August 31, 2011

【アイアンマン9月号】『ヴィターゴ』最新実験による驚きの結果-Lカルニチンとの相性が極めて高いことが明らかに!-前編

 2011年1月4日、印刷前に電子出版された『ジャーナル・オブ・フィジオロジー』にLカルニチンと炭水化物を組合せた実験についての発表があった。実験の目的は、炭水化物とLカルニチンを組み合わせると体内でどのような変化が表われるか、あるいは運動能力にいかなる変化が見られるかを調べることである。
 実験の結果、これまで経口摂取では増加させることが極めて困難であると結論づけられていたLカルニチンだが、炭水化物と組み合わせることで筋中Lカルニチンのレベルを増加させることが明らかになった。しかも、それによって被験者の運動量も増加していたのだ。
 今回の実験結果が何を意味するのか、アスリートにどのような恩恵をもたらすのかを解説する前に、まずはLカルニチンについての理解を深めておこう。
 なお、この度の実験で顕著な結果を得るまでには24週間の期間を要した。つまり、短期決戦でカルニチンの効果を高められるわけではないので、念のため注釈しておく。

Lカルニチンとは何か

 Lカルニチンは2つのアミノ酸(リジンとメチオニン)から合成される物質である。これを合成するのは腎臓と肝臓で、人体の中では脳や心臓、あるいは精子の中にも存在するが、体内にあるカルニチンのうち、95%以上が骨格筋中に分布している。
 筋中に蓄えられているカルニチンは主に2つの役割を担っている。ひとつは脂肪細胞から放出された脂肪酸を筋中のミトコンドリアに運び入れ、脂肪の燃焼を促進すること。2つめはミトコンドリア内で代謝された後の物質の残りカスをミトコンドリア外に運び出すことだ。つまり、カルニチンはミトコンドリア内にエネルギーのもとになる材料を運び入れ、使用後の代謝物質を運び出すまでの役割を担っているわけだ。カルニチンが十分に存在している筋中においては、この一連の作業が連続して行なわれるため、ミトコンドリアの中でのエネルギー生成サイクルが効率良く続けられるのである。
 一般的に、私たちが毎日必要とするカルニチン量は普段の食事から、そして体内で合成されることで補われるものだが、状況によっては供給が不足し、カルニチン欠乏の状態が作られたりする。たとえば強度の高い運動や持久系の運動を行なったり、あるいは単純に加齢によったり、体内でこれを作り出す機能が低下する病気を発症したりした場合がそうだ。加齢や病気による欠乏はさておき、多くの私たちに最も関連しているのが運動によるカルニチン不足である。体内で作り出される量が不足してしまわないように、アスリートにはカルニチンのサプリメントが利用されたり、積極的にカルニチンを多く含む肉(赤身の牛肉、鶏肉)、魚(タラ)や乳製品が摂取されてきたのだ。

脂肪燃焼サプリに含有されるLカルニチン

 カルニチンの主たる働きはエネルギーを作り出すことに関連している。これがわかれば、どうしてこの成分が脂肪燃焼サプリメントに含有されているかもおわかりいただけるはずだ。そう、カルニチンは様々なメーカーが発売している脂肪燃焼サプリメントの商品に含まれている成分なのだ。前述したとおり、カルニチンには脂肪酸を筋中のミトコンドリア内に運び入れる働きがある。もう少し詳しく言うと、脂肪酸の中でも長鎖脂肪酸は、カルニチンによるエスコートがなければ、ミトコンドリアの細胞膜を通過することができず、ミトコンドリア内にたどり着くことができないのだ。カルニチンの助けを借りてミトコンドリア内に運び込まれると、脂肪はそこで酸化を受け、燃焼される。つまり、カルニチンには脂肪燃焼を促進する作用があると言えるため、多くの脂肪燃焼サプリに含まれているのである。

エネルギーアップにもLカルニチン

 筋中のミトコンドリアに脂肪が運び込まれ、そこで積極的に脂肪の燃焼が起きると、それによってエネルギーが生み出される。このことからカルニチンは、エネルギーレベルを高めるためのサプリにも含有されているのだ。カルニチンを摂取することで筋中のカルニチンレベルが高まるならば、ミトコンドリアでの脂肪燃焼も促進され、脂肪燃焼によってよりたくさんのエネルギーが作り出されるはずだ。そのエネルギーがあれば、私たちはより効率良く筋肉を刺激し、運動時間を延長させ、確実に深部の筋線維にまで刺激を送り届けることができる。そう考えられているから、カルニチンはエネルギーアップのためのサプリにも用いられているのである。

カルニチンの問題点

 冒頭でも述べたとおり、カルニチンは2つのアミノ酸によって合成される物質であり、人体の中では主に肝臓や腎臓でその合成が起きている。つまり、カルニチンは人体にとっては異物ではないのだ。身体にとって自然の物質であるなら、問題点などないように思われるわけだが、過去の実験を見る限り、実は経口で摂取するカルニチンは、筋中に運搬されにくい性質を持っているようなのだ。実際、過去の実験や研究では、カルニチンの経口摂取によって筋中カルニチンのレベルは増加しなかったという結果が得られている。これまでに行なわれてきた実験から、カルニチンの脂肪燃焼を促進する作用やエネルギーレベルを高める作用は確認されている。しかし、それらの作用を体内で発揮させるには、根本的に、カルニチンが筋中に取り込まれなければならないのである。

