2005年03月

2005年03月29日

コーヒー・ハウスの夕暮れ。

4c35f493.jpg 何で今までこのレコードを持っていなかったんだろう?本日届いた荷物を眺めて心底そう思った。1965年にヴァンガードよりリリースされた「ベスト・オブ・ミシシッピー・ジョン・ハート」という二枚組みのライヴ・アルバム。ベタといえばベタなものだ。擦れたジャケットだったけど、レコードの盤面はかなり綺麗で黒く美しく光を吸収して光っている。一年くらい振りに『ミシシッピー・ジョン・ハート』の、あの声を聴く。

 ブルーズというよりフォークという感触が強い。彼の声の穏やかさがボクの中で大きな波を作る。麦畑がそよ風でなびいているような感じだ。初めてジョン・ハートの意識したのは、何かの本で彼の誕生日を見てからだった。「1893年7月3日」生まれ。ボクの誕生日7月4日と一日違いだぁ、ってだけの事。初めて聴いたのはOkehレコードからリリースされた作品だった。そこでこの声と美しく工夫に富んだフィンガーピッキングに出逢った。それがどんなに凄いか完全に理解出来てるわけじゃないけど、初期のボブ・ディランなんかを聴くとそこにジョン・ハートがチョット顔を出す。

 おお、ジョン・ハートのMCだ!まぁ、ライヴ盤なんだから当然と言えば当然だ(笑。でも、凄い新鮮な感動。ここでも優しい声だ。いいなぁ、こんなお爺ちゃんになれたら..、つくづく思う。数十年前の音や言葉がこうやって聴けるという当たり前になってしまった事の大切さを再確認。またレコード収集が加速しそうな予感。

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2005年03月28日

日常。

7ca7b2fc.jpg 一日に二回(二箇所で)ライヴをやる。東高円寺UFOクラブと下北沢ベースメント・バーでの時間差ソウル・レヴュー。二つとも素敵な出演バンドが素晴しいライヴを繰り広げたであろう。ここでボクが「あろう」と言ったのは、UFOクラブのライブ終了後直ぐに機材を積み替えてベースメント・バーに移動。到着とともにまたライヴ。ハコの素敵な配慮でベースメント・バーではトリ。って事で、他のバンドのライヴは殆ど観れなかった...。

 UFOクラブでのキラキラするような世界からベースメント・バーの不良な世界。どちらがホームかといえば圧倒的に後者。実際、ベースメント・バーの横に車を止めて降りた瞬間に視界に入ってきたミノルさん(COLORED RICEMEN)のお陰で空気がピーンッてなった。心地よい。居心地好い。「ただいま」と言いたかった。で、ステージに上がって一曲目が始まる瞬間に谷サンがボクの耳元で一言呟いた。今から最高のショウが出来ると確信させるほどの一言だった。idea of a jokeのライヴ戦歴の中でもベストであろう30分間だった。血液が酸素供給する速度が速くなり、機能が追いつかなくなる。身の回りに在る酸素を一度に出来るだけ吸い込んで、痙攣寸前の筋肉をコントロールする。とっびきりのダンスパーティーだった。

 一息ついてミノルさんと言葉を交わす。師に会った気分。不思議な安心感がある。二十年近く前の想い出話しをしながらミノルさんがポツリと言う。「あの頃とやってる事も同じだし、求めてるモノも一緒だよな。」チキショ〜、初めて会った頃からその口調も変わってないぞ!優しく重い。で、帰り際にまたミノルさんが一言。「これを日常にしような〜」...、ってオイ!笑いと涙が止まらない。泣いて喜ぶ!何か憑きモノを落とされた。

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2005年03月25日

ふ。

ddcabd97.jpg 先日の小岩のライヴの時にちょっと足を捻った。まぁ、膝がピクンとした程度で何事も無かったように思えたが、が、が、アイ・ガッタ・膝の痛み(今頃...)。今朝膝を触ってみたらぷにぷにと幸せな感触。内側靭帯に違和感を覚えたので病院に行きました。ちょっと血を抜いて楽になる。その病院で「あ、看護婦さ〜ん、温水マッサージのタイマー止まりましたよ〜」と言うと、隣にいたオバちゃんが「アンタ、看護婦じゃなくて看護士よ!」とのたまってくれた。そんなの知ってるっちゅうの。でも、絶対的にボクは看護婦と言い続けたい。一体どのような経緯で「看護士」という呼称に統一されたかは分からないけど、「看護婦」って言葉はそんな悪い言葉じゃないと思う。その呼び名に嫌悪感を持つ看護婦がいたのだろうか。看護婦という何か暖かく献身的な雰囲気のイメージとは逆に、カッチリとした仕事というイメージの強い看護士。小言言われながらもボクは「看護婦さ〜ん」と言い張ってやった。気持ちの良い診察時間。

