やぶいの医療解説

栫井 雄一郎の解説

戦後レジームからの脱却

戦後の米軍(GHQ)による日本の思想統制は、個人の文書も開封して検閲するほどの徹底したものでした。
現在の日本国憲法は、そういった時期の昭和21年(1946年)に作られたものであり、憲法9条は、ポツダム宣言に沿って日本が絶対に米国などに武力を向けることのないようにということで作られたものなので、現在の政府が容認している集団的自衛権などが現在の憲法で容認されていないことは明らかです。
日本では、戦後「平和と民主主義」が叫ばれて、それにそって、各種の組織や思想が広く育成されました。

参考までに現在与党である「公明党綱領」から一部ご紹介
「戦争と革命の世紀」といわれた二十世紀は、「国家の時代」「イデオロギーの時代」でした。
戦争は国家の、革命は社会主義イデオロギーの属性でしたが、今日までの歴史の教訓は、個人あっての人間あっての国家であり、イデオロギーであるのに、それが「国家のため」あるいは「イデオロギーのため」の個人や人間であるという“主客転倒”され、一切の目的であるベき人間自身が手段にされ犠牲にされました。
人間自身の幸福な生存こそが目的価値であり、「国家」であれ「イデオロギー」であれ「資本」であれ、人間を超えた何らかの外部価値や権威の絶対化により人間が“手段化”されてはなりません。
いかなる主義・主張であれ、機構や制度、科学や経済であれ、それらはすべて人間に奉仕すベきです。
これが〈生命・生活・生存〉を柱とする公明党の人間主義=中道主義の本質です。

現在は、憲法改正の話が持ち上がっていますが、こういった戦後レジームに対して国民が納得出来る情報提供と合意形成による解消を目指さない限り、憲法改正に関する国民的合意は、困難だと思われます。

日本の医療の現状と未来

日本では、バブル崩壊後の20世紀終盤、活力が失われて、それを打開する方策として、米国追随社会を目指す「グローバルスタンダード」という言葉が盛んにはやし立てられて、小泉内閣などで新自由主義的な改革が行われました。

医療では、2002年7月5日に肺癌治療薬イレッサが承認販売されて以来(一錠7216.10円)、高薬価の薬が次々と発売されるようになり、医療費を圧迫するようになりました。
この頃は、長年使っていた一錠6円前後の薬が薬価改定のたびに一錠20銭程度値下げされて次々と製造中止に追い込まれて、やもなく高薬価の薬を使わざるを得ない状況もありましたが、こういったことが報道されることもありませんでした。
なお、 2016年(平成28 年度)の医療費は、41.3 兆円で、C型肝炎治療薬等の抗ウイルス剤の薬剤料が減少したために、前年度比約0.2 兆円減となっています。

米国では、従来安くで販売されていた薬が体裁を変えて高薬価で販売され直すようなことも出てきており、米国の医療費を押し上げて、医療費のために生活が崩壊する人が増えています。
これについては、10年以上前から多くの本が出版されていますので、何か参考にしていただけると幸いです。
市場原理が医療を亡ぼす―アメリカの失敗  李 啓充著 2004年
  貧困大国アメリカ                堤未果著 2008年
沈みゆく大国アメリカ(逃げ切れ 日本の医療)堤未果著 2015年


日本では、医療を含む社会保障費を抑制する政策が続いておりますので、高薬価の薬の使用が増えることで、他の社会保障費はさらに減少するという悪循環が続いています。

現実の日本の医療福祉の経営状態は、一般に思われている以上にはるかに苦しい状況にあり、個人的にはずいぶん以前から「悪貨が良貨を駆逐する」状況が続いていると思っています。

日本の国民皆保険は、世界でも珍しくうまく運営されている制度であり、米国で国民皆保険を目指したオバマケアがすでに見直しにはいっていることから見ても、今後とも継続されていくことが国民にとって好ましいものと思われます。

