やぶいの医療解説

栫井 雄一郎の解説

失われた10年、20年、30年

 日本の株価は、1989年12月29日大納会の38915円87銭をピークに、米国投資会社ゴールドマンサックスの売りによるといわれている1990年1月4日大発会株価の大幅下落以降、大幅に下がったままであり、回復していません。
 一段落した頃に言われ始めたのは、グロバルスタンダードであり、国内では、指導監査部門が強化されました。
 官庁だけでなく、民間会社でも、多くの人員が指導監査部門に回り、そのぶん商業活動などの現場の仕事をする人員が減り、発想や組織の形態も大きく変化しました。
 指導監査は、管理費であり、もの作りのような利益を生み出す外部に働きかける活動ではありません。
 日本の長期低迷の最大の原因は、大筋でこの時の方針が現在も変わっていないことです。
 
 日本が再び活気を取り戻すための方向は、はっきりしており、量子コンピューターやiPS細胞などの情報化に合った素材を使って、発想の素材も組み立ても一新した量子力学体系です。
そのためには、偏り過ぎた情報の管理を改めて、情報の共有や慣習法を導入したボトムアップによる内部活動の循環をもっと重視して、新たな階層の価値を創設することですが、残念なことに、現状は理想から大きくかけ離れたほど遠い状況です。

 たとえば、2019年9月26日には、全国の公立病院のうち424について再統合について特に議論が必要ということで具体的な名前が厚生労働省より公表されました。
 ところが、調査された1455の公立病院全体についての個別の情報は公開されておらず、これでは情報の共有が進みません。
 1455公立病院個別情報による想定外の活動も、期待できず、新たな産業などの胎動も生まれて来ません。
 この調査自体も、関係者の御足労はお察し申し上げますが、公表形体からは内部管理活動の一環でしかなく、利益などを生んで国家や国民の富を増す創生活動ではありません。

 医療福祉においては、マイナス改定方針が示されており、今後の医療福祉がますます歪んだものになることが予想されます。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6342398

 日本の活力を取り戻すには、時代に合った量子力学体系を推進するとともに、政策の失敗などを国民生活に回すことなく、むしろ医療福祉などの内需による雇用などで国内産業の循環を増大させるような積極的な政策が望まれます。

情報化社会のあり方

 人間もその集団も、何らかのやり方に従って動いており、個人の場合は転移や抵抗という形で扱えますし、集団の場合も同じように解明して対応できます。

 少し前までの社会は、重要な情報ほどごく少人数にしか伝えられず、裏で動いている様々なことが意図的に全体を操作しており、しかもそれが表面化しないことがよくありました。

 例として、太平洋戦争勃発前後の動きを見てみます。
 日本の真珠湾攻撃は、米国中枢部は事前に察知しており、そのうえでハワイの軍司令部にはそのことを伝えませんでした。
 エマヌエル・ジョセフソンが1952年に書いた本には、ルーズベルト米国大統領が、明日戦争が始まるといった状況などが詳しく書いてありますが、日本語訳はないようです。
 ジョン・トーランドが書いた本には、日本艦隊が真珠湾に接近している複数の情報をつかみながら、その情報を現地に与えなかった状況が書かれています。
( 『真珠湾攻撃』 徳岡孝夫訳 文芸春秋社 1982年)
 トーランドは、その後も、1991年の歴史修正学会誌にアメリカ海軍秘密情報局が1941年12月3日には真珠湾に航行している日本の空母二隻を追跡していることなどを発表しています。

 日米の政府は、上記の件を情報操作して来ました。
 米国は、西欧から引きついだ米国の伝統に従って、「リメンバーパールハーバー」という標語を掲げて、日本に対する国民の憎しみをあおり続けました。
 外務省関係者のある方は、米国が不都合な書類を隠ぺいしているにもかかわらず、証拠がないという発言を繰り返していますので、今でも上記を知らない日本国民が多いようです。

 情報化は、今後ますますスピードをあげて進展しますので、今までのような情報操作は不可能になります。

 今後は、個人を超えた情報、つまりユングのいう集合無意識に相当するメガデータを取り扱って対応することが、情報化の進展に伴って可能になります。

 中国は、国が中心となってデジタル経済で競争力の源泉となるデータを囲い込み、収集管理しようとしています。
 欧州は、個人情報保護を重視して、すでにGAFAとの間で裁判などの紛争を起こしています。
 情報化社会で発展するのは、相互のやり取りを通じて、情報の共有と管理という課題に適切な道筋を示せた国などになります。

