20110411_110408radiation_chart_3

上のカラフルなチャートを入手しました。(入手先はココ
調度良いので、素人による素人のための放射線量の解説をしてみます。
福島市の場合ね^^

【累積放射線量】:福島市の場合は、約1ヶ月で3.2ミリシーベルトくらい
この資料(PDF)で計算されています。自分で計算するなら、2マイクロシーベルト/時などの公表されている値を24倍して、毎日足し算をすれば求められます。
上のチャートに当てはめると、
マンモグラフィー1回分の放射線量と同じくらいです。
1ミリシーベルト(米国環境保護庁が定める一般人の年間許容放射線量)より高く、50ミリシーベルト(米国内の原子力産業従事者の年間許容被爆量)より低い放射線量を1ヶ月で浴びています。

【累積放射線量の注意点】:3.2ミリシーベルトよりは相当高いです
3.2ミリシーベルトというのは、外部被曝のみで内部被曝は含まれません。もっと簡単に言うと、光を浴びるように放射線を浴びた量だけの数値で、呼吸や食べ物から体内に取り込まれた放射性物質による被爆を含みません。
武田邦彦さんによると4倍するのが適切なのだそうです。
4倍して上のチャートに当てはめると、
CTスキャン1回分の放射線量よりやや多いくらいです。
1ミリシーベルト〜50ミリシーベルトの範囲内というのは、変わりません。

【デマに注意】:福島県や政府・テレビなどの説明はデマです
福島モバイル県庁で日々の放射線量を見ることが出来ます。しかしながら、『※ 胃のX線集団検診1回当たりの放射線量は、600マイクロシーベルト/回ですが、本日の測定値のうち、最も高い飯舘村の測定値は、これを十分下回っており、健康に影響ないレベルと考えられます。』との説明は、全くナンセンスでありデマです。
正しくは、最近1ヶ月で胃のX線健診の5回分くらいの放射線を浴びています。

【ただちに健康に影響がない】:どういう意味なのか説明します
1000ミリシーベルトで、「放射線による一時的な症状が現れる。」のであり、3.2ミリシーベルトは、ただちに健康に影響がある数値よりは相当に小さい数値と言えます。これは、今後も同じと考えられます。
100ミリシーベルトで、「生活していく上でガンのリスクが認められる年間被爆量」です。この数値よりは低いです。しかし、想定外の事では無く想定しておくべき事です。理由は、1号機が未だに不安定との判断からです。映像的に大きな変化があれば、覚悟だけはしておいてください。
100ミリシーベルト以下だから安全だという説明を聞いたら、専門家であっても政府であってもその情報はデマです。このような数値は、リスクが正規分布する前提で統計的に処理されたしきい値です。簡単に言うと、少しはガンになる人がいるけれども多くの人はガンにならない数値です。全く安全な数値は、存在しません。
自分で添削:5/28
ICRPによると、100ミリシーベルトで0.5%が致死ガンになります。ECRRによると、1%です。
放射線量によって比例してリスクが大きくなるという学説と100ミリシーベルト以下ではリスクはないとの学説があります。ICRPは、前者を採用しつつ以前から主張していた後者の立場も残しています。ECRRは、前者の学説を採用しています。
わたしは、前者の学説を支持します。

【パニックになりますか??】:政府はパニックを恐れています
このような解説でパニックになりますか??
わたしは、この解説でパニックにはならないと信じています。
政府などは、パニックになると考えて曖昧な説明を繰り返しています。

【子供は注意】:
子供は身体が小さく・成長期で・余命が長いです。上の数値は大人を基準にしているのであり、子供の場合は3重に危険度が増します。保護者の方は充分に注意してください

追記:12日 12:00
「成長期」の子供の場合、甲状腺ガンの心配をする必要があります。甲状腺では、成長ホルモンを作っており子供ほど材料のヨウ素が必用です。臓器は放射性かどうかの区別をしませんから、放射性ヨウ素131などがガンを引き起こすと考えられています。子供の場合には、放射性ヨウ素が甲状腺に濃縮されると考えて差し支えないと思います。
(「成長期 放射線」で、検索があった為に追記しました)

追記:14日 19:30
福島モバイル県庁で日々の放射線量を見ることが出来ます。しかしながら、『※ 胃のX線集団検診1回当たりの放射線量は、600マイクロシーベルト/回ですが、本日の測定値のうち、最も高い飯舘村の測定値は、これを十分下回っており、健康に影響ないレベルと考えられます。』との説明は、全くナンセンスでありデマです。

と指摘しましたが、「胃のX線・・」との注釈は削除されたようです。過去の過ちは注意喚起すべきですが、、まあ、間違い続けるよりはマシかなあ。。