2010年07月19日

モノの作ること

ここ３日ぐらい、起きてる間は絵描いてたら、
手首が痛くてブルブル振るえるようになってしまいました。
今ちょっと筆握れません(笑)
無理すれば握れるんだけど、そんな状態で描いても
思うように筆が運べないのは分かりきってるので、ちょっと休憩です。

宮崎駿さんが、腱鞘炎になっては休み、腱鞘炎になっては休み
それでもモノを作るのを止めない姿勢って、
アレなんなんでしょうね。

最近、宮さんがipadについてインタビューを受けていた記事を読んだんですけど、
宮さん、こんなこと言ってました。

「僕は紙と鉛筆だけあればいい」
「そんなもの(iapd)を電車の中でいじくりまわしている人がいたら、自慰行為を見ているみたいで気持ち悪い」
「消費者になるな。生産者たれ」とか、色々ね。

宮さん相変わらず辛口やなーとか笑いながら記事読みました。

多くのフォロワー、アンチ、双方が沢山コメントしてたんですけど、
その中に鋭いこと言ってるコメがあったんです。
「その紙と鉛筆だってipadと同じ道具だろ。木で出来てる道具だ。それを消費してるじゃん」とかね。

ようするに道具っていうのは、消費されるものなんですね。
で、それを使ってモノを作るわけですよね。

であれば、生産者たれということはさ、
使った道具で消費した分以上の生産をするべきだってことでしょ。

でも生産と消費双方に物的、精神的隔たりがあるからさ、
これって簡単に比較対照できないよね。
リンゴ農家がリンゴを１０個作りました。
それを売って、みかんを１０個買って食べました。
そういうのなら分かりやすいけど、
ハードを使ってソフトを作る場合、
単純に比較できないな、と思ったんですね。

まぁ何にしても、この消費と生産のバランスを
壊す存在の代表選手は人間だろうね。
自然や環境を破壊してね。
必要以上に求めない。求めた分はちゃんと形を変えてでも還元する。
もっとみんながそういう価値観を持つといいんでしょうね。

結局、宮さんの絵が凄いか、ipadが凄いかなんていうのはさ、
これは比べられないことですよ。

だって宮さんは人間だからハードであり、ソフトでもあるんだけど、
ipadはあくまでもハード(道具)ですからね。
優れたソフトをインストすればいいとか言われそうですが、
ソフトも道具ですからね。

でも、ipadが優れた道具として機能してさ、
自然や環境破壊の抑制とか、地球上の生き物みんなが生きやすくなるために使われて、
それが実現したなら、
ipadだって凄いってことなんだろうけど、
やっぱ、それを上手に使って環境とかを考えた
「人間」が居てこそって構図だけは変えられないんだよね。

ipadを使うような人がいないと、
ipadの先にあるだろう優秀なソフトを開発する
「人間」が現れない。ジョブ氏のような人がいなくなってしまう。

そういう意見コメもあったんだけど、
結局その意見にもさ、生産者たる「人間」がいないとって
ことなんだよねー。

結局、宮さんの言ってることが正しいってことなのね(笑)
「消費する以上の生産者たることが大切」ってことですね。
「消費した以上の利益を作り出せ」ってことかな。

道具は自分の使いやすいものを使えばいいっていう話だね。
それも分からずにipadという知名度とか
その道具に対する好奇心で動いてる人間は気持ち悪い。
宮さんはそう言ったわけですね。

なんか分かるなぁ宮さんの気持ち。

私ごときは、気持ち悪いチームに分類されるんだろうけど、
少しでも、そこから抜け出せるようになりたいですね。

でもさ、さすがなんだよ宮さん。
ちゃっかり新作はipadで電子書籍化するんだってさ(笑)
そりゃーそうだよね。だって稼ぎなかったら次のアニメ作れないもんね(笑)

そういうビジネスライクも必要なのがこの世の中ですよ。
画一的な視点を捨てて、物を考えろってことなんでしょうね。