米国の対日政策とその影響

 米国は、バブル崩壊というショックドクトリンを利用して、バブル以降も積極的な対日政策を仕掛け来ましたが、日本ではまとまった総括が行われていません。

 日米構造協議は、1989年7月14日に始まり、2000年の大規模小売店舗法廃止など、日本社会に大きな影響を与えています。
 米国の日本経済への参入も、GATTのウルグアイ・ラウンド(1993年末)などから最近の日米FTAまで継続的に続いていますが、十分な分析検討が行われていない印象です。

 そのほかにも、たとえば司法大学院は、米国式訴訟社会という米国追随社会を狙った政策でしたが、日本では受け皿とされた医療訴訟が思いのほか広がらなかったことなどから、司法大学院の廃校などが行われました。

 比較的うまく行った政策は、高齢者に社会的な網をかけて、日本社会全体を扱いやすくすることがあります。
 すでに、75歳以上の高齢者は、平成29年(2017年)3月12日より、徐行場所違反や指定場所一時不停止などの軽微な違反を行った場合でも、県に一か所しかないような特別な施設で臨時認知機能検査を受ける義務があります。
 さらに、21年度からは、現在70歳以上に課されている高齢者講習(試験場での実地運転試験も含まれる)に加えて、実車試験が導入される予定です。
運転免許政策自体は、地方の高齢者にとっては生活の足であり、都市部の高齢者は高級車の購入者でもありますので、自動車産業の視点など、広い視野から俯瞰して対応する必要があります。

 私がジェラルド ・カーチスと赤坂で飲んだ21世紀の始めには、75歳での医師免許定年制度という年齢制限も持ち出されましたが、これは実施されませんでした。

 今後の情報のあり方は、いかに規制するかではなく、健全な競争環境を確保することが重要であり、世界的に見てそれを実現した国家が伸びて来ています。

 10月1日からの消費税値上げは、、EUに追随したインボイス方式や軽減税率の導入であり、国際金融資本勢力などからの要望が加味されています。

現状は、国民に明らかにされていない情報があまりに多いので、これでは情報の流出にふたをしにくくなる情報化社会に適切に対応出来ません。

日本は、過去の日米合同委員会の記録などの米国対日政策を公表するなどして、今後米国と大人同士の関係を構築することが、新たな時代への出発点となります。

グローバリズムの表と裏

 日本では、20世紀の後半、特にバブル崩壊以降グローバリズムという表現がよく聞かれるようになりました。
 その頃のグローバリズムは、ドルが基軸通貨であることが前提であり、ドルを発行しているFRBサイドから流された政策でした。

 老婆心ながら申し上げますが、ドルの発行権は、米国という国家にはなく、FRBという欧米白人が株主の株式会社にあります。
 1913年12月23日 連邦準備法案可決
主要株主は、ロスチャイルド・ロックフェラー・モルガン

 ヨーロッパは、ユーロという共通の通貨を発行しましたが、ヨーロッパにはFRBの株主の方も多くおられますので、大きな混乱にはなりませんでした。
 ここ数年は、中国の力が大きくなり、一帯一路政策にのり、一部の地域で中国通貨の元が基軸通貨になる可能性が出て来ており、一連の政策は中国版グローバリズムという表現も可能です。

 最近の国際問題の根本には、米中の覇権をめぐる争いがあり、日本や韓国を含む周辺諸国の対応は難しく、日韓関係がこじれる遠因にもなっています。

 国家という概念は、今後も当分は大きな意味を持ち続けますので、日本も国家としての自覚を高め、冷静に情報を分析する力を高めながら、真剣に取り組むが必要があります。

米国のメディアでは、「ディープ・ステート」という言葉がよく使われるようになりましたが、情報化社会における情報管理は、以前までの手法では弊害が目立つようになりました。

 最近のニュースで残念なことは、政府のクラウドがアマゾンのAWSに決定したことであり、2019年8月24日にAWSのシステム障害があったように、外国企業の場合は情報の保守管理に問題が生じる可能性がありますので、国家の基本システムは国内企業にするべきです。

失われた30年の深層

丁度30年前は、バブル経済の末期でしたが、バブルでもバブル崩壊でも、大きく利益を上げたのがゴールドマンサックスなどの外資だったことを考えれば、両者は一連のものと捉えられます。
バブル崩壊以後は、デフレが続いていますが、こんなに長くデフレが続く国家はほかに見当たりません。
なぜ日本でデフレが続くかについては、これほど長期になると、構造的に問題があると言わざるを得ません。