戦後日本の既得権益

戦前の日本で最大の権力者は軍部でしたが、戦後の権力者は、マッカーサー将軍の支配するGHQとなり、重要な既得権益も軍部からGHQに移りました。
戦後のGHQ支配は、1945年7月26日の米国・英国・中国による降伏勧告であるポツダム宣言に沿った形で始まり、その最大の目的は日本が二度と歯向かうことのないように徹底的に破壊することでした。
当初のGHQは、日本に残った工業製品製造過程を破壊したり、自由な貿易を禁止しましたので、それまでも工業や貿易で成り立っていた我が国は極端な物不足になりました。
一方、GHQは、日本国内のあらゆる分野で好きなように活動出来ましたので、好きなところを接収して保養施設を含む多くの権益を得たり、あらゆる権力が関わる分野で決定権を発揮しました。

その一部は、現在も続いており、本も出回っています。
「日本人を狂わせた洗脳工作ーいまなお続く占領軍の心理作戦」
    関野道夫著  自由社

具体的には、最近話題のオスプレイの飛行や配置は、日米地位協定で米軍に決定権がありますし、今も、都心にある米軍施設「ニューサンノー米軍センター」(通称ニュー山王ホテル)で日本の高級官僚と米国軍人が定期的に会議を開いています。

「日米合同委員会」の研究 謎の権力構造の正体に迫る
   吉田敏浩著  創元社

GHQから続いている米国の日本支配の手法は、一般にはあまり知られていませんが、CIAが使用しているやり方と大きく重なっています。
 CIA諜報員が駆使するテクニックはビジネスに応用できる
   J、C、カールソン著  東洋経済新聞社

米国は、終戦直後の世界の警察として活躍した時代とは異なり、現在は内外の財政赤字に苦しんでいますので、これまでのような戦後レジームを抱えたままで、今後も日米関係を持続していくことは不可能です。

日本も、今までの構造のままではじり貧になることは多くの方が理解しておられ、日本新党や維新の会や民主党政権などでにぎわったのはその結果であり、根本的構造変革を必要としています。

国家を立て直すためには、安倍政権も今のままでは憲法改正など出来るほどの支持は得られず、野党も米国の納得するような日米関係に関する新たな展開を示せない状況ですので、戦後に関する情報を国民に公開して、国内的にも国際的にも納得出来る形で、新たな日米関係を作り直すことに全力を注ぐべきです。

個人的には、マッカーサーは日本の精神文化を徹底的に破壊して、フィリピンのようにキリスト教を国教になるまで日本に普及させようと工作したり、韓国のように漢字を使わない国にしようとしましたので、今の日本にあった国体をそれぞれの党が示しあうことから始めるといいと思っています。

具体的には、新自由主義などを目指す保守系と、高福祉高負担を目指す革新系が考えられますが、双方とも都合のいいことばかりを強調して、現状は、国民の前に明確になっていません。

情報化社会のあり方

情報化社会とは、何を指しているのでしょうか?
昔から、情報はありましたし、重要でした。

現在いわれている情報化社会とは、インターネットや携帯電話を含む情報機器の発展に伴う変化を指していますが、それだけでは物理的な変化だけで、内容の検討にはなりません。

戦後の日本は、ものつくりに象徴される二次産業といわれる分野で力を発揮して、経済大国といわれるまでになりました。
日本の家電メーカーは、戦後の高度成長をけん引しましたが、現在は、二次産業中心社会の方式を捨てきれず、NECは家電から撤退して、シャープは台湾企業に身売りして、東芝は長年にわたる粉飾決算が判明し、情報化社会に対応出来ているとはとてもいえません。
本来、家電メーカーは、情報機器を生産したり活用したりすることが得意な企業なはずですが、その企業群が大崩壊しています。

日本は、情報化社会に対応した体質に変わる必要があります。

私が大変参考になると思ったことは、将棋の藤井聡太4段が、ここ1年AIを使って急速に強くなり、デビュー以来29連勝という大記録を立てたことです。
ただ、AIを使っているのは、若手のほとんどの棋士ですから、なぜ藤井四段だけが特別に強くなっかが問題になります。
藤井四段は、詰め将棋がめっぽう強く、こういった基礎力が快進撃を支えているものと思われます。

