こんばんは。なかよしかわ大好きいぬもにです。

「リズと青い鳥」でもイチャイチャしてましたよねー。

特に、希美ちゃんが一大決心して「私、音大に行きたいのかな」
のあたり。

あのシーンは、
「アイコンタクトで会話してたでしょ?」
というぐらいに阿吽の呼吸だったと思います。


そんなシーンを妄想したSSです。
「リズと青い鳥」をまだ観てない方は回れ右してくださいねー。



【響け!SS】夏紀「アイコンタクト」


休憩時間、倉庫みたいな狭い部屋で希美とアイツ。
そして、私は他愛ない話をしていた。

いや、希美に

「みぞれとのソロは大丈夫なの?」

とアイツが真剣に問い詰めてたから、
他愛ない話というのは違うか。

でも、気の合う友人しかいない場所は
副部長の仮面を外せて、ホッとする。


そんな時に聴こえてきた。
トランペットとユーフォニアムの演奏。


窓からのぞいたら、黄前ちゃんと高坂さんが、
希美とみぞれのソロの部分を自分の楽器で
演奏している。

よくもまあ、他パートのソロを暗譜で演奏できる
よなあ。しかも、かなり上手くて。希美とみぞれ
には申し訳ないけど、息ピッタリで気持ちいい。

黄前ちゃんはフルートのソロか。
高坂さんが気持ちよく吹けるように、支える
吹き方をしているんだ。だから、歯車も合うんだ。

そんなこと、希美の前では決して言えない。
ましてや、みぞれに言ったら、何が起きるかわからない。


昨年の希美の吹奏楽部復帰騒動の原因をアイツから
教えてもらっていたからだ。

それを聞いて以来、みぞれに対して、今まで以上に
慎重に応対している。


もちろん、希美にも真相は話していない。見た目に
反して、意外と傷つきやすい希美。そんな彼女に

「みぞれは貴女のフルートがトラウマだったんだよ」

なんて、流石の私も言える訳ない。


このコンクールが終わるまでは、希美とみぞれの
気持ちを最優先すると部長のアイツと私はコッソリ
話していた。

ふたりが壊れないように。
昨年のようなみぞれパニック事件が起きないように。
希美がひっそりと潰れないように。


「私さあ、本当に音大に行きたいのかな」


黄前ちゃんと高坂さんの演奏を見届けた希美が
床に座って、独り言のように呟く。

ヤバい。

こういう時の希美は本心を語ることが多い。
そして、その本心は悪気がないだけ、他の人間の
気持ちを逆なですることが多いのも経験してる。


「プロになりたいのかなあって…」

音大に行かない理由を並べ立てる希美に
アイツがキレ始めた。

「…音大に行かない?」


ヤバい。
アイツの声のトーンが低くなった。
これは本気でぶちキレる数秒前。


「…部活を辞めた時だって…!」


アイツの気持ちは痛いほどわかる。正直、
私も同じだから。でも、今は…!

「優子(約束したじゃん。コンクールまでは
希美とみぞれの気持ち最優先でいこうってさ」


アイツの名前を呼んで、目くばせする。
幸い、希美は自分の前方しか見ていないから、
私たちの表情には気が付いていない。

アイツも目で訴えてきた。2年以上付き合った仲だ。
喋らなくても、大体何を言いたいのか伝わる。

(でもっ…!みぞれはどうなの!!
希美が音大に行かなかったら、みぞれは…!)

(気持ちはわかるよ。でも、私たちがいくら
説得しても、希美は聞く耳を持たないよ。
ここは思い切り語らせて、スッキリさせよう)

(だ、だけど!)

「優子!(ここで問い詰めたら希美が潰れる。
それはわかるでしょ?)」

(わかったわよ…)

(ん、サンキュ)



アイツは希美への追及をやめてくれた。

希美は意外と脆い。本人の想像以上に。
逃げ道を作ってやる必要があった。


「仲がいいからって何でも話すわけじゃないよ…」


アイツの追及が終わり、希美の逃げ道を作れた。


でも、私が喋ってることは2つの意味があることに
希美は気が付かない。


たぶん、彼女は親友のみぞれに何でも話す訳じゃない
とだけ解釈している。


もうひとつの意味は、私も仲良くなったからといって
希美に何でも話す訳ではないこと。


私たちが希美とみぞれをコンクールのソロだからと、
必死に気を配っているのは最大の秘密だ。

おそらく、部活を引退してもアイツとふたりだけの
秘密にするんだと思う。


あからさまにホッとした希美の顔を見ながら
生涯の重い秘密について考えていた。

<End>


台詞が若干違うかもなのは、3回しか観てないので
ごめんなさいです。

正しい台詞が分かったら、その都度こっそり修正します。


ではでは、ここまで読んでくださり有難うございました。
感謝のぺっこりん!