問題となる構造には、GHQ以来の米国の影響などもありますが、もう少し深い問題もありそうです。
その一つは、横並びの日本人の発想です。
現在の社会は、いろいろな分野での技術の進歩により、何かの品物にしても、以前のような大量生産のものだけでなく、個性的なものやその人にあった便利なものであふれています。
それに対して日本人の発想は、大きく変化しておらず、結果として時代についていけていません。

今私たち日本人に必要なことは、ありのままの現実を恐れずにしっかりと見ようとすることです。
ゆがんだ現実の認知では、好ましい結果は期待できません。
そのためには、出来るだけ多くの正確な情報を、深層に横たわっている現実も含めて、共有する必要があります。
現状は、残念ながら、財務省や厚生労働省の資料改ざんが問題になったように、公表された正式資料すら都合のいいように書き換えられています。
デフレが続いてこの国が悪くなり続ける根本的な原因のひとつは、階層社会のこの国の上部の発想のゆがみです。

日本民族は、勤勉で必要なことを黙々と続けられますので、方向さえきちんと示されるとまた発展することが可能です。

量子力学体系概論

物事は、あるがままの姿を人間などの偏った知識や手法で厳密につかみ取ること自体が不可能ですが、それでも出来る範囲内で把握することは可能です。

最近は、科学の進歩により、広い分野で人間の従来の五感を超えた次元の現象が明らかになっていますので、私は、物理学の新たな展開を提示してくれている量子力学を代表として、量子力学体系と表現しています。

人間や電子を含めたあらゆるすべてのものは、お互いに影響を受け合って干渉しながら存在しており、単独では存在しません。

人間やその集団の場合は、以前天動説で宇宙を捉えたたように、その時点での視点を絶対的なものと考えて組み立てますので、一般的にはすべてそこからの発想や活動になります。

人間という生き物は、全体としても個別にも、その成り立ちや相互関係などの時空を織り込まれたうえで、大部分の出来事は意識もされないまま展開されます。

この起点は、電子を含めたあらゆる存在に普遍的な公理になり、新たな体系の基盤になります。

どこまでどのような手法で正確に把握して組み立てられるかは、現実の出来事は目的が隠されていることも多いとはいえ、「いまここ」の理解から始まって、その人や集団の持ち味をより深く追究することになります。

現代文明の英知全てを動員して理解して行動することは、発想も気分も新たな次元に移行して視点が違って来ますので、今までとは違った世界で物事が展開します。

精神面では、発想の源泉として何かにしがみつくことで存在しており、それが宗教であったり、地域や家庭で共有されている何かであったりして、最近ではDNAに組み込まれた情報も解明されてきています。

ニュートン力学を唱えたニュートンも、キリスト教徒として、その時のニュートンにわからない万物の現象を神の仕業として、自分の限界も示しています。

物事のありのままの現実を観るということは、何の前提も思い込みも不要であり、ただ単に、多方面に渡ってありのままをありのままに認知して処理することに近づこうと謙虚に誠実に取り組み続けるだけです。

私達人間は、目の前の出来ることを丁寧に積み重ねていくだけでも、わきにそれることが普通ですので、実際には理想に近い対応は困難です。
そのうえで、現在知りうる最先端の知見、つまり量子力学を含む人間の遺産が教えてくれる単純な結論を積みあげていくことで、新たな体系が形成されます。

人間やその集合体である社会についても、この単純な原則を踏まえたうえで組み立てることが可能であり、拙書の後半では、エントロピー体系理論を引き継いだ量子力学体系の中で、人間の心の動きを具体的に解説しています。

日本は、いや世界は、現在まで積み上げられた文明の力を活かしたうえで、人間だけでなく、ひとつひとつのすべての存在を尊重して、時代に合った新たな体系、すなわち現段階では量子力学体系を推進して行くしかありません。

参考文献:  「自分」を生きてみよう
(残部が少なくなりましたので、読み終わって不要になった方は返却いただけると幸いです。必要な方はご連絡ください)

