コロンビア革命軍

2010年04月06日

米、ベネズエラの軍備拡張に強い懸念示す

「月曜日、ベネズエラがロシアから何十億ドル相当の兵器購入の必要性について、米国政府は、これらの兵器が南米諸国に拡散するのではないかという懸念を示した」とDefense Newsの4月5日付記事は報じた。

先週、ヒューゴ・チャベス大統領(ベネズエラ)は、ロシアのブラヂミール・プーチン首相と50億ドル相当の武器売買契約の調印した。

フィリップ・クロウリー米国務省報道官は、同紙の取材に対し、「両国は国交関係を保つ権利はあるが、『我々(アメリカ)は、ベネズエラに、こ様なの兵器の必要性があるのか、懐疑的だ。この武器契約額の半分を自国民に使う方がいいと思うのだが。』」と述べた。

さらに同氏は、『もしベネズエラが、更に軍拡を進めた場合、それら兵器が他地域へ流出することが、我々の最大の懸念だ。』

米国務省は、チャベス政権がコロンビアの麻薬組織に武器を供給していると批難している。

スペインの法務関係者は、ベネズエラ政府は、コロンビアの反政府武装組織FARCとスペインのバスク独立過激派組織ETAのスペイン国内で起きたコロンビア政治家の暗殺を支援していたと批難している。

編集/翻訳 An Arms Watcher

記事元
Defense News
  U.S Warms Venezuela On Weapon Proliferation


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2008年05月24日

ベネズエラの軍拡、FARCへ武器供給に関与か

cd4a7723.jpg Japan Timesの5月19日付けの記事は、ベネズエラのヒューゴ・チャベス大統領が、南米の最大反政府武装組織であるコロンビア革命軍への武器供給に関与していたと報じた。

米とコロンビアは、ベネズエラの軍拡に関して、同国が購入した武器が最終的にコロンビアの左翼武装組織コロンビア革命軍の手に渡っていると懸念している。
インターポールが行った調査によると、コロンビア革命軍が所有しているコンピューターのファイルにベネズエラが購入した武器の一部が、コロンビア革命軍に流出していることが分かった。
ベネズエラは近年、ロシア製戦闘機、ヘリコプター、そして、中国製軽対地攻撃機を購入している。更に、南米で初めてカラシニコフ自動小銃の製造工場を建設も考えている。同国は、巨額の資金をロケット弾、銃弾、自動小銃、狙撃銃、そして夜間暗視装置に費やしている。
チャベス大統領は、同国の軍拡についてアメリカの侵攻を警戒しての措置とし、
「我々は、誰も攻撃しないが、私は何度も、誰一人として我々(ベネズエラ)と間違いを犯してはならない。」と言った。そして、「我が国は、常に帝国主義の脅威にさらされている。」と、アメリカの脅威を強調している。
軍事専門家は、ベネズエラが集積している10万丁のロシア製自動小銃と5000丁のドラグノフ狙撃銃そして、大多数の地対空ミサイルは、脅威としている。さらに、米グレン・スピアーズ少将は、同地域への大量の兵器の拡散に、「我々は、この武器購入に真剣に懸念している。」

チャベス大統領は、FARCとの関係を否定したが、1億6200万ユーロ(2億5千万ドル)をFARCの武器購入支援金として用意していたことが発覚した。この資金で、ロシア製小銃、地対空ミサイルを含む武器を購入する予定であったとされる。

ベネズエラに対する最大の武器供給国は、中国とロシア。チャベス大統領は、最近になって、ロシアのDmitry Medvedev大統領と、訪ロの際に、長距離地対空ミサイルシステムと、戦車大隊を購入する予定があると発表した。

(翻訳、編集 An Arms Watcher)

ベネズエラの陸海空軍を合わせた総兵力は、8万2千とされ、10万丁の自動小銃(おそらくAK-74)と5000丁のドラグノフ狙撃銃は、いささかベネズエラ軍に対しては、大量供給の感がいなめない。更に、ベネズエラに建設されるというカラシニコフ自動小銃工場は、南米への小火器拡散に拍車をかけるものと思われる。
この小火器の大量供給は、ソマリアの悲劇を思い出させる。

急激な経済成長をとげる中国は、資源(特に石油)が国内の石油供給では、間に合わない為、安価の非OPEC石油国から石油を輸入する政策を取り始めたのは、1990年代。ロシアは、反米石油生産国から石油を購入している。特に、近年顕著に見られるのは、ロシアと中国の武器売却競争だろう。

欧米が開発した新型兵器は、高性能だが高額で一定の経済力を持たない限り購入できない。さらには、武器禁輸政策に忠実に従う欧米の兵器を購入するには、一定の風評が必要とされる。
その一方、中国とロシアの兵器は、欧米並みの高性能ではないにしろ、近年その技術は、欧米の水準に達しつつある。そして、価格は各段に安価であり、アフリカ、中東、南米、そして東南アジアに武器を売り歩いている。特に、中国の武器売買は、無計画とも言えるほど乱暴な武器の大量供給が、輸入国の周辺安全保障に、大きな影響を及ぼしている。

コロンビア革命軍は、国連でテロリストと認定されている、反政府武装組織で、コカインの製造、密輸、密売にかかわっているとされる。

写真は、小銃を検査するベネズエラ軍兵士


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2008年05月17日

ロシアの武器密売人、タイで逮捕

CNNの2008年5月7日付けの記事によると、今年の3月タイのバンコクで、米麻薬取締局(DEA)のおとり捜査で逮捕したロシアの武器密売人、ビクトル・ボウト被告が、今月6日にニューヨーク連邦地検によって告訴されたと報じた。

ボウト被告は、コロンビアの左翼ゲリラFARC(コロンビア革命軍)への武器密売に関与した罪等に問われている。

FARCに販売しようとした武器は、地対空ミサイル、ロケット弾、軽量飛行機、無人偵察機など広範囲に渡り、総額数百万米ドルとされる。同契約は、ボウト被告とFARCとの間で、昨年11月から今年3月に契約が提携された。

尚、ボウト被告は、世界で最も有名な武器商人(通商;死の商人)として有名。2004年には、アフリカ・リベリアへ武器の輸出を図ったとして在米資産の凍結措置を受けていた。

被告は、個人所有の旧ソ連製貨物機を複数機所有し、アフリカ、アジア、中東などに武器を密売し、報酬としてダイヤモンドを受け取っていたとされる。アフガニスタンのイスラム教強硬派タリバーン、国際テロ組織アルカイダなどとの関係も指摘されている。

以上同記事より

ボウト被告のケースで指摘された、個人所有の旧ソ連貨物機だが、多くの武器密売人は、個人所有の貨物機が存在する。その中には、ボーイング737等の西側諸国で製造された飛行機も存在する。これらのケースでは、東ヨーロッパ諸国の武器製造工場から直接武器を卸し、ヨーロッパの空港を経由しアフリカ等の目的地に向けて飛ぶ。
武器の発送を終えた後、別の積み荷(魚、野菜、穀類、鉱石等のローマテリアル)を搭載し再びヨーロッパに帰り積み荷を売りさばき、利益とする。現金の代わりにダイヤモンド、木材、ルビーなどを報酬として受ける場合もある。これらのケースで有名なのは、シエラレオネのブロット・ダイヤモンド、リベリア、タイ、カンボジアの木材、カンボジアのルビー等は、武器の報酬として使われていた。

CNNの記事はこちら

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