2006年03月31日

「本格スリランカ料理とレモンハイ?」シャンティ@御徒町

上野・御徒町界隈にはインド料理屋がけっこう多い。それも正統派の本格的インド料理の店ばかりだったりする。やはり上野は多国籍な街だねぇ。
しかし、これが秋葉原から神保町と移動していくと、インド料理屋よりもご飯&カレーな専門店が増えてくる。やはり、学生さんは昔ながらのカレーに目がないか? まあ、兎にも角にも神保町・御茶ノ水・秋葉原・御徒町・上野といった専門店街にカレー好きが集まるのは間違いないようだ。

そんなインドな街・御徒町をツレとブラリ歩いていると「南インド・スリランカ料理」の看板が目に入った。なんとなくカレー気分だったもので、スーっと引き寄せられてしまい、階段を上りお店へ。
間接照明に照らされたやや暗めの店内には、4人掛けのテーブルが6卓ほどあり、外国の方や日本人のカップルが談笑している。
ちょっとしたサロンのような雰囲気で、あまりインド料理屋っぽくはない。

ホールを取り仕切るナイスミドルなギャルソンに、フードとドリンクを注文。柔らかい物腰が素敵だ。
さて、まずは生ビールで乾杯。普通の生だけど、いつもよりなぜか美味く感じるなぁ。
というのも、なんとこの店、アルコール類はほぼ原価という価格設定。
生ビール190円・サワー140円・カクテル220円・ボトルワイン1000円etc……ほとんど立ち呑み屋価格なのである。往々にしてエスニック料理店はアルコールが高かったりするので、これは本当に酒飲みとしてはうれしい。なにより、レモンハイ片手にマトンカレーとか食う機会ってのもなかなかないし。

ディナーセットパラタと野菜のサブジカレーほどなくして、サモサ(480円)とシャンティスペシャルカレーセット(1600円)が運ばれてきた。
スパイスの効いたサクサクのサモサを一口かじり、ビールをグビリ。薄めの皮がクリスピーで、なかなかいい感じ。
メインのセットは、ナンと選択可能な2種類のカレー(キーマとマトンをチョイス)、サラダ、デザートという内容。カレーの量は結構たっぷり。
キーマはやはりナンにはよく合う。つまみにもちょうどよい。しかし、スパイスが控えめなのか、ちとぼやけた印象を受けた。一方、マトンは羊独特の香りをスパイスがうまく引き立てていて、かなり好みの味。ナンにはもちろん、おもわず追加したライスにバッチリ合う。スリランカ料理の特徴なのか不勉強なものでよく分からないが、どちらのカレーも辛さはかなり抑えられているようだ。辛さにこだわる御仁は、注文の際に一言添えたほうがいいかも。

アルコールをたらふく飲みつつ、カレーをつまむ。ムスリムには申し訳ないが、これまた格別だったり。カレーとアルコールの値段が変わらないとこじゃ、酔うまで飲めないもの。
さらに追加でパラタと野菜のサブジカレー(980円)を注文。
ゴロゴロと大きめに切られたジャガイモやニンジン、グリンピースがたっぷり入ったサブジ(ベジタブルカレー)だ。
マイルドなスパイス使いで、ほっとする味。添えられたパラタ(フライパンで焼いた丸い薄焼きナンみたいなもの)との相性もいい。日本の家庭のカレーっぽくもあり、ライスと一緒に食べても美味しい。

かなり居酒屋的に満喫してしまったが、料理はかなり本格的で美味しい。あまりお目にかかれないスリランカ料理も多いので、次は何を食べてみようかと悩んでしまう。ごちそうさま。

南インド・スリランカ料理 シャンティ 
台東区上野5-26-6 2F
03-3835-2977 
11:30〜15:00 17:00〜22:00(不定休)

ランチタイムには880円〜1380円でセットメニューを提供。banner
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2006年03月28日