情報の共有

戦後民主主義は、「戦後民主主義に生まれ変わった」とか、「日本ほど自由な国はない」などとと言われながら、国民の間でもてはやされながら持続して来ました。
最近の米国の放出文書では、1941年8月14日のルーズベルト米国大統領とチャーチル英国首相の間で交わされた大西洋憲章で、戦後処理に関する二か国協定が結ばれて、そのなかで、国際連合構想だけでなく、日本憲法の序文や九条に関連する協定が結ばれたことが明らかになっています。
大西洋憲章8条
世界のすべての国民は、現実的または精神的な理由から、武力の使用を放棄するようにならなければならない。
ドイツ憲法1条
人間の尊厳は不可侵である。これを尊重して保護することが、すべての国家権力に義務付けられている。
日本国憲法序文
 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
武力放棄規定は、日本国憲法9条。
イタリア憲法2条
共和国は、個人としての、またその人格が発展する場としての社会組織においての人間の不可侵の権利を承認し、保証するとともに、政治的経済的および社会的連帯の背くことのできない義務の遂行を要請する。

日本については、1945年9月2日の降伏文書だけでなく、1946年1月1日の天皇による人間宣言も、2月3日のマッカーサーのケーディス大佐らへの三原則指示による日本国憲法も、重要文書は当初英文で書かれたことが判明しています。
(「知ってはいけない」 矢部宏冶著 講談社新書  840円 他)

戦後民主主義を含む日本の戦後レジームは、日米の国民向けの表面的な広報周知と、その裏にあった実際の運用とがダブルスタンダードともいわれる二重の形で推進されましたが、そのこと自体、国民にほとんど知られていません。
現在の米国は、米国内での従来のダブルスタンダードを保持できなくなっており、それが格差や民族や医療福祉の問題として表出して混迷を深めています。

国民は、可能な限り正しい情報を知る権利があり、国民に流布する情報を誰かがどこかで操作するというような行為はできうる限り排除するべきです。

近年は、憲法改正の動きもありますが、憲法を改正するのなら、憲法制定過程などの憲法に関する正確な情報を国民の前に明らかにすることが最初に行うべき筋だと思います。

我が国は、良くも悪くも物事をあいまいにする傾向がありますが、理想としての戦後民主主義と実際の現実を区別して、そのうえで出来るだけ広く深く現実を踏まえた対応に心掛けるべきです。

戦後民主主義からの脱却

物事には、通常アクセルとブレーキのように相反する装置が必要であり、両方を操作することでバランスが保たれ続けます。
精神分析では、自由連想法というアクセルと、行動化の禁止というブレーキの両方を使って治療を行います。

戦後民主主義は、「言論の自由」というアクセルだけが強調されて、それに対するブレーキが用意されていませんでしたので、民主主義としては稚拙なものになりましたが、国民にそういった意識が希薄でした。
欧米の民主主義では、義務や責任が平等や自由と同じように大切にされましたが、日本ではそういうことはありませんでした。

戦前の日本は、「侠気」のような江戸時代から続くアクセルとなる精神が強調される一方、「恥」のようなブレーキを国民が広く共有していました。
ひと昔前の日本人は、名誉を重んじて、恥になるような行為はやらないように心掛けていました。

戦後は、「言論の自由」だけを声高に叫ぶ戦後民主主義のせいか、恥を恥と思わない国民が増えておかしな事件が増えて来ました。
「平和と民主主義」という戦後民主主義の標語は、誰にでもわかりやすいものでしたが、この一方で社会の衰退に歯止めをかけるような何が共有されなかったことが、バブル後の長期経済衰退の一因でもあります。
公共性や協調性を重視するだけでは、「出る杭は打たれる」といような現象が広がり、全体の活力になりにくいです。
日本のあらゆる組織では、新たな成長の目を取り込むことが出来なくなり、大企業病が蔓延しました。

最近の情報化社会は、情報の共有というアクセルと、情報の管理というブレーキで成り立ちますが、より健全な情報化社会を目指すには、どういったバランスが国家にとって好ましいかということに関する国民の合意形成が必要です。

情報化社会に必要なアクセルは、情報を国民が正しく有効に使いこなせること、つまり、情報の共有のあり方が、国家の健全性を左右します。

私は、今の日本社会のブレーキ役として、情報の管理の中核にエントロピー増大の法則を取り入れることを提案しており、前回著作に「エントロピー体系理論・心理編」という副題をつけました。