つまり、情報化社会に対応するには、きちんとした基礎が必要であり、そのうえで情報を使いこなせなければ情報が生きてこないということを示しており、適切な基盤のある国家や組織や人が活躍することになります。

現在は、国民一人一人の人間としての基盤をどう高めていくかが重要な課題になります。

残念なことに、現在の日本は、情報化に対応出来るだけの知的基盤を共有しておらず、家電メーカーの崩壊はそのことを端的に示していると思います。

多くの国民も、安直な宣伝や情報に踊らされる傾向があり、地に足のついたt活動に実直に取り組んでいると見えないことが多いです。

たとえば、健康でいえば、食事や睡眠や運動や水分摂取といった自己管理にどこまで取り組めるかが基盤になりますが、それを十分にしようとせずに、薬に頼ったり、大病院や名医を追及したりすることが多いように見えます。

小生は、上記視点から、心についての基盤を強化して共有する必要を感じており、心の整理と再統合の基本をまとめていますが、初版は手元にほとんどなくなりましたので、第二版(現在最終校正中)をご希望の方は、何らかの方法でご連絡いただけると幸いです。

藤井聡太四段、一五歳のお誕生日おめでとうございます。

藤井聡太の将棋と錦織圭のテニス

プロデビューした昨年末から公式戦で29連勝と勝ち続けていた藤井聡太四段が、2017年(平成29年)7月2日に佐々木勇気五段に負けてしまいました。
初黒星には、上着を着て、姿勢を正して、お水を飲み、「負けました」とはっきり宣言して頭をさげました。

たいして、西欧の競技は、割り切ったところがあり、テニスの場合でいうと、握手をしたりしますが、日本の競技ほど礼節を重んじていないように見えます。

テニスで国際的に活躍している錦織圭選手は、2017年(平成29年)7月7日に行われたウインブルドン大会3回戦で敗れましたが、最後は道具であるラケットをたたきつけ、本年度は他の大会でも他の選手もラケットを折ったことがありました。

将棋では、駒をたたきつけるようではプロとして破門されるような行為になります。
日本の伝統では、武道などでは礼儀について厳しく教えられますが、囲碁や茶道などの他の伝統でも同じことが言えます。

日本の伝統は、「礼に始まり礼に終わる」という言葉もありますが、独特の礼儀を重んじます。

私たちは、好むと好まざるにかかわらず、日本に生まれてきた日本人ですので、日本の良さを冷静に受け止めてみるのもいいのではないでしょうか。

ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム

War Guilt Information Program、略称:WGIP
「日本人を狂わせた洗脳工作」関野道夫著
「心理戦」(Psychological Warfare) ハロルド・ラスウェル1950
ストックホルム症候群
エディプス・コンプレックス

封建制度のような未成熟な社会では、支配するものと支配されるもの立場の差は歴然としていましたが、この構造は個人の発達の過程などで今も見られます。

戦後日本を支配したGHQの最高司令官であるマッカーサー将軍は、帰国後「日本は12歳の少年」という発言をしましたが、戦後の米国による対日政策は、まさに12歳の少年に対する指導と酷似しています。

戦後のGHQ支配は、1945年7月26日に米国・英国・中国による降伏勧告であるポツダム宣言に沿った形で始まりました。

ポツダム宣言そのものがどうであるかは二の次として、ポツダム宣言以外のものが否定されたという点だけ取り出しても、すでに洗脳工作が始まっていたといえます。

ポツダム宣言には、暗に原子力爆弾を使用することも書かれており、ここで正当化されています。
ポツダム宣言2の最後
「strike the final blows upon Japan」
訳:日本に最後の打撃を加える
3の最後「utter devastation of the Japanese homeland」
訳:日本本土の徹底的な破壊

WGIPは、硬軟両方を使い分ける(OWIホワイト・プロパガンダとOSSブラック・プロパガンダ)ことで成立していますが、この政策が終結したということは聞き及んでおらず、米国の古い公文書公開などで、米国による日本でのWGIPに関する新たな事実が次々に発見され続けています。