「ライブを楽しみコロナをグビリと」UENO DOOBIE'S@上野

店内の様子知人のライブを聴きに上野へ。ダミ声でマグロの赤身を叩き売る魚屋とスニーカーを物色する若者らの間をすり抜け、やっとこさ到着すると、すでに共演バンドの演奏が始まっているようだ。

扉を開けると、ベースとドラム、そしてギターによる音圧の洗礼。アメリカンな内装の店内では、十数名の先客がビール片手にライブを楽しんでいる。キャパは30〜40人程度だろうか? 出演者はオールディーズやカントリー、フォークなんかが中心のようだ。  
ライブを演る知人にあいさつして、カウンターで飲み物と食べ物を注文。ライブハウスっぽく、会計はキャッシュオンデリバリー。席に腰を落ち着け、コロナ(560円)の瓶にレモンを押し込みグビリとあおる。うーん、うまい。やっぱりコロナはライブやイベントで飲むに限る。ためしに家で飲んみたこともあるが、ちっとも美味しくなかった。

コロナと中生チキンクラブハウスサンドステージが入り口側にあるので、演者の後ろにある窓の向こうを普通に人々が行き交い、なかなかシュール。覗き込む人もちらほらいて、密閉空間なのが当たり前のライブハウスとはちがって、妙にくだけた雰囲気。
ややすると、テーブルに注文したチキンクラブサンドイッチ(530円)が運ばれてきた。
焼き目のついたアツアツのパンには、チキンとレタスにチーズなどなど具がたっぷり。かぶりつくのも難儀する厚さがたまらない。
あんぐりと口を開け、一口。
香ばしいパンと柔らかな鶏もも肉、みずみずしい野菜の食感と風味が渾然と口の中に広がる。マヨネーズとコショウのシンプルな味つけがこれまたちょうどよい。
ホテルなんかの高級サンドイッチとはまたちがう、手作り、作りたての気取らない味が、どこかホッとさせてくれて美味しい。

お酒と料理を楽しみながら、構えず音楽と触れ合える、気軽な空間はアメ横界隈ではかなり希少。またブラリと聴きに寄ろうっと。

AMERICAN Dining Bar Party&Live&Space 上野 DOOBIE'S
東京都台東区上野6-9-5 清光ビル1F
03-3831-6877
平日11:30〜22:00 日曜祭日11:30〜21:00(ライブ時は23:00まで)
http://www.h7.dion.ne.jp/~doobies/index.html

昼間は730円〜800円でランチメニューをやっているとのこと。ビールやカクテルはほとんどが530円。なぎら健一のライブも観れるようなので是非(笑)。
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2006年03月25日

「御徒町の片隅で大串もつ焼き」やきとん壱弐参@仲御徒町

壱弐参御徒町の昭和通り側に乱立する紫色の多慶屋ビルヂングの喧騒をすり抜けると、すっと視界が開け静かな公園に出た。すでにしたたか酔ってはいたのだが公園の冷気で妙に元気を取り戻し、同じく酔っている友人と飲みなおす算段を立て、傍らのやきとんの赤提灯に足を向ける。

「大串もつ焼」と書かれた戸を引いた店内は、背広姿のおとうさん方で7割方埋まっていた。カウンター代わりの大きなテーブルと4人がけのテーブルが2卓、それにちょっとした小上りがある。そんなに広くはないのだが、せせこましい印象はない。
仕事帰りに同僚と一杯という感じの2〜3人連れが多く見受けられるが、ひとり客の方も店の片隅の古いテレビから流れるニュースを肴に、ゆったり飲んでいる。

レモン入りホッピーキビキビしたお姉さんに小上りに通され、昼光色の蛍光灯に照らされた壁のお品書きを眺めつつ、飲み物とつまみをちょこちょこと注文。
まずはホッピー(350円)で乾杯。氷入りで20度焼酎といささか物足りなくもあるが、なぜか入っているレモンがエセコロナビールみたいで面白い。ためしに絞ったら、意外にいけた。
中生が390円とお手頃なので、友人は喜び勇んでごくごく飲んでいる。

