彼ら、というか彼(ウィリー・デヴィル)はデビューからリリースするごとにストリート・ロックにどんどん接近してきたが、この4作目に至ってとうとう”完全な”ストリート・ロックの作品を作り上げた。
前作で当初アメリカ国内での発売を見合わせようとしたレコード会社とのトラブルは解消しなかったようでアトランティック・レコードに移籍してのアルバムだ。とはいえ、アトランティックと言えば、ウィリー最大のアイドル、ザ・ドリフターズが在籍していたレーベル、本人も相当うれしかったのではないだろうか?
さてこの作品だが、まず、ジャック・ニッチェがプロデューサーに戻ってきたことが大きい。そして、バンドはオリジナルメンバーはギタリストのみが残り、それ以外は当時ヘレン・シュナイダーのバンドだった”キックス”を起用している。それによって今まで以上に、ガレージ・ロックンロール・バンド的なノリが強まっている。
ちなみに、ヘレン・シュナイダーはこのブログではまだメイン記事では扱っていないが何度か名前をあげている女性アーティストで、ブルックリンで生まれドイツでブレイクした経歴がある。1980年前半にニューウェイヴとストリート・ロックの中間のテイストの作品を作り、映画「エディ&ザ・クルーザーズ」ではバンドのコーラス役で出演し、パット・ベネターが大ヒットさせたD.Lバイロン作のストリート・ロック・アンセム「Shadow of The Night」を最初にカバーした人でもある。その後、ジャズにアプローチしたり、アーティスティックなシンガー・ソングライターとして現在も活動を続けている。
さて話をミンク・デヴィルに戻す。今作で初めてサックス奏者スティーヴ・ダグラスが外れている。やはり彼はロック・サックソフォン奏者の先駆者として、後輩のスプリングスティーンっぽいフレーズは吹くわけにはいかなかったわけだが、今回のサックスのプレイヤーはためらいなくクラレンス・クレモンズ調で攻めている。この辺りも、このアルバムがストリートロック然としている理由だと思う。「LOVE AND EMOTION」という曲のイントロなど、このブログの読者の皆さんなら、おおっと思ってくれるはず。
以前はエッジーなロックと古いR&Bスタイルの曲が相反するところもありながらウィリーの特異なキャラの元でなんとか同居している感じもあったが、今作ではそれぞれのテイストの曲が自然に溶けけあい同じ方向にあるように思えた。
ちなみにアルバムのタイトルの意味は、とどめの一撃、もしくは瀕死で苦しむものを楽にさせるための一撃という意味だそう。ストリート・ロック・ファンの心情にもとどめの一撃(?)的なアルバムになっていると思う。
前作で当初アメリカ国内での発売を見合わせようとしたレコード会社とのトラブルは解消しなかったようでアトランティック・レコードに移籍してのアルバムだ。とはいえ、アトランティックと言えば、ウィリー最大のアイドル、ザ・ドリフターズが在籍していたレーベル、本人も相当うれしかったのではないだろうか?
さてこの作品だが、まず、ジャック・ニッチェがプロデューサーに戻ってきたことが大きい。そして、バンドはオリジナルメンバーはギタリストのみが残り、それ以外は当時ヘレン・シュナイダーのバンドだった”キックス”を起用している。それによって今まで以上に、ガレージ・ロックンロール・バンド的なノリが強まっている。
ちなみに、ヘレン・シュナイダーはこのブログではまだメイン記事では扱っていないが何度か名前をあげている女性アーティストで、ブルックリンで生まれドイツでブレイクした経歴がある。1980年前半にニューウェイヴとストリート・ロックの中間のテイストの作品を作り、映画「エディ&ザ・クルーザーズ」ではバンドのコーラス役で出演し、パット・ベネターが大ヒットさせたD.Lバイロン作のストリート・ロック・アンセム「Shadow of The Night」を最初にカバーした人でもある。その後、ジャズにアプローチしたり、アーティスティックなシンガー・ソングライターとして現在も活動を続けている。
さて話をミンク・デヴィルに戻す。今作で初めてサックス奏者スティーヴ・ダグラスが外れている。やはり彼はロック・サックソフォン奏者の先駆者として、後輩のスプリングスティーンっぽいフレーズは吹くわけにはいかなかったわけだが、今回のサックスのプレイヤーはためらいなくクラレンス・クレモンズ調で攻めている。この辺りも、このアルバムがストリートロック然としている理由だと思う。「LOVE AND EMOTION」という曲のイントロなど、このブログの読者の皆さんなら、おおっと思ってくれるはず。
以前はエッジーなロックと古いR&Bスタイルの曲が相反するところもありながらウィリーの特異なキャラの元でなんとか同居している感じもあったが、今作ではそれぞれのテイストの曲が自然に溶けけあい同じ方向にあるように思えた。
ちなみにアルバムのタイトルの意味は、とどめの一撃、もしくは瀕死で苦しむものを楽にさせるための一撃という意味だそう。ストリート・ロック・ファンの心情にもとどめの一撃(?)的なアルバムになっていると思う。