。

我が地元である四国は香川のおれの実家のお好み焼きは広島風の焼き方で、鉄板に薄く広げた生地の上にたっぷりのキャベツを乗せ、さらに具や中華麺を重ねていくというものであった。

今にして思うとキャベツも生地も生焼けで、いわゆる世間一般で言うところの「美味しいお好み焼き」と言えるものではなかったのではないかという気がするのだが、給食で出てくることもなく外食で食べることもない珍しいこの食べ物を、美味しい美味しいと言いながら姉と一緒に食っていたように思う。
今実家に帰ったとしても両親も歳だしお好み焼きみたいな派手なものが出てくることはないから、もうあの頃のあれを口にすることはないだろう。



思い出というのはときに不思議な調味料になる。
ある日、あの頃おれが食っていた生焼けのお好み焼きに出会ったとき、きっとあの頃の風景や匂いを思い出し、ああ、懐かしいなあと思いながらおれはそのお好み焼きを食うだろう。


美味しいものだけが美味しいわけではない。
そのときの自分の気持ちや景色や匂いや居る場所や一緒に食べる人や時間帯や何をした後なのか何をする前なのか、そんな全てが美味しいものを作るのだ。



なお、写真のお好み焼きはおれが最近焼いた広島風のお好み焼きである。
しっとりと甘く重なり合うキャベツと、パリっと焼けた香ばしい豚肉、ダシのきいた生地、そしてその全てをまとめ上げる甘辛いソース。
『お好み焼き 広島 焼き方』で検索して出てきたレシピを見て作ったら、とても美味しくできた。

あの頃食べた母が焼いたお好み焼きとはずいぶん違うし、インターネットがある時代とそうでない時代のハンデもあるし、どっちがいいとか悪いとかいう問題のものではない。
かの有名な金子みすゞの言葉っぽいことを言うと、どっちも違ってどっちもいいのである。






もし君が広島に行くことがあれば、ぜひお好み焼きを食べてほしい。
それも、何気ない道端の何気ない店で。
美味しければそれは良し、違ったらそれもまた良し。
旅情とともにそれは君の中に染み込み、いつか思い出となり、そのときの嬉しさや悔しさや風景やおばちゃんの顔やお客さんの声や匂いなんかが心に新しい襞を作り、君の心をまた深くしていくだろう。
そのときの経験を語る君の顔や声に人々は心惹かれ、その夜、きみは誰よりも素敵な酒を酌み交わせるだろう。



ただし、ひとつだけ言っておかないといけないことがある。
決して広島で「広島焼き」という言葉を口にしてはいけない。
それが原因でなにが起こるかは、おれの口からは言えない。
もし知りたければ広島まで行って、自分の目で耳で、五感全てで確認してほしい。
ただし、命の保証は無いが。

新年、あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします!
明けてからずいぶん経ってしまったけれども。



2019年という年はずいぶん色々あった年で、平成が終わって令和が始まり、我々のホームグラウンドだった十三ファンダンゴは堺に移転し、そしてイヌガヨにはみずおちくんが加入した。

田高健太郎の音源とライブでのバックをやったのもとても大きなできごとで、自分にとってのギターとはこれまでは自分が歌うために弾くものだったのだが、人のバックをやるときのギターはそれとは全然違って、楽曲を支え、そして彩るためのものだった。
まあ、自分が歌うときにも多少はそういう気持ちもあったりはしたのだが、人のバックをやるためにはセンスも技術も全然足りてなくて、なかなかいいフレーズも思いつかずたくさん迷惑かけちゃったなぁ、そんな気持ちもありますが、なにより勉強になったしギターがより楽しくなりました。
いい機会をくれてほんとにありがとう健太郎。



長年連れ添ったアルさんと別れて若いみずおちくんとやり始めて、色々と失ったものも無くはないけど、それ以上に得たものもたくさんあって、それが何かはあえて言わないんだけども、いまイヌガヨはとてもいい状態。

だから、今年はたくさんのやりたいことをやってしまおうと思っているんだけど、それが何かもあえて言わない。
楽しみにしててね!




サブスクに出会ったおかげでまた音楽が10代の頃とおんなじくらい楽しくなったし、NHKのラジオをまた聴き出したおかげで音楽以外の文化、たとえば文学や舞台や演芸などにまた興味を持てるようになったし、そのラジオ番組の水曜パーソナリティの能町みね子さんの解説を聞いてたおかげで、おれの推しメンであった稀勢の里と日馬富士の相次ぐ引退以来興味を失いつつあった相撲のこともまた好きになれそうになってきたし、今まで行けなかった街もどんどんツアーで行けるようになってたし、その街で大好きでまた会いたいと思える人たちにめちゃくちゃ出会えるし、とにかく好きなものや人が増えて人生どんどん楽しくなってます。

お金は相変わらずないし健康も維持するのがちょっとづつ難しくなってきてるけど。


おれはまあ、こんな感じ。
君はどうだい?


またライブハウスで会ったら酒でも飲みましょう。
とてつもなくでかい音をおともに。



2020年もイヌガヨおよびじゃっくをよろしくお願いします!
一緒に楽しもうぜ。




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