シロ(たれ)タン一皿3本ずつで供されるもつ焼き(360円)。シロはタレ、タンは塩で頂いたのだが、大串といっていいほどに身が大ぶりに切られている。いささかもつ焼きとしてはお高い値段設定も納得。
シロは脂をけっこう残してあり食べ応え十分。焼き加減もバッチリで歯ごたえもよい。タレが濃い目なのでお酒がかなり進む。上野界隈じゃ、かなり好みの部類だ。 
タンも上々の焼き加減。厚めに切られているおかげで、ゴリッゴリッと粗野な歯応え。噛めば噛むほど出てくる旨みがうれしい。

豚シソ巻き揚げ何杯かおかわりした後に頼んだ、チーズチキン大葉揚げ(400円)。酔ってブレブレの写真じゃよく分からないかもしれませんが、しっかり手作り、揚げたてアツアツ。さっぱり鶏肉にとろーり濃厚チーズ、アクセントの大葉がよい感じ。レモンをひと絞りするだけで美味しく頂ける。ココの料理人の方、デキると見た。

小上りで飲んだせいか、かなりまったりしてしまった。アメ横界隈の賑々しさから開放されて、のんびり飲むのによさげな穴場かも。また寄らせてもらいます。

やきとん壱弐参
東京都台東区台東4-6-5
03-3833-1234

ドリンクの種類が多く、しそサワーのバイスなんかもある。割もの系はやや薄めなので、ガツンといきたい方は、焼酎と氷をピッチャーで提供してくれるSSセット(980円)を利用するとよいかも。banner
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2006年03月24日

「台湾庶民の味は中毒性高し」ひげちょうるうろうはん@渋谷

ヒゲ張ルーロー飯人にはそれぞれ、時々無性に食いたくなる一品というのがある。それはチェーン店の牛丼だったり、ジャンクなハンバーガーだったり、はたまたラーメン二郎だったりと。B級ならB級なほど、その欲求は強かったりするから不思議なものだ。
俺の場合、一度食べたくなるとどうしようもなくなるのが、ルーロー飯という台湾の丼ものだったりする。それもルーロー飯なら何でもいいわけではなく、”ひげちょうるうろうはん”のルーロー飯でなくてはだめなのだ。そして今日も突然の欲求に逆らえずに、めんどくさい街・渋谷へと繰り出してしまったわけである。
スクランブル交差点の人の波を掻き分け、道玄坂をひたすら登る。マークシティーの出口の角で左に折れ、細い下り坂を下りていく。
待ち構えるは、横分けでニッコリ微笑むヒゲ男の黄色い看板。彼こそが、店の名前になっている、”ヒゲ張”ことヒゲの張さんである。
張さんに軽く会釈して店内へと滑り込む。看板の黄色とうって変わっての赤い内装の道(TAO)カラーな店内は、奥にキッチンがあり、客席はテーブル席4卓と4人ほど掛けられるカウンターがある。おまけにマンガや文庫本まで用意してあるので、ひとり客にも優しい。
ひげちょう丼
まずはヒゲ欲を満たすべく、肉や野菜や玉子や、いろいろ載ってるひげちょう丼(700円)をガッツリ喰らうことにする。
口の広い丼には、ご飯の上に野菜にスネ肉、煮玉子、そして中央にトロリとルーローがかけてある。コイツのために渋谷くんだりまで来たわけだ。
さて、ご飯と共に一口。
うーん。旨い。ルックスはなんか茶色くてドロドロしてて、まったく冴えないのに、なぜにお前は旨いのか? 