戦後レジームからの脱出

-戦後レジームは、日本のあらゆるあらゆる分野に深く根付いていますが、不思議なことに、正面から明快に解説している書物や報道に接したことがありません。

米国は、「米国に忠誠を誓う」という誓約をした多くの国から来た移民で成り立つ国であり、この背景があるからこそ現在のトランプ政権の米国第一主義も成立します。

日本の戦後民主主義は、こんな米国を理想の民主主義国家として崇め奉ることで成立していますので、戦後レジームの背景もしっかり検証する必要があります。

「ペンは剣よりも強し」という表現は、1839年の歴史劇「謀略」でエドワード・ブルワー=リットンが使用したものであり、強力な武力を持つ大英帝国が背景にあって初めてペンを強要することも可能でした。

戦後レジームでは、言葉とその印象だけが独り歩きしていますので、戦後レジームによる戦後民主主義によって洗脳された勘違いが広く国民の間で共有されています。

現実にペンがより強力な力を発揮するには、それに値する背景が必要であり、個人や国家がそれにふさわしい力をつける必要があるだけでなく、知識や技術の進歩も欠かせませんが、現実は、理想に遠く及ばない状況にあります。

韓国は、ある意味で日本の戦後レジームを超える米国崇拝社会になり、早々と米韓FTAを締結しただけでなく、銀行やサムソンなどの主要企業の株は過半数を超えて外資がにぎっているという現状があり、日本の今後ありうる道のひとつのモデルを示しているとも言えます。

日本国には、精神面で戦後レジームを脱出して、国民が納得するような情報の共有と管理を基本とする情報化時代にあった国家体制の構築が急務です。

新たな社会は、情報を含むあらゆる分野での進歩を活かしたうえで、及ばない部分などに対して謙虚になり、それぞれの持てる力を尊重したものでなければなりません。

安倍政権は、早期の憲法改正を目指しているようですが、戦後レジームの一環である最初に結論を決めて、それに向けて意見を集約するという手法であり、個人的には、戦後レジームからの脱出に何らかの国民が納得する合意を得られない限り、国家国民のためになる対応は難しいと思っています。

エントロピー体系理論から量子力学体系理論へ

「名人は名人を知る」という言葉がありますが、何事を通じても共通の基盤が見えて来ます。
まずは、名人が扱う何かについての知識や習熟が必然であり、その範囲内においてエントロピー体系理論が成立します。
この段階では、ものなどの対象物の存在は絶対的であり、その前提のもとで古典物理学のエントロピーの法則が成立します。
次の段階では、既存の存在を超えた不確定要素に対する対応が必要となり、ここでは量子力学の概念が役に立ちます。
情報化などの社会の進展は、従来では考えられなかった情報の収集や分析が可能となり、多変量に対する対応が求められるようになりますので、量子力学体系が必要になります。

戦後の日本は、護送船団方式による「日本株式会社」と言われた横並びの時代があり、会社によっては同期同学歴の方の同時昇進などの共同体機能集団を作り上げました。

この原因は、GHQ米軍支配下の批判も許されない状況で、理想の民主主義国家や家庭として敵国であった米国が礼讃されるという、急性アノミーによる 「ストックホルム症候群」 のなかに日本があり、滅私奉公の軍人精神を再利用した形で、「ウサギ小屋に住んで働き蜂のように会社のために自分を犠牲にする猛烈社員」に国民が調教されたことが大きいです。

日本の現状は、終戦によって確立した戦後レジームからも脱出できない状況であり、袋小路にはまり込んで、経済を含む多くの指標から見て地盤沈下が続いています。

幸運にも、日本には多くの先駆者がいます。
小室直樹は、戦後レジームを日本デモクラシーと表現し、エントロピー体系理論をアノミー概念を使って、たとえば「戦後日本における全面的急性アノミー」というような表現をしています。
参考文献: 「危機の構造」 小室直樹著 中公文庫 より
複合アノミー:規範が断片としてのみ存在し、対称的に存在すべき規範が失われることで錯綜する。
原子アノミー:規範が粉末化された結果、過激派組織のような機構信仰を生む。
小室直樹がアノミー概念を使って複雑化して説明していたことも、エントロピーの法則を社会に応用することで説明可能です。
小室直樹は、さらに科学的社会分析は相互連関分析でなければならないとして、戦後レジームを含む近代デモクラシーの特徴が制度を天然現象のように見ずに、人間によって作られた人為の所産とみなしたことであるとしています。
量子力学体系は、すでに小室直樹も指摘しているように、不確定や不完全なものも取り入れる必要性、即ち不確定性原理や不完全性定理に対応出来る必要から必然的に生まれるものです。
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