示唆

2013年04月28日

 母ガニが子ガニを連れて散歩にでかけました。
 しばらくすると、母ガニは子ガニの歩き方をみて注意しました。
「お前、歩き方がちょっと変だよ。横歩きばかりしないで、まっすぐ歩きなさい」
 すると、子ガニはこう返答しました。
「ぼくはお母さんの真似をして歩いているだけだよ」



 これ、傑作でしょ(笑)
 読み終わってから、吹きましたよ。
 だってあまりにも的確に真実を伝えてるんだもん。

 童話ってだから好きなんですよ。
 「あとがき」もいらないですしね(笑)

 ――おしまい☆

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2013年04月26日

 いわずと知れた有名な一編。全12章、約170ページの作品。いちおうは児童文学にあたるが、大人が読んでも楽しめる一冊だ。
 ハチャメチャすぎて、作者の伝えたいことがわからないという感想を多くもたれる作品だが、見方しだいでどうにでも大きく広げられる示唆性のある本だと思う。そうであるからか、単にタイトルが有名だからかはわからないが、聖書のつぎに世界中で読まれている作品だそうだ。

 私はこの作品を幻想の世界、夢の世界の出来事だとは思わない。起きてるときは生きている時、寝ている時は死んでいるとき。仏法にはそういう考え方があるが、それと同じで、生きているときは死んでいるとき。亡くなったあとが本当の生。そうした仏法的視点で見ると、アリスの迷い込んだワンダーランドとは、まさに私が生きている娑婆世界だと思えてくるということだ。
 考えてもみてください。人間生まれてきたときは、誰も知りあいなどいないのです。人生はそういう場所からはじまっているのです。このお話には、そもそも両親の存在がありません。ということは、すでに親離れしたひとりの女性(作中では少女であり、むろんアリスのこと)が、一人理不尽な世界で逞しく生きていく。それも笑いとユーモアを忘れずに生きていくという物語になっているのです。
 結局突き詰めれば人間は生まれてくるところから死ぬところまで一人です。そしてある意味では自分自身の人生を自分の力で切り開いて生きていかねばなりません。
 そうなんです。『アリア・イン・ワンダーランド』とは、私たち一人一人の冒険譚なのですね。こういう視点で読んでいくと、実に示唆性が高いのがこの作品の特徴ですね。

 ――落ちる、落ちる、落ちる!
 こういう感じで兎の穴を落ちていったアリスは最初に辿りついた部屋で、「ワタシヲオノミ」だとか「ワタシヲオタベ」とか書かれたものを飲食します。このときアリスは本能に従って、「これには毒はないわね」とか判断するんです。これはまさに人間にはそうした危険だとかを、耳目や肌でとらえて半ば無意識に判断していることを示唆しているのですね。いきなりでありながら、なんとも鋭い描写です。
 ――が、アリスは色々とドジを踏んで、なかなか部屋から出れません。そして悲しくなって泣くのです。
 けれどもそのとき、アリスは大きくなっていましたから、その涙は大量でして、自分の涙の海に溺れそうになるのです。
 ここでは、自分ではどうにもならないことがあるとさ、泣いちゃうよね。でも溺れるほど悲歎したらだめだよ。それに泣いてても何も解決しないよ。ということを示唆しています。
 なにしろアリスがワンダーランドで泣くのはこの一回だけです。偉いぞアリス! 健気やなぁ! と思わず褒めてあげたくなります。と同時に、読了後このシーンを思い出して、俺も頑張ろうとか少し思うわけです。

 さてその涙の海に、突然ネズミが現れます。アリス、誰かにあえたのが嬉しくて、自分が一番大好きな飼いネコのダイナのことを話しだします。
 が――それは、ネズミにとってはいい迷惑です。いや、アリスとしてはお話しながら仲良くなって、一人と一匹で涙の海から上がろうと泳いでいるのですが、度々悪る気もなくダイナ(ネコ)のことを口走ってしまいます。
 ありますよね。こういうことって。
 友達ができた。嬉しくてまず自分が一番興味のあることを坦々と話す。けど、聞いてるほうからしたらかなり迷惑。一緒に泳いで海から抜けようとしてるのに、むしろネズミはブルブルしちゃってさらに迷惑。
 いってみれば、善意のつもりでやっていても、相手にとっては悪意と受け取られることってあるよね。気をつけようね――ということをこのシーンでは描いているわけです。

