イギリス
2018年02月21日
英揚陸艦、ブラジルに売却が正式に決定
英国政府は、同国海軍が保有していたヘリ揚陸艦「HMS オーシャン」をブラジルに1億1700万ドルで売却する事を決定したと2月21日付けのIHS Jane’sは報じた。
(HMSオーシャン揚陸艦 写真:wikipedia)
2月19日に、売却契約に調印された。「オーシャン」(排水量:2万2000トン)をバッドコック社とBAEシステムズ社による改修を受け、6月にブラジル海軍へ引き渡される予定だと同紙は伝えた。
同揚陸艦は、1998年に英国海軍に就役し、45万海里を航行した。2015年の戦略的安全保障見直しの際に、「2018年に退役する事が決定」している。2017年12月に、最後の航行を終え、今年3月をもって退役する予定。
オーシャンは、全長203m、ディーゼルエンジンを機関とし、最大速力19ノット。乗員285人以外に飛行要員180名、海兵隊830人と車両40台を搭載できる。航空機は、CH-47大型輸送ヘリ6機、英国がライセンス生産を行っているアパッチ攻撃ヘリを最大で6機を艦内に収容する事ができる。また、海兵隊の上陸用として、上陸用舟艇(LCVP)を4隻搭載している。
an Arms Watcher
記事元
IHS Jane's
UK confirms LPH sale to Brazil
Wikipedia
HMS Ocean
2016年12月19日
英国製クラスター爆弾が、イエメンで使用される
マイケル・ファロン英国防大臣は、同国政府の調査によると、サウジアラビア軍は、イエメンにおいてイギリス製のクラスター爆弾を使用したと発表したと12月19日付のThe Guardian紙は報じた。しかし、英国製の爆弾を紛争当事者国で使用したことについてサウジアラビア政府からのコメントはいまだでていないという。イギリスは、サウジアラビ軍の訓練をも行っている。
今回の発覚により、サウジアラビアへの武器輸出を考える必要性が上がっている。先週には、アメリカ政府はの同国への精密誘導爆弾の輸出やサウジ空軍の能力向上を目的とした訓練も見直す方針だという。
2015年のイランが後ろ盾のイスラム教シーア派武装組織「フーシ派」が、イエメンで武装蜂起して以来、サウジアラビア主導の有志連合が空爆などの軍事支援を行っている。このサウジへは、イギリスが軍事訓練を行うなどしている。
イギリスは2010年にクラスター爆弾の使用禁止条約に調印しており、同種類の爆弾をすべて破棄しその使用も防がなければならいはずだが、サウジアラビアはこの条約に調印していない。
英国防省高官は、「(同国製クラスター爆弾が使われたことは)高い確率でそのようであろう、私たちは事実確認を行っていく」とThe Guardian紙に話した。
今回使われた爆弾は、英国内で生産され、イエメンの内戦が勃発する前に輸出されたとSky Newsなどが報じているが、閣僚らは英国政府は、同爆弾が輸出されたことを裏付ける証拠は持ち得ていないまた、1989年を最後のこのような種類の爆弾は供給されていないとした。Amnesty Internationalにより発見された爆弾は、この地域で発生した内戦のものだと主張している。
サウジがイエメンの内戦に軍事介入して以来、「フーシ派」に対し空爆を行っており、多くの民間人が犠牲となり、食糧不足など人道機器も起こっている。
ただ、米国は連合軍機に対する給油は継続し、サウジへの武器販売もすべては中止しないという。
現に今月は、米国は、サウジアラビアへのCH-47輸送ヘリの輸出を行う予定だ。
an Arms Watcher
The Guardian
UK cluster bombs used in Yemen by Saudi Arabia, finds researchロイター通信
米国、サウジへの武器販売を一部中止に イエメン市民の犠牲拡大で