石川三十五右衛門のつぼ

酒と芝居とネット の 三角地帯で難民キャンプを張る 三十路のサラリーマンblog。「石川五右衛門の7倍手ごわい」を目指す。


この世界の片隅に 劇場アニメ公式ガイドブック

監督・脚本 片渕須直 / 原作 こうの史代 / キャラクターデザイン 松原秀典
出演 のん 細谷佳正 小野大輔 新谷真弓
プロデューサー 真木太郎 / 制作 MAPPA


大統領が居るんだから小統領も居てほしい八橋壮太朗です。

2017年の初劇場はこの作品からと決めていました。クラウドファンディングで立ち上げていった「この世界の片隅に」。俺的には「ブラックラグーン」でおなじみの片渕須直監督です。

ひとことで言って、大人の良心を確かめられました。
普通とは何か。ワタクシとは何か。よくわからない時代の中で生き抜く普通の人。
お話よりも、この作品を創り、支持した人たちがいるということに感動する。

アニメの表現力にも目を見張る。キャラクターの表情が「デフォルメキュート」と「グッとオトナ」を自在に移る。海を飛ぶ鳥と、家の前を通り過ぎる鳥。破裂する爆弾と絵の具の塗りつけ。海と山に囲まれた高低差の大きな地域。

主人公のたどたどしさ、役者さんのたどたどしさ、にも意識が行く。普段思っていること2つが頭に湧いてくる。ひとつ目は「かわいい」「かわいがる」感覚。活躍する強いヒーローではなくて、失敗し、何事もうまくいかない、足りないキャラクターを「かわいい」とする文化がここにもあるなあ、と。ふたつ目は、役者が「上手い」順に採用されるわけではない、ということ。芸人さんにも言えるらしいけれど、「上手い=面白い」ではない。部屋や風呂の温度のように、適度が求められる。上手い役者を否定しているんじゃなくて、上手い役者は適度な演技ができる人。この作品の主人公はたどたどしい。役者さんがたどたどしく演技してくれているのか、素が出ているのかは判らない。判らないけれど、役にマッチしているのは間違いない。

見終わって、この作品を企画したり上映できるように仕掛けていった人たちの良心を勝手に感じ取って、嬉しくなりました。


この世界の片隅に 劇場アニメ公式ガイドブック
『この世界の片隅に』製作委員会
双葉社
2016-10-26

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