日本で広島長崎のピカドンが扱われる時には、WGIPを含めた冷静な分析は行われて来ませんでした。

捉われた集団が犯人を擁護することは、医学的にしばしばみられることであり、ストックホルム症候群と表現されます。

個人の発達段階では、親を中心とする大人に対して、自分では生きていけない子どもの振る舞いの中で大人という支配者に対する心理や行動として表現されますが、その事を象徴的に表現したのがS・フロイトのエディプスコンプレックスという概念です。

発想の出発点は、個人でも社会でもいいと思うのですが、このことだけでなく、心理的に見ると同じようなことが繰り返されており、そういった共通点の理論構成が理解できるようになるとものの見え方が違って来ます。

日本人は、WGIPなどで意図的に全体の意識をゆがめられてきましたが、現在の大勢もそこに追随する動きが目立っています。

一部の知識人は、戦後ずっと脱却を叫んでいます。

逆転移の世界

おおよそ世の中のすべての分野の専門家(専門職)は、対象となる事柄に対して、独自の理論や実践で対応します。
広義には、一般的にも自分や自分たちの価値観や言動が絶対視されることが多く、よく見ると同じようなことが起こっています。

対象となるものは、判断する側の基準で処理されますので、何であれ、同じような解釈が可能であり、医学的には逆転移という概念とその延長上で説明出来ます。
逆転移とは、医療においては治療者側の抱えているものが治療に影響を及ぼしていることを指しており、主に、治療者側の理想を押し付けたり、それを見透かされないように防衛することから成り立っており、そのほかに治療者側の気持ちが動きすぎて余計な行動化を起こす場合などがあります。

医療では、対象となる方の状態を十分に把握することが良質の治療の絶対条件です。
最近の日本では、三分間診療と言われる短時間の診察が主になっており、医師の専門分野がさらに細分化されて、個別の対応が難しくなっています。

人は、それぞれ独自の世界を持っており、その大部分を構成している転移と防衛機制という医学的な概念で理解するためには、本人が納得して身につける十分な時間が必要であり、その結果として「わかってもらえた」という感覚を持てることで安心できることがよくあります。

医師を含む専門家(専門職)は、どの分野に限らず個別の特徴をよく理解して適切な対応を心掛けることが本来の基本的な入り口なのです。

戦後話題となった民主主義とは、国民一人一人が尊重されるということが大前提で作られた制度です。

最近の騒がしい世の中では、変化のスピードの速さなどが話題になりますが、対象になるものを尊重したうえで、ゆっくりでもいいからしっかりと認知に徹したりした方が長期的にはうまく行くことが多いように感じています。

今後の日本は、国民の質をあげて行くことが望まれますが、そのためにまず必要なことは、ありのままの現実に真剣に向き合うことが基本だと思っています。

TPP 可決成立

トランプ米国大統領は、1月20日、太平洋連携協定(TPP)から離脱すると正式に表明し、同時に北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉も求め、米国第一を徹底し、保護主義的な政策を辞さない考えを表明しました。
日本政府は、それに先立ち、20日午前中に関係閣僚会議を開いて、協定事務局であるニュージーランド政府に高田稔久大使から、12か国中最初の通知国として、TPP正式参加の通知文書を手渡すことを決定しました。
状況の変化は、一瞬でも起こりますので、それに対応できないと滅亡にまで進展することについては歴史が雄弁に教えてくれます。

日本政府は、トランプ大統領就任という状況の変化についていけていないようにみえますが、昨年11月13日に書いた文書をとりあえずそのままにしておきます。
情けなさを通り越して、悲しくなってきました。

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TPP承認案と関連法案は、2016年(平成28年)10月14日、衆院TPP特別委員会で審議入りし、11月10日衆議院本会議で可決されました。

日本では、この国が民主主義社会であると信じている方が多数ですが、東京都の築地市場が豊洲に移転する問題で基本的なうそが発覚したように、本当のところは伏せられたまま全体の流れが作られることが多く、TPPもその例外ではなく、多くの方と話してみてもTPP法案に詳しい方はほとんどおらず、農業問題として取り上げたり、雰囲気だけをあおったり、今も政治家などがテレビなどでまとはずれなやり取りを繰り返しています。