 本日は「4」。花粉飛散指数が「4」。でも、何故か症状が表れない。気分が優れる車の中で『ビヨンセ』でノリノリになっていたら自分んちに帰る四つ角を通り過ぎる失態。まぁ、この四つ角で魂とブルーズを交換してくれる気の利いた悪魔は居ないので、こんな事は多々在る出来事。嗚呼、ボクの大切な四つ角は一体何処に在るのだろう。

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2005年03月24日

整理する午後。

e5871b79.jpg 花粉症でヤル気無くしてちょっと現実逃避してたり、ライヴであちこち動いていた間にテーブルの上に沢山の封書や荷物が山盛りになってました。それを見ると更にウンザリなので、見て見ぬふりをしていたんですが、雨上がりの太陽が異常なくらいに爽やかな午後に決心して荷物整理始めました。海外からの手紙は面倒なんでホントに暇な時に読むとして、嬉しいのは仲間(ボクが勝手に思っているので、一方通行)から送られてきた音の数々。ああ、もっと早くこの山を整理しとけば良かった...、と後悔しきり。

 先日貰った『ブラッド・サースティー・ブッチャーズ』の新作のサンプル盤も気になってますが、本日は創造する天才・竹内氏から送られてきた『MAN★FRIDAY』のディスコグラフィCDで最高の時間を過ごす。恥ずかしい事にボクは『MAN★FRIDAY』の音源は2nd.EPしか持ってなかったんで、この一枚は涙モノ。生活が一気に加速した。ウズウズが止まらない。余りの大音量にウチの猫ちゃん達はウンザリ顔で二階に逃亡。許されるならヴォリュームを目いっぱい右に回したい。埋もれてニヤニヤ、、、ムニャムニャ。

 

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2005年03月23日

point of no return.

62949969.jpg 3月21日、小岩という街でシカゴからやって来た『90 DAY MEN』とライヴ。奇しくも同日は朋友『fOUL』の活動休止突入前の最後のライヴ。小春日和ながら空気が静岡よりずっと冷たい小岩。そもそも、小岩という街の位置さえ理解していなかったボクの体感小岩感覚は何故かシアトル辺りの空気を思い出していた。実際にはどこ一つとリンクしていないのだが(笑。でも、肌に触る空気の重さみたいなヤツは確かにシアトルを思い出した。

 ナンだろうか、『90 DAY MEN』が出す音の壁って。軸が絶えずふらついている。バランスとか、そのような類いのモノを無効にしてしまうような抜群の佇まいの音。全ての音が初めから其処にあったかのように当たり前に機能している。こうやってこのような素敵なバンドと一緒にライヴが出来る事を幸せに思う。

 そろそろモチベーションを取り戻しつつあるので外に出て行動を始めよう。外に出る、是即ちスケートボーディング。近所の中学生が春休み突入と共にスケートを始めたらしく、自宅前の駐車場で黙々とオーリーを繰り返している。ちょっと彼と話してみると、まだ初心者なので恥ずかしくてミンナと一緒に滑れないとの事だった。ン〜、実はその逆だ。ミンナと滑ってた方がグングン上手くなる。最初はミンナ同じスタートラインなのだ。そこに立っている時間は僅かだけど、そこにしっかり立つという事は結構重要だ。全ての方向に可能性のベクトルが放たれている、ある意味運命の分かれ道なのかもしれない。

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2005年03月18日

午前濃縮天国。

445cd98b.jpg 目が覚めて時計を見る。午前五時二十六分。ボクの記憶でボクが寝付く前に確認した時刻は午前三時ちょっと過ぎだった。およそ二時間程の睡眠時間だったけど、長い時間眠っていた錯覚を覚える。やけに充実した睡眠時間。再び眠りに戻るものの、また直ぐに目が覚める。こんな繰り返しは疲れるので取り敢えず起きて行動をする。

 ホリエモンとフジテレビが半ば電波ジャック化しているように思える早朝のニュースを音を消して眺める。その為、何てコメントしてるのか全く分からないものの、両者共に敗者のように目に映る。それらが何か素晴しく排他的な映像に思えてしようがない。で、何を思ったかボクは『U2』のレコードをかけはじめた。新聞配達のバイクの音が幾重にも聞こえる他にボクの耳に届くのはボーノの歌声。しかも聴いてるアルバムってのが「アクトン・ベイビー」ってのが我ながら情けない(笑。しかし、ボク個人的にこのアルバムが一番泣ける『U2』のアルバムに思えてならない。結構好きなアルバムだと再確認しながら、「世界を抱きしめて」を聴いているボクの視界に入っきた映像は「軽部アナ」...。