見た目は豚挽き肉の甘辛煮といった風だが、あまりお目にかからない豚のホホ肉を長時間かけて煮込んだものらしく、角煮などの脂のように舌で潰せる柔らかな食感。普通の豚挽き肉のようなポロポロした歯応えはまったくない。ゼラチン質が豊富なのか、脂身然としながらクドさはなく、コクはあるが、さっぱりしている。
醤油や砂糖の甘辛い味付けに、キツめに効かせた八角が香る。
味の構成は非常に単純なのだが、これがご飯との相性が本当によすぎて泣きそうになる。味付けと食感どちらが欠けても、この後引く旨さは成立しないだろう。恐ろしい男だぜ、ヒゲ張。
さてルーロー切れも何とか治まったので、他の具の紹介をば。
野菜:青菜とモヤシとキャベツ。うん、茹でてあるね。肉ばかりじゃいかんからよい配慮です。
煮玉子:味はかなりしっかりついてる。で、かなり固い。全体がハードボイルド。台湾では煮玉子は固ければ固いほど喜ばれるそうで。黄身の味が凝縮してて旨い。
スネ肉:甘辛く煮付けてある。元々、脂身がなく固い筋肉の部位なので噛むと繊維に沿ってほどける。かなり煮込んであるというのに、ちゃんと歯応えがあって肉の味がする。旨い。

初ヒゲ張の際には、いろいろ載ってるし、ボリュームもそれなりにあるので、とりあえずひげちょう丼食っとけばいいかも。

ルーロー飯バラ肉(三層肉)左が普通のルーロー飯。右はバラ肉煮。これに小鉢がついて750円(ひげちょうお肉セット)。ちなみに他の種類の肉もチョイス可能だ。
ひげちょう丼食ったばかりだが、あれは食事で、これはつまみというか。まあ、ビール頼んじゃったし。
ひげちょう丼は旨いのだが、ひとつ不満がある。ルーローとはきっても切れぬパートナーが丼には入ってないのだ。それは台湾のたくわん。ルーロー飯の茶碗にチョコンと添えられてる、この黄色いのが、やたら甘くて、妙に化学の味がしてルーローにえらく合う。ルーロー一口、たくわんパリッ。ってのがものすごく重要。
豚バラ肉の煮込みは、肉の部分よりプルプルとした皮を食べて欲しい。沖縄のラフティや中華の東坡肉でも分かるように、角煮といったら皮付きが旨い。単品で420円とお手頃なのでちょいとつまむのにちょうどいい。

7〜8年前、移転前の渋谷店で初めて出会い、その後、新宿店に通い、巣鴨店でまったりし、ヒルズ店でルーローのみ5人前テイクアウトしたりと、ヒゲ張を愛しすぎている男としては、新宿店・巣鴨店の閉店はかなり痛かった。
都内でテイクアウトを除いて店内で食える店は、ここ渋谷店だけなので、ぜひともココだけはがんばって欲しいところだ。

ひげちょうるうろうはん・渋谷店
東京都渋谷区道玄坂1-17-10 第2宝ビル1F
03-5428-0686
11:30〜23:00
http://www.higecho.com/index.html

テイクアウトメニュー(セットで700円程度)も充実しているので、これからのシーズン、屋外で食べるというのもオススメ。おつまみも豊富なので、飲みにも利用可。鶏ムネ肉に甘辛ダレを絡めたジーロー飯も人気。
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2006年03月21日

「ガード下で庶民派タイ料理を」あろいなたべた@有楽町

あろいなたべた有楽町にてツレとエスニックなものでも食おうかと考える。
ビッグカメラを左手にガード下をホテホテとひたすら歩く。洒落たイタリアンの店やカンコク料理の店はスルーして東京駅方面にひたすら歩くと「全品630yenタイ料理」とでっかく書かれた看板が目に入る。目的の店「あろいなたべた」だ。

ガラス越しにタイ人シェフが調理したり雑談したりするのを覗きつつ、無機質なコンクリートの建物に吸い込まれると「イラッシャイマセー」と店員のお姉さんのアジアン・カタコト・ジェネレーションな挨拶とナンプラー臭がお出迎え。
細長い長方形の店内は1/3はキッチンスペースで、残りのスペースに8卓程度の丸いテーブルが設えられている。一番奥の席に腰を落ち着け、かなり品数の多いメニューからプレートセットのEセットと、タイお粥のセットを注文。料金はテーブルで先に支払う前払い制。食べ物は基本的に全品630円なので非常に明朗会計でよい。