現在東アジアで繰り広げられている政治経済的な最大の課題は、米国と中国という二大大国のどちらが主導権を取るかということであり、米国はTPP、中国はRCEP(東アジア地域包括的経済連帯)を推進しようとしています。

TPPにおける日本の位置は、極めて低く、そのことは、TPPの正文(国際条約を確定する正式な条約文)には日本語はなく、英語のほか、フランス語やスペイン語で書かれていることからもわかります。

米国政府には、すでに強力に国際社会を引っ張っていくだけの力はなく、そのために今回の米国大統領選挙混迷などがおこっており、次期トランプ大統領は、米国第一主義を掲げて保護主義の強化や為替などを大きく取り上げたり、ビジネスに徹した公平さを強調して同盟国を軽視するなど、国際共同路線を取らない可能性が高いと思われています。

現在米国政府に最も影響のある業界(ロビイスト)は、製薬業界であり、そのことだけから見てもTPPで最も影響を受けるのが医療分野であることがわかります。
(年間ロビー費 米製薬会社・医療業界5300億円
防衛・ミサイル業界1500億円 石油業界100億円)

具体的には、米国のバイオ新薬のデータ保護区間は12年だがTPPではバイオ新薬開発力で遅れるオーストラリヤなどの強い反対で8年になっており、製薬業界の要求に従ってこの問題が蒸し返されることが予想されます。

日本では、小泉改革以来、異常に高額な薬品が認可されるようになりましたが、この流れは米国の強い要求で入れられたTPPのISD条項により製薬会社が国家を訴えることが今よりはるかに容易に出来るようになり、高額な薬剤費が医療財源を食い尽くしますので、必然的に今のような医療体制は維持できなくなります。

国際企業は、TPPのISD条項だけで価値があり、裁判権が日本になくなることを考慮すると、米国企業にとっては日本政府より強い立場にたつことが出来るともいえます。

日本政府は、2015年(平成27年)11月に「TPP協定の全章概要」を発表しましたが、これには肝心の部分が触れられておらず、これを元にTPPを論じることはかえって混乱を招きます。

10月14日現在、国内手続きを完了させたTPP参加国はなく、10月審議予定だったベトナムも先送り方針です。
日本政府は、オバマ政権の要求に従って今回の国会でのTPP可決となりましたが、排他主義が世界を駆け巡る状況の中で、国際企業からの要求は水面下に隠れたまま政治が推進され、日米間でいうと、日米並行協議で導入されたアフラックという米国企業による全国の郵便局でのガン保険の独占販売などがあります。

トランプ新大統領は、TPPよりも日米並行協議や日米FTAのほうが利益が大きいと考えており、より自分の利益にどん欲なだけであって、国際関係に関心がないわけではありません。

世界全体の動きは、目先の利益に振り回されて、他者の排除や低次元の戦略に向かっており、日本国の現状も、国会の動きだけ見ていてもより次元の低い状況に移行しているように見えます。

情報の共有は、主権在民の民主主義国家であればまず守られなければいけないことですが、築地市場の豊洲移転にしても、東日本大震災以前の原発の「絶対安全」問題にしても、日本語の正文のないTPPにしても、国民の存在があまりにも軽視されすぎています。

質の高い国家や国際関係の構築には、出来るだけ正確な情報を幅広く共有することで質の高い市民の英知を結集できるようにすることが重要であり、それを阻む情報の管理は必要最低限に留める必要があります。


薬剤費高騰

日本の医療における実際の薬剤費は、小泉改革で高い薬が承認されるようになって以来、ここのところ高騰し続けており、それに伴っておかしなことが起こり続けています。
そもそも、国民には、以前「薬漬け、検査漬け」という言葉がはやったように、客観的で正しい情報が以前から流されていません。
厚生労働省のお役人さんたちなどは、上層部方針として医療費削減を厳命されているようで、細かい医療費削減に血まなこになっています。