インスリンを利用して吸収を促す

 かつてクレアチンがスポーツサプリメントとしてデビューした際、筋中のクレアチンレベルを高めるために糖と組み合わせる案が多くのサプリメントメーカーに受け入れられたことがあった。糖と組み合わせることで、血糖値が上昇し、それに呼応してインスリンの分泌が活発になり、インスリンの『栄養を細胞に運搬する機能』を借りてクレアチンを筋中に運び入れようとする試みがされたのである。 その後、クレアチンの筋中レベルを高めるにはクレアチンを運搬するトランスポーター(運搬役)を増やす必要があるという説が出てきた。また、インスリンを利用するなら糖を過剰摂取しなければならず、それによる肥満や膨満感などが懸念されて、この方法は敬遠されるようになった。
 一般の人からすれば、糖は嫌われ者だ。健康を害するとか、太るとか、糖尿病になるとか、メタボになるとか……。しかし、アスリートにとって『糖(炭水化物)』は極めて貴重なエネルギー源であり、一般人のように一方的に嫌うことができない。また、糖の摂取によってインスリンの分泌を促すことは、アスリートにとっては有用である場合があるのだ。たとえばワークアウト直後においては、インスリンを高めることは運動で枯渇した栄養の再貯蔵を促すことにつながり、このタイミングでインスリンを高めること、疲労回復や筋発達につながるのである。と言って、タイミングを考慮すればどんな糖でもいいというわけではない、アスリートには理想の糖がある。既にスポーツ界には『ただの糖』に取って代わる優れた炭水化物が導入されたわけだが、それがすなわち、ヴィターゴなのである。
 ヴィターゴの特徴についてはご存知と思われるが、優れた働きをするヴィターゴがカルニチンと組み合わされたとしたら、単体では筋中への取り込みが難しかったカルニチンの吸収率を高めることが可能になるのではないだろうか。
 ちなみに、過去の実験でカルニチンを静脈に点滴したところ、血液中のカルニチン濃度が高まり、それによってインスリン濃度が上昇するという結果が得られている。しかも、そうしてインスリンの分泌が活発になると、筋中のカルニチン量が15%も急激に増加したのだそうだ。つまり、インスリンの分泌が促されれば、カルニチンは筋中に運搬されるということだ。そうであるなら、ヴィターゴとカルニチンの組合せは、筋中カルニチンを高めることにつながると大いに期待されるはずだ。

ヴィターゴ+カルニチンの組合せ

  炭水化物を摂取し血糖値を上昇させれば、インスリンを高めることができる。しかし、ただの炭水化物ではクレアチンと組み合わせたときと同じように、膨満感や肥満の問題が出てしまう。ヴィターゴであればどうか。ヴィターゴは優れた炭水化物であり、本格的なアスリート向けであり、当然、膨満感などの不快な症状はなく、しかも素早く身体に取り込まれるという特長がある。
 今回の実験でカルニチンと組み合わせる炭水化物として選択されたのがヴィターゴであった。なお、念のため、ヴィターゴの大きな2つの特性を確認しておこう。

●胃腸への負担が少ないため、運動の直前に摂取しても膨満感などの不快な状況が作られにくい。

●素早く体内に溶け込み、筋中のグリコーゲンタンクを短時間で満たしてくれる。その速度は他のいかなる炭水化物よりも速いことが実験によって明らかになっている。

 このような特性を持つため、本格的な世界のアスリートの多くが大会や試合、運動の前にヴィターゴを摂取し、あるいは運動中にもエネルギーを補給する目的で摂取し、さらには運動後にも疲労回復を促すためにヴィターゴを摂取するようになったわけだ。 繰り返し述べるが、ヴィターゴは炭水化物だ。したがって、摂取すればインスリンを高める。インスリンが高められるなら、カルニチンと組合せ、カルニチンの筋中への吸収を促すことが可能になるかもしれない。今回の実験の主役はヴィターゴではなくカルニチンだが、14名の被験者の協力を得てヴィターゴ+カルニチンの実験が行なわれたので紹介しておこう。
 
後篇へ続く





IRONMAN (アイアンマン) 2011年 09月号 [雑誌]IRONMAN (アイアンマン) 2011年 09月号 [雑誌]



GOLD'S GYM(ゴールドジム)ULTIMATE FLEXI JOINT(アルティメット フレキシジョイント) 600粒入り
GOLD'S GYM(ゴールドジム)ULTIMATE FLEXI JOINT(アルティメット フレキシジョイント) 600粒



ironmanjapan at 08:11│Comments(0)最新号情報! | IMバックナンバー/ニュートリションアーカイブ

コメントする

名前
URL
 
  絵文字