 とまあ、こんな感じで物語は言葉遊びや駄洒落やギャグとナンセンスが散りばめられながら進んでいくのです。
 私は、9章の「ウミガメモドキの物語」が一番気に入りました。
 ここのテーマは恐らく、「学校で教わったことは社会じゃあんまり役に立たない」と、「むしろそれより、先人たちの格言のほうがよほど役に立つ」でしょう。
 こんな会話があります。
ウミガメモドキ「きみはどんな課目をべんきょうしたんだい?」
アリス「フランス語と音楽だよ」
ウミガメモドキ「洗濯は?(じつは、選択科目のことをいっている)」
アリス「あるわけないじゃない! そんな課目」
 ほかにも、ラテン語を――楽天語と、ギリシャ語を――義理者語と訳したりして、思わず吹き出しながらも、読みとるべきものを読み取りながら、面白く読みすすめられるんです。 

 とまれ、こんな感じで、示唆あるものを笑いとユーモアにつつんで、アリスは一人逞しくワンダーランド(娑婆世界)をそれなりに楽しんだり怒ったりしながら冒険しぬくといったわけです。
 ま、我々の生活と何も変わらない理不尽な世界がそこに描写されているのです。
 リストラ=なんでも気にくわないと「首をちゃんぎっておしまい!」というハートのクイーンとかね。

 ですが、時々ズバ! っと「真実」を語っている箇所もあって、思わず首肯せざるをえないところもあります。
 
 やがて話は種切れになり
 空想の泉も涸れはてて
 つかれた話し手はひといき入れたく
 「あとはこの次」とたのむのだけれど
 「いまがこの次」と
 ほがらかな声が口々にさけぶ


 ――という冒頭の詩の一節などは、まさに真実を言っているわけです。
 もっとも、詩にこういう部分があることで、不思議の国=現実世界だとも、それとなく言っているのですね。
 まあ、不思議=妙法ですから、別段娑婆世界は理不尽で滅茶苦茶だろうが、今さら驚きもしませんけどね。
 しかし、作品自体は、いやはやお見事。ここまで社会風刺しながら、一人の少女の冒険として、我々の普段の生活を描けていれば、それはやはり聖書のつぎに読まれるのも理解できるというものです。

 こうなると、続編である『鏡の国のアリス』も読みたくなるというもの。
 鏡の国ってことは、他人を鏡として自分をどうみるか――が多分テーマでしょうね。
 近々読んでみたいと思います。

 あ〜面白かったぁ!! 久しぶりに心がほっこりしましたよ〜。
 堅苦しい本に疲れたら、笑いとユーモアのある、こうした本を読むのもいいですね^^


あー現代風だなやぁ。これ観たかったんだよなぁ。でもさ、アリス老けてねぇ?(笑)
チャシャネコ恐いってば! 口裂け女かよー。ちなみに私はネムリネズミが好きです。


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2013年04月14日

 私の書いた小説の文中には『イソップ物語』が挿入されている。ちゃんと全文を書いたものは少ないのだけれど、どのお噺を挿入するかで、『イソップ物語』は数十話は読んだ。中でも一番好きなのは、この「北風と太陽」だ。

 それでは、はじまり〜 はじまり〜!

 北風が太陽に向かって、いばりながらいいました。
「どうだ、私の力はすごいだろう。あたり一帯に吹くだけで、いろいろな物を吹き飛ばしてしまうんだからね」
 そこへ、ちょうどマントをつけた男が歩いてきました。
 太陽は男を見つめながら、北風にいいました。
「それなら、私と力くらべをしてみないか。あの男のマントを脱がせたほうが勝ちということで」
 北風は自信満々で、その挑戦を受け、男のマントを吹き飛ばそうと、力一杯、体当たりをしました。
 しかし、男はブルッと震えて、マントを体にきつく巻きつけました。
 北風はそれでもあきらめずに、渾身の力で何度も何度も、体当たりを繰り返しました。
 ですが、男のマントを脱がすことはできませんでした。
 次は太陽の番です。
 太陽は春の日差しのように男に微笑かけて、冷えた男のからだを温めました。
 それからすこしずつ、日差しを強めていきました。
 すると男は身も心もポカポカしてきて、とても気持ちがよくなりました。
 そして、最後には暑くなり、とうとうマントを脱いでしまったのです。

 おしまい^^

 教訓その1:強引なやりかたは、かえって人を委縮させる。
 教訓その2:自分が魅力的になれば、人は集まってくる。
 教訓その3:いつも心に太陽を。



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