日本の医療費増大の大きな原因の一つは、高額な新薬承認という現在の日本の医療政策にあります。
高額な新薬承認自体は、米国医療に追随するという日本の医療政策からするとやむをえない側面もありますが、問題なのはその実態を国民はおろか、マスコミもほとんど知らないことです。

ひとつの例として、昔から日本でパーキンソン病薬として使われていたメネシットという薬の一錠100mgを取り上げてみます。
(下記成分はほぼ同じです)
現在(平成28年・2016年4月)の一錠薬価は、以下の通りです。
メネシット配合錠100     34円30銭
ネオドパストン配合錠L100 34円30銭 
ドバコール配合錠L100   13円
カルコーパ配合錠L100   13円
パーキストン配合錠L100  13円
レプリントン配合錠L100   10円40銭

ちなみに4年前(平成24年・2012年4月)は、以下の通りです。
メネシット配合錠100     36円10銭
ネオドパストン配合錠L100 36円10銭 
ドバコール配合錠L100   14円20銭
カルコーパ配合錠L100   14円20銭
パーキストン配合錠L100  10円80銭
レプリントン錠100      10円80銭 

このように、日本の薬は、薬価改定のたびに少しずつ下げられて、最後は製造中止になります。

ところが、今回、ほぼ同じように使われる薬が、ゾニサミドという新しい名前で平成21年(2009年)3月発売されて、一錠1084円90銭で売られて、現在さらに高くなって1115円90銭となりましたが、この薬は、エクセグランとして一錠43円39銭6毛で売られていたものです。

つまり、小泉改革以降高薬価をつけられた薬の中には、さらに薬価があがっているものもあり、医療現場としても製造中止になった安い薬の代わりに高い薬を使わざるを得ない状況が出来上がっています。

各薬剤の薬価の差は、いろいろ理屈はつけられていますが、実際に国民にとって重要な要素については御想像にお任せします。

  


オレンジプラン

ここでいうオレンジプランとは、米国の対日長期戦略として日露戦争から太平洋戦争まで使用されたウオー・プラン・オレンジのことで、1904年の日露戦争勃発直後より米陸海軍統合会議により推進された戦略計画です。
米陸海軍統合会議は、仮想敵国を色名で呼び、日本にあてられた色はオレンジでした。
最近では、厚生労働省が別件でオレンジブランという用語を使い、ネットで見てもこれで埋め尽くされており、米国の対日長期戦略については見つけることが難しくなっています。
米国に都合の悪いことは、気になる記念日や用語などに新しい何かを上乗せして、もともと問題のある事項をわかりにくくする手法が世界中で使用されており、厚生労働省がそれに協力していることがわかります。

米国は、1898年のスペイン戦争勝利でフィリピンを併合して、植民地政策をしていた列強の仲間入りをし、この地を守る必要がありました。
フィリピンを脅かす仮想敵国は、1895年に日清戦争に勝利した日本であり、それは1905年の日露戦争の勝利で確信できるものになって、ウオー・プラン・オレンジ、つまりオレンジ戦略案が推進されました。

つまり、太平洋戦争とは、米国がフィリピンを守るために計画した長期戦略の帰結点とみることができます。

米国の戦略は、世界中で同じ方式を取っており、オレンジプランのような重要な部分は徹底的に秘密にされます。

たとえば、戦後政策では、1945年7月26日に出されたポツダム宣言の内容は、一年もたたない1946年4月半ばまでには大きく修正されていますが、このことは指導層にある日本人も長年知りませんでした。

ワシントンSWINCCからのマッカーサー元師への指令
  (SWINCC:国務陸軍海軍協調委員会)
「天皇制に対する直接の加撃は、民主的要素を弱め、反対に共産主義並びに軍国主義の両極端を強化する。総司令官は、天皇の世望を広め、かつ人間化するすることを極秘裡に援助することを命令される。
以上のことは日本国民に感知されてはならない。」

日本国民は、多くのことを知らなかったり誤解したままでいます。

現状では、TPPによる一層の段差の発生が予測されます。



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