実はこの店、以前からちょくちょく利用させてもらっていた。つい何年か前は、さらにお安く全品500円という価格設定で、なおかつ24時間営業だったりした。
テイクアウトをお願いすると、料理を普通のビニール袋にザクザク入れて口をゴムで縛って渡される。タイではそれが普通らしいが、東京のど真ん中だと、なかなか新鮮でドキドキする。真夜中のタイ料理欲を満たすのにかなり重宝したものだ。
Eセット
ほどなくして運ばれてきた注文のEセット。
エビとナスのレッドカレーとタイ風豚の角煮、それにタイの高菜炒めがワンプレートに盛られている。
写真の色もアングルもグダグダなので、分かりにくいのだが、量はけっこう多かったりする。とくに角煮は丼にしたいくらいたっぷりだ。
長粒種のタイ米をカレーに浸し一口。ココナッツミルクの味とバイマックルーの香りがタイカレーを主張してくれる。辛さはほとんど感じない。マイルドで誰でも食べやすい。
角煮をつつく。うん、これも旨い。甘辛さと八角の香りがほどよく、小ぶりに切られた豚肉にはプルプルとした皮がついていて、これがまたゼラチン質で旨い。下茹でで余分な脂は抜ききっているらしく、脂っこさはみじんもない。この角煮はツレがお気に入りで、がんがん食っている。
高菜は日本の高菜炒めとさほど変わらないが、辛味がなくおひたしのようで、端休めにはちょうどよい。
タイお粥セットお粥セット小鉢6品
白粥と6品の小鉢がセットになったお粥セット(写真左上から時計回りに「空芯菜炒め」「タイ風角煮」「挽肉と塩玉子炒め」「豚肉のアミ塩から炒め」「タイ風高菜炒め」「ニガウリと玉子炒め」)。
小鉢といっても、十分おかずになるボリューム。こいつをお粥に好きに混ぜて食べていけばいいという寸法。
この小鉢の中で一押しは、挽肉と塩玉子炒め。塩漬け茹玉子の乱切りと挽肉を炒め、ナンプラーで味付けしただけの代物なのだが、これがなんともうまい。これを買いに来るためだけに真夜中にバイクを飛ばしてきたこともしばしば。ついには塩玉子を自分で作るまでに至ったりもした(バカ)。
豚肉のアミ塩辛炒めもカピとか苦手じゃない人なら美味しいと思う。
自分が少食だったりするので、こういったセットで安くたくさんのメニューを楽しめるのは本当にうれしい。

と、ツレに目をやるとなんだか哀しい顔を。
理由を聞くと「お粥に味がない」
そらそうだ、白粥だもの。お姉さんにナンプラーをもらい、好きに調味させつつ、いろいろつまんで気づけば満腹になりました。ごちそうさま〜。

プーケットあろいなたべた有楽町店
東京都千代田区丸の内3-7-11
03-5219-6099
11:00〜23:00(無休)
URL:http://www.tabeta.com/yurakucho/

ランチにはもちろん、とにかくお安くメニューも豊富なので、飲み屋さんに利用してもいいですよ。辛いタイカレーが食べたいなら、グリーンが一番辛いのでオススメです。もっと辛い、ゲーンソム(魚とタケノコの塩漬けの辛いカレー)というのもありますが、メニューに”初心者注文禁止”と警告されるほどに辛い……というか、とにかくパンチが効いていてクセがあるので、何回か通ってからの方がいいかも。
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2006年03月17日

「猫と煮込みとホッピーと」河本@木場

河本イトーヨーカドーにシネコン、洒落たレストランモールと、この数年で駆け足で様変わりした木場エリア。日々、風景は変わりゆくというのに、まるで時間が止まっているかのような佇まいの店がある。橋の袂にうずくまるようにして建つその外観は、一見でブラリ入るには少々勇気がいるかもしれない。

ガラガラっと引き戸を開けると、店内にはもう先客がちらほら。上から見ると”Ll”のようなカウンターの”L”の部分に腰を落ち着ける。
「いらっしゃぁい」とカウンター内を一人で切り盛りする、女将のますみさんが声を掛けてくれる。ホッピー(300円)と煮込み(200円)をお願いすると、冷蔵庫から冷えたホッピーの瓶とコーラ瓶を取り出す。コーラ瓶には焼酎(キンミヤ)が入れてあり、そいつをこれまた年季の入った計量用のコップにすりきりまで注ぎ、ひょいっとホッピー用のグラスに移し入れる。その手際のよさは、まさに手品でも見ているかのよう。確実に自分だったら半分はこぼしてることだろう。
冷えた焼酎に冷えたホッピーを勢いよく注ぐ。もちろん氷など入ってはいない。
グラスの際ギリギリで瓶一本分のホッピーと焼酎が合わさる。うーん正しいホッピーだ。
一口あおる。ああ、これだこれ。ビールじゃなくて、これが飲みたいんだよ。うん。
飲みかけホッピーと煮込み
目の前の大鍋からよそってくれる煮込みは、味噌味ではなく、昔ながらの醤油味。脂もたっぷり残してあるので、コクがあってモツ好きには堪えられない一品だ。
早い時間なら、煮込み少なめで煮玉子が付いた”ニコタマ(200円)”というのもある。

木場あたりの昔話なんかで常連さんを交えて盛り上がっていると、足元をさっと茶色い影が横切る。
「あら、もーそこにいたのぉ」とますみさんが笑う。
茶色い影は「にゃー」とお返事。
そうネコだ。
実はこの店、ネコだらけだったりする。普段は店の奥の厨房(台所?)あたりでご飯を食べたりするのだが、気が向けば店の中も我関せずといった感じで普通にうろうろしたり、寝たりしてる。背広姿のお父さん方もホッピー片手に「あいつはなんて名前?」なんてますみさんに聞いたりと楽しそうだ。
出入りも自由なもんだから、日によって客よりネコのほうが多い日があるのはご愛嬌。

レモンハイとおでんチクワブ・玉子・つみれ・ちくわ・さつま揚げ
おかわりにちょっと気分を変えてレモンハイ(300円)、それにおでん(300円)をお任せで頼む。
レモンハイももちろん氷なし。あらかじめ焼酎も炭酸も冷やしてあるからそれでいいのだ。
寒い時期限定のおでんは、おまかせで5種類くらい盛り合わせてくれる。もちろん、お好みのタネの指定もできる。
ここのおでんが、また旨い。
多分、難しいことは一切していないおでんなんだと思う。ただ、とにかくしみじみ旨い。まごうことなき”おでん”なのだ。
最近は屋台のおでんも汁からタネから、出来合いの業務用を使うところも多く、やれ「おでん専門」と暖簾を掲げている店では、昆布が高いのかなんだかしらないが、はんぺん一切れ300円などとしらっと言う始末。
その点、ここは300円でてんこ盛り。ちくわぶなんか、もう味が染みしみでまいってしまう。
写真には撮ってないが、ここでは是非ジャガイモを食べてもらいたい。なんと、皮付きなのである。豪快だけど、これがまた旨い。シンプルこそ正解ですな。

16時から20時までとなかなかタイトな営業時間ではあるが、この店に来るために定時で仕事を切り上げるお父さんもかなりいたり(けっこうえらい人も多かったり)。
木場に訪れる機会があったら、是非立ち寄っていただきたいくつろぎの酒場だ。

河本(かわもと)
東京都江東区木場1-3-3
03-3644-8738
16:00〜20:00(日祝・第2土休)

”Ll”型カウンターの”l”の部分は超常連の方々の席。忙しいお仕事の人も多いようなのだが、遭遇率9割くらいの方もちらほら。お酒の飲み方を知ったお客さんばかり。なにより女将のますみさんは本当に素晴らしい。千円で十分楽しめるのでお財布にも◎。
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