 運び物があったので、知り合いのお店(八百屋)のハイエースを借りる。AMラジヲなんて聞いたのは何年振りの事だろうか。丁度、「ラジヲ人生相談」をやっていた。うん、いかにもって感じの暗〜い声が何とも言えず良い。その中で児童教育評論家とかっていう肩書きの女性が言った「自慰行為をする子供は頭が良いんです。」という発言に全てを持っていかれた。今日一日はこのフレーズが主役だ。公園横を通過中に何やらダンスらしき事をしている集団が目に入る。ブレイクダンスっぽい...、と思った次の瞬間に目に飛び込んできた風景はカポイエラをするブラジル人の若者達だった!早起きは三文の得。ピース。

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2005年03月16日

言葉、出て来い。

e523fdb1.jpg 目が凄い事になってます...。痒くて擦ってばかりいたら右目の粘膜が腫れて結構なホラー度を醸し出してます。普通にしているのに瞼の中に異物感..。12ラウンド戦い抜いたモスキート級のボクサーのような目。ホント、何もヤル気が起こらない。こうやって文章をタイプしているのもウザい。

 『THE ELUSIVE』というバンドのCDを聴く。これぞDCというサウンド。ギターの響き方が脳を掻き毟るように右→左→中心。コンクリートの中で反響しているような音の向こうに様々な景色が見えてきそうだ。メンバーのクレジットを見てみると「Q AND NOT U」のジョンとクリスの名前が!少し納得。コードの選択のセンスはそこでそれらの音に触れながら生きてきた証拠か?!剥き出しでムクムク。

 現在進行中の新曲のリハーサルMDを延々と聴き続ける。鼻水と目の痒みのせいで集中出来ずにイライラしながら聴き続ける。それに乗せる言葉がなかなか出てこない。景色は...、うっすら見えてる。何度も聴いているうちに凄く客観的に聴こえ始める。まだ完成してもいない曲を鼻歌で歌う。自分達の曲じゃない不思議な感覚に少し戸惑う。

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2005年03月14日

同一性。

2f6d00cf.jpg 相変わらず憂鬱な日々は続く。目は痒いし、物凄い勢いで鼻水は製造され垂れ流されている。全てにおいてヤル気無し。

 先週末、ウチのベース・プレイヤーの谷口氏が胃腸炎で倒れ、救急車で運ばれ入院。もう今頃は退院していると思いますが、最近身近な人々が色んなダメージを受けている。色んな意味で結構無理をしてきたヒトが多いだけに、蓄積されたダメージは満期になって一気に払い戻されている状態だ。ふと気が付くと、ボクらは結構イイ歳なのだ(笑。下手するとライヴに来てくれるお客さんなんて、ボクらの1/2程度の年齢のヒト達がいるのだ...。空恐ろしい。でも、周りで頑張っているヒト達はミンナそんな年頃なので嬉しい。それはやっぱり、あの当時の素晴しい出来事をリアルタイムに感じながら成長してきたからだろう。ある意味相当恵まれた音楽体験をしてこれた。で、未だ取り憑かれ続けている。話をすれば分かる。理屈や理論じゃなく、感じてきた空気で会話が出来る。素敵な距離間が心地好い。

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2005年03月11日

再開す。

d98eab60.jpg 暫く休憩してました。アクセス・カウントが大分落ちて、一安心したので再び投稿始めます。

 静岡、ここで素敵な音を拾う事は極めて困難。まぁ、ボク自身もそんなにレコ屋を巡っている訳でもないので、実は隠れた名店があるのかもしれませんが。そこで自分で色々と音を取り寄せる事にしました。ライヴ会場や知り合いのお店でこっそり売ります。通販もいいし、近所なら音をお届けってのもイイなぁ。待ってるより出向く方がボクの性に合っている。基本は巡り会いです。出会いではないのです。

 何処の国にもはみ出た、もしくははみ出したい衝動に直結して音を出しちゃうヒトっています。写真の『La Mi Vida Violenta』と『Sentai』スプリットCDも然り。前者『La Mi Vida Violent』はQ AND NOT Uともツアーをしていたアフロでパンクでノイジーなジャズジャズをトーンと出してくれる。7人メンバーなんで楽器の数もいっぱい。おなかもいっぱい。地下室で共謀レヴォリューション。『Sentai』は以前から聴きたいと思っていたヴァージニア州のバンド。こいつらも頭の中で鳴ってる音の収集が出来なくて爆発してしまったんだなぁ。エクスプロージョン!両バンド共にBLACK EYES (R.I.P.)のHughのプロデュース。経験値アップ。

 花粉で憂鬱なボクの感覚は膜が一枚張っているみたいにボンヤリ。何をしても上の空。写真のCDと『Labcry』を交互に聴きながら毎日お決まりの道を通り、お決まりの歩数で階段を上がる。上がりきったら最後、今日も一日仕事が始まる。読みかけの小説の続きを読んでいたら鼻水